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小数点以下の感情(0.999…)戌


ぼくの瞳に住み着いたきみと一緒に生きていく。

季節は風が枯れるとやってくる。

きみの生命線に沿って滴る水。

名前が溶けて夕日に変わる。

絶望を欲して希望を見出す。

哀しみが指先から零れ落ちる。

きみの横顔は雨が素肌を這いそれは何よりも美しく柔らかい。

朝が終わり夜が始まる狭間で夢を撒き散らす。

台風が来るとこの花畑は消滅してしまうのだろうか。

明るい夜に夏の到来を感知する。

この世界をきちんと容認させて。

きみは地球の部品で動いている。

ただいまは何より暖かい。

比喩が現実になって押し寄せる。

コーヒーを覗くと黒いわたしが呼吸をしていた。

ぼくのそばで体温が疼いている。

美しく光っている指先できみの頬を撫でる。

生きているうちにたくさんの荷物を下ろしてその重さを忘れていくんだよ。

たくさんの消耗された記憶が鼻腔を掠める。

まばたきのように一瞬を永遠に。

丸い紫陽花が手招きしているよ。

きみの日常生活が遺言になる。







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