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真夜中にイン・ハー・シューズ


真夜中に目をつぶっても、なかなか眠れなかったので、カラダに従って寝るという行為をあきらめた。
もしも、カラダの中にONとOFFのスイッチがあったら便利だなと思いながら起き上がる。
静まりかえった夜の底に、素直にテレビの前に座り、こうなれば、映画かドラマを観ようと思う。
レコーダーの中を彷徨っていたら、なかなか決められなくて、それで、目をつむってみる。
リモコンの↓ボタンを押しながら、ひとりで安定のドラムロールを口にする。
「ドゥルルルルルルル。(結構リアル)」
そして「ジャンッ」と言いながら、リモコンの決定ボタンを押すと、『イン・ハー・シューズ』だった。



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対照的な2人の姉妹が恋に仕事に、それぞれが人生の転機を迎える姿を描いた映画で、とりあえず、真面目な姉と、ちょっとファンキーな妹が紆余曲折な人生を歩んでいくお話。



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姉妹って両極端に描かれることが多い。
ほとんどが、真面目な姉で、妹が奔放なイメージがあるのはどうしてだろうか。
似ている姉妹もいるはずなのにね。


そして、兄弟や姉妹は同じ親から生まれてくるって運命を感じるし、生まれてくる順番も意味があるように思える。
もし姉に生まれたら、「お姉ちゃんだからしっかりしなさい。」と口酸っぱく言われてしまうし、下の子の面倒を見ないといけない。
もし妹に生まれたら、服はお姉ちゃんのお古を着なきゃいけないし、姉の支配下に置かれてしまうだろう。
これは私の勝手な想像だから、実際は違うと思うけど。


そうやって、成長していくと、いずれは大人になって、立場は変わらないけれど、いろんなことが対等になってくると思う。
思想なんかもそれぞれの個性が出てくるから、兄弟や姉妹でも合うや合わないがあらわれてくるのかもしれない。
そして、それぞれが、いつ終わるともわからない人生という道を歩くために、いろんな靴を試しながら、靴ずれをしたり、靴のサイズが合わなかったりを繰り返す。
ときには道を並走したり、少し離れたりを繰り返しながら。
そこに物理的な距離は関係なくて、つまずいたら手を貸してもらったり、転んでいたら助けたりしながら、生きていくのかな。
いいな、兄弟や姉妹、と思いながら、私は夜の淵でひっそりと息をした。





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