見出し画像

【月報2023年1月】元公僕が地域おこし始めてみた件

トップ写真は、おしゃっちアートミュージアムのアートワークショップの参加者の皆さんの作品から成るみんなの木のライトアップ写真です。

おしゃっちスタッフの皆さんのご協力のもと撮影しました。

1月は、
【キャンプ体験から学ぶ】
【活動報告会の準備】
【DXの前に業務整理】
【大槌を感じる】
の内容でお送りします。

1.他の事例から学ぶ「キャンプ体験」

1月16日(月)@陸中海岸青少年の家

岩手県 ふるさと振興部 県北・沿岸振興室が進める防災を学習する場づくりプロジェクトの一つとして山田町でのキャンプ体験を防災に活かすコンテンツ作りのための体験会に参加してきました。

主な内容は、「アイラップで湯煎 ご飯と缶詰」「火打石で火おこし体験」「ろ過実験」でした。

最初にアイラップに米を入れたものと、焼き鳥の缶詰と生卵を入れたものを用意しました。

炎は人の心を癒す力がある

それをお湯につけて時間が経つと、ご飯は美味しく炊け、焼き鳥と卵の湯煎したものは、味が濃く、温かく、疲れ切った心を癒してくれました。

寒い冬に屋外だったというのもありますが、災害時や普段から温かい食べ物があるということは非常に有難いことだと実感しました。

胃にしみる食事

そしてご飯が炊けるまでの間に、マグネシウムの火打石を利用して火を起こす練習をしました。

この日の目的は割りばし10本を燃やすということでした。

最初は火打石をこすりつけて火花を起こすこともできませんでしたが、慣れてくると火花は簡単に起こせるようになってきました。

そして、火花が簡単に出せるようになると、綿には火を点けられるようになったのですが、今度はそこから落ち葉や割りばしに火を点けることが出来ず、途中で火が消えてしまってばかりでした。

何とか火を繋いでいくコツをつかんだからなのか、何とか参加者3名の中で一番早く割りばし10本を燃やすことが出来ました。

歓喜の炎

実際に火を起こさないといけないという状況では、火が点かないと暖も取れないし、食事もとれないと思います。

だからこそ、何かを得るために必死になり、創意工夫をする努力をすることで、人は少しづつ前に進んでいくことが出来る、これが生きることだと感じました。

そして、自分がうまく火を点けて気分が良いと感じる心は子供も大人も変わらないと思いました。

その人の心に火をつける(うまいこと言った)ことこそ、わざわざ時間とお金をかけて体験することによって得られるものの一つだと思いました。

その後、ペットボトルでろ過装置を作る実験をやりました。

ペットボトルを切って逆さにしたものに、小さな砂や、墨、大きな石などとガーゼで層を作り、どの順番でやれば一番水がきれいになるかを試しました。

結果は、大きな粒を上に、小さな粒を下にした方が水がきれいになりました。

それを何度も繰り返すと、水の色だけは飲めるんじゃないかという色になりました。

一番左が水道水

以下が、簡単なまとめになります。

キャンプ体験そのものを経験さえすれば、災害時に命を守れるとは限りません。

その一方でキャンプ体験を通じて、今まで当たり前だったことの有難さや、自分の力でやり遂げること、また場合によっては近くの仲間と協力し合うことの大切さを学ぶことが出来ると思います。

それが出来れば、運よく災害に遭遇しなかったとしても、日々の生活をより良く過ごしことができ、体験をした人の人生にプラスに働くコンテンツを提供できるのではと思いました。

2.活動報告会の準備

2月15日(水)に地域おこし協力隊の活動報告会が開催されます。

今までジビエチーム、移住定住チーム、観光交流協会チームの地域おこし協力隊の活動報告会がありました。

チラシ表面

これらは全て同じ受入事業者のメンバーが集まり、それぞれのテーマについて各自の活動を報告するといった内容でした。

一方で今回の報告会は、それ以外のメンバー(以下のチラシをご覧ください)なので、テーマもバラバラ、年齢も性別も、大槌に来てからの年数も異なり、共通点が大槌に移住してきて生きているという点しかないと感じました。

