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エッセイ『続・アルバイトを始めました』

6月に入り、雨量も多くなってきた今日この頃、私は某ファーストフード店にて新米アルバイトとしてお世話になっています。

前回の記事でも述べたが、現在の収入の大半を支えているメインのアルバイト先では絶対的エースとして大車輪の活躍をみせているこの私が、コロナウィルス流行の影響で、シーズン途中に大幅な労働時間の短縮、バイトをもう一個せねば生きていくことは不可能という窮地に追い込まれた話の続きである。

見事新たなアルバイト先の面接をクリアし、新米アルバイトという世を忍ぶ仮の姿で絶対的エースは某ファーストフード店に潜入し、今はひたすら研修という非常にナーバスな時期をむかえている。

研修期間というのは、店長さんや社員さん、先輩アルバイトが入れ替わり立ち替わりご指導ご鞭撻をしてくださり過保護に扱って頂いて大変有り難く思う反面、性格から手元から立ち居振る舞いから、ありとあらゆる面をものすごくチェックされているような気がして非常にストレスを感じるのだ。小学生の頃、教室で飼われていたカメの気持ちがよく分かる。あないに入れ替わり立ち替わり様子を見に来られては、甲羅から顔一生出さんといたろ、と思うのも無理はない。

しかし、残念ながら私は人間なので甲羅を持ち合わせていない。かといって殻に閉じこもるのも職場の空気を乱してしまいあまり良くないので、仕方なく持ち前のサービス精神で一個一個キチンとリアクションを取ってあげてしまうのだ。時にクールに、時にオーバーに、教えて頂いた仕事内容や豆知識ひとつひとつに、漫才師の優秀なツッコミのように小気味よく相槌を打ってあげる毎日。挙げ句、今は教えてくれなくても良いようなステップ3くらいの情報も「覚えとくと良いよ」という一言とともに教えられてしまう。

まあ、ブツブツ文句を言っているが、皆さん優しくて素敵な人間であることは間違いなさそうなので、その点に関してはとても安心した。

しかし、ひとつだけ非常に厄介なことがある。

外国籍の方が多く名前を覚えるのがとても苦労するのだ。

『グエンさん』とか『ズオンさん』とか呼び名も似ているうえに、フォルムもそっくりだったりするのだ。

国も、ネパールだったり、ベトナムだったり微妙に違っていて、これを全て整理して完璧なコミニュケーションを取るためにはまだまだ時間が掛かりそうだ。

あと、ハーフの人も2、3人居るから、『ディアンさん』の苗字が大久保、とか、そんな引っかけ問題もあって、とても難しい。

仕事を覚えてから、ゆっくり人間関係は構築していくつもりなので、もう少しお待ち下さい。

僕は絶対的エースです。時間さえ頂ければ必ずや完ぺきにマスターして見せますので、今しばらくお待ちください。

『アインさん』も『ズンさん』も『ナーシャさん』も誕生日まで覚えてやる!

…あ、違うか、『ズンさん』は俺が入るのと入れ違いで辞めた人か。えーと、『ゾンさん』??『ゴンさん』??


…あーもう、どっちでもええわ!

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