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突然NPO法人の理事長に指名されたプログラマーが最初にやったこと

こんにちは、理事長の青柳です。
なんとなく、今風なタイトルを付けてみましたが如何でしょう? 笑

理事長指名は突然に

私は五代目のNPO法人うさぎっ子理事長になります。クレヨンしんちゃん風に言えば五代目組長です。
あの日あの時あの場所で、四代目組長からお声がかかり「次の理事長をやってもらえませんか?」と言われました。確かに学童を利用する保護者ではありましたが、運営組織の NPO 法人のことは全く知らない部外者でした。
突然過ぎてどうしようかと思いましたが、よく知っている支援員の方からもお願いされてしまったこともあり、五代目組長襲名させてもらうことにしました。

そういえば、理事長って何するの?

理事長になってはみたもの、理事長って何をするんでしょう?といった感じでした。さて、理事長の仕事はなんでしょう?と訪ねたところ、以下のような返答でした。たぶん。

  • 理事会に出席(2ヶ月に一回)

  • 三役会に出席(1ヶ月に一回)

  • なにか決めなければいけないことがあったら判断する

え?実は理事長ってやること無いのかも?と思いました。

会議は月一回!?

三役会という会議が月に一度の会議で、一番頻度が高い会議です。出席してみたところ、やらないといけないことが結構あるなと思いました。そして、細かい問題から大きな問題まで扱うので、時間がいくらあっても足りません。時間切れになって「ではまた来月」的な感じになりました。
正直なところ、この調子でやっていても、大きな問題は一向に進展しないだろうなと思いました。

懸案事項を見える化

というわけで、まずは課題をすべて書き出すところからはじめました。学童の現場の課題、事務的な課題、などなど、仕事をしていて思いついた課題をすべて列挙するようにしてもらいました。
データの管理は Excel でもなんでもよかったのですが、既に Kintone が導入されていたので、Kintone の懸案事項管理アプリを使って管理しました。

懸案事項には、大雑把に以下の項目があります。

  • タイトル

  • 詳細

  • 期限

  • 重要度

  • 優先度

  • 担当者

優先順位を決める

課題全てに、期限、重要度、優先度を設定し、ソートしてやらなければいけないことが上に並ぶようにしました。こうすることで、いつまでに何をやらなければいけないのか?がわかるようになりました。

並べるとか単純なことですが、人間やらなければいけないことが沢山あると「あー、どうしようー」と焦るばかりで、なかなか先に進めなくなるのです。上から一つ一つこなしていけば良いというルールが、気持ちを楽にしてくれます。

担当者を決める

理:「あの件、もう終わってますか?」
A:「え、あれはBさんがやるんじゃないの?」
B:「私はAさんがやったと思ってました」

よくあるお見合い風景ですね 笑
こういうことがないように、懸案事項には担当者欄があります。担当者を明確に記述することで、こういったお見合いがなくなります。

大きな課題を小さな課題に分割する

例えば、「入室制限の問題をどうにかする」という課題があったとします。確かに課題には違いないのですが、抽象的すぎてどうして良いかわかりません。このレベルで担当者だけ決めても、担当者はなにもすることができないでしょう。

そこで、こういった大きな課題は小さな課題に分割して上げる必要があります。例えば

  • 入室制限とはどういったものか?の説明資料を作る

  • 他の自治台では入室制限についてどうしているか調査する

  • 利用者にアンケートをとる

といったように細分化します。このようにゴールが明確にすることで、作業担当者が迷子にならないようにします。

実はコレ、ソフトウェア開発手法の応用です

IT 関係者はこの記事を読んでニヤリとしたのではないかと思います。実は、ソフトウェア開発業界ではよく用いられる手法なんです。その手法を NPO 法人運営に応用してみました。

少し脱線しますが、プログラミング教育が必修化され、プログラム言語を習得することが大事みたいな風潮があります。でも、ちょっと違うと思います。プログラマはいつも色々な課題に直面しますが、そのときは問題を細分化し、優先順位をつけながら対応していきます。このようにロジカルな問題解決を学ぶのがプログラミング教育の根幹なのではないかと思っています。

で?どうなった?

上記の事をしてから

  • 組織で課題の共有ができるようになった

  • 課題を放置することがなくなった

  • 担当者のお見合いがなくなった

  • 簡単な課題は理事会を待たずに即時解決してスピード感が上がった

  • 理事会では大きな問題に時間をかけて話すことができるようになった

といった感じです。何一つ悪いことはありません。
とりあえず、これからもプログラマ的組織運営でやってみようと思います。

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