チラシ裏面

なので、活動報告会のコンセプトが見えにくいと感じる部分もあるかもしれません。

だからこそ、今回の活動報告会を通じて、大槌ちおこの多様さ、自由さ、各個人の大槌への思いを聞き、知ってもらえたらと思っています。

広報折込チラシの仕分け作業

一人一人の起承転結の異なるストーリーを聞きにぜひお越しください。

来られた方全員には、各隊員の活動にまつわるプレゼントがあります。

3.デジタル化研修

IT活用ですぐに取り込める業務効率化の研修に参加してきました。

なぜ、この研修に参加したかと言うと、自分自身や周りの人の仕事の中でも、ITをうまく活用することで仕事を楽にし、働き方の改善にもつながると考えていたからです。

その一方で、どうすればITを活用することで楽に仕事をすることに繋がるのか分からない部分もあったので、その穴を埋めるために研修に参加しました。

・IT活用の前に大切なこと

まず研修を通して一番大事だと感じたことは、講師の方が事あるごとに言っていたITというツールありきではなく、課題ありきということでした。

これは、IT活用に限らず自分の分野である防災・減災・震災伝承や他の分野にも言えることです。

そのためにはIT活用以前の組織のビジョンと現実のギャップから問題とその根本原因を見つけ出し、そのための課題を解決するための提案を考えることが大切だということでした。

その中でIT活用も一つの可能性として挙がってくるのであり、最初からITありきで話を進めるものではないということでした。

以上のようにこの研修では、ITツール導入の前に、いかにして業務課題を明確化するかに重点を置いていました。

・なぜIT活用が必要なのか?

IT活用の話の前に、なぜ必要かということにさかのぼると、日本が人口減少・都市部への人材流出によって、地方では人手不足が問題になってきているということでした。

そして人手不足対応の為には、従業員の増員や外注以外にも作業のIT活用による自動化や業務効率化の為の見直しが必要ということでした。

そして、日本は社内SNS、テレビ会議、電子決裁、勤怠管理、在庫管理等のビジネスICTツールにおいて導入していない割合が多いのが現状とのことでした。

今は仕事でSNSやテレビ会議ツールを使うことも多いですが、営業などのフロント業務や経理などのバックオフィス業務は、どこの事業者でも共通する部分が多く、汎用的な手段によって効率化をはかる余地があるとのことでした。

その一方で、開発・設計・生産・施工などのミドル業務は業種によって大きく異なるので、今回の内容からは省かれます。

・まとめ

具体的なIT活用の手法について説明すると長くなるので省略しますが、以下のように感じました。

IT活用の相談のほとんどである売上アップなどの攻めのIT活用ではなく、業務時間の短縮など効率化に繋がる守りのIT活用ならば、自分にも大槌の人達の力になれるのではと感じました。

とはいえ、個人的には急にIT活用を推進していくのは負担が大きいので、世の中のIT事情の変化に煽られないように、その間で影響を少なくするという役割が意外に必要だと実感しました。

またDX化という言葉が良く用いられますが、その最初の一歩として、『紙の電子化』があり、最終的なDXの高度活用の前にまずそこから始めて行けたらということでした。

ITツールの選定方法など細かいこと省きますが、大切なのはその前に自組織の業務の全体像を見える化し、そこから業務の問題点や矛盾点などを見つけることだと言うことでした。

そこで自分は今まで防災減災の仕事に関わる中で、マニュアルを考えたり、組織の動きを整理したり、簡素化するなどの仕事に取り組んできたので、IT分野の専門ではなかったとしても、それを活用するつなぎ役として大槌の皆様のために貢献できると感じました。

4.大槌に住む一員として

1月も、大槌町内で各地域に密着した行事がありましたので、それに参加してきました。コロナ禍以降の行事も徐々に復活して来ており、昨年より1月の大槌を経験することが出来ました。

・安渡地区新春交流会

1月22日(日)@安渡公民館・避難ホール

乾杯の音頭

安渡地区の新春交流会が安渡公民館で開催されましたので、一応地区外の町内会員でもあるので、お手伝いも兼ねて参加してきました。

安渡大神楽

自分は当日の写真撮影などを担当させて頂きました。

安渡娘の紙芝居

食事も牡蠣汁、つきたての餅、鹿の串カツ、お弁当と非常に豪華で抽選券も付いてきました。

参加者も大勢

また、ステージで披露された出し物も盛り沢山で非常に豪華でした。

あんど娘の紙芝居

安渡地区の郷土芸能の安渡虎舞・安渡大神楽・雁舞道七福神も揃って見ることができました。

地域おこし協力隊の自己紹介

そしてあんど娘という人形劇団の劇も初めて見ることができました。

雁舞道七福神

最近色々なところでお目にかかっているマカナアロハのフラダンスもありました。

雁舞道七福神

おしゃっちこどもDAYで初めて聴いた一心会の民謡も、さらに踊りも加えてたっぷり楽しめました。

マカナ・アロハのフラダンス

様々な人が様々な芸を披露するのを見て、人口1万人の町とは思えないほど大槌の広さと深さを感じました

一心会の民謡

そして安渡地区は震災で人が非常に減り、200世帯・人口600人以下になった地区とは思えないほどの参加者と盛り上がりだと感じました。

安渡虎舞

以上のように真面目な感想を書いていますが、最後に万歳三唱すると言う大役を仰せつかったため、緊張しすぎてあまりはっきり覚えていないところもあります。

安渡虎舞

また、途中で地域おこし協力隊のメンバーの自己紹介の時間も頂けたのは大変ありがたく思いました。

餅つき

これからもこういったたくさんの人が集まって笑顔が見える場所が続くことが出来るように、自分もこれからも微力ながら力を尽くしていきたいです。

つきたてお餅
牡蠣汁
お漬物

・吉里吉里地区黒森神楽巡行

1月29日(日)@吉里吉里公民館

天照御祖神社の新しい社標にて

吉里吉里公民館でコロナ禍以降初の黒森神楽の巡行があるということで、写真撮影がてら観に行って来ました。

演目:清祓

黒森神楽とは宮古の黒森神社に伝わる郷土芸能で、春になると権現様のお供をして三陸沿岸を巡る 「廻り神楽」が特徴です。

演目:岩戸開

そして、演目の中にも客席に演者が入ってくるなど、来た人を楽しませる一面もありました。

演目:大蛇退治

3時間と言う非常に長い時間でしたが、あっという間に過ぎてしまいました。

演目:松迎

コロナ禍でしばらく中止になっていた黒森神楽の巡業を観ることができて本当によかったです。

演目:山の神舞

そして、周りの人が笑っているのに言葉が分からず笑えなかった場面もあったのでもっとこちらの言葉にも慣れていきたいです。

演目:恵比寿舞

吉里吉里の人の毎年訪れる一日を体験できて、声をおかけいただいた方々には感謝しかありません。

演目:信太の森

5.大槌の元日

大槌での年越しは2回目ですが、去年と違って行くところ、やる事がありました。

浪板の初日の出

大槌の皆様のお陰で、こうやって少しずつ変わっていく日々がとても有難いです。

天照御祖神社に差し込む初日の出

今年は、浪板海岸で初日の出を見に行き、天照御祖神社で権現様を見せてもらった後に、うさぎ年なのでうさぎのお守りを買いました。

歴代の権現頭

そのあとは、小鎚神社で雪の降る中の臼澤鹿子踊に同行しました。

おみくじを引き、二渡神社と御社地天満宮にお参りと元旦にやることは充分できました。

雪と鹿子と太鼓
雪と鹿子踊
臼澤鹿子踊
臼澤鹿子踊
臼澤鹿子踊
臼澤鹿子踊
城内大神楽
城山虎舞

6.今月の大槌

○○横丁での虎舞
○○横丁での虎舞
美魔女会の景品のチャリカフェのシフォンケーキ
1月17日の希望の灯り
1月17日の希望の灯り

7.おわりに

今年もあっという間に1ヶ月が経ちました。

10年後も、大槌に来て10年以上経ったね~とか言いながらお茶っこしてる気がします(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?