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歌詞解説① "Son de la loma" 3iica

ハイ、ミーカです!

キューバ音楽がお好きな方なら
きっとご存じの曲、"Son de la loma"!

これは、キューバ音楽ソンのスタンダード曲で、
作者は Miguel Matamoros というギタリストです。

私達Kitchen Moodもこの曲は演奏していますし、
私が過去に在籍した諸バンドでもやっていました。

今日から、この曲の歌詞を少しずつ
追っていきたいと思います🎵

こう見えても、
私はスペイン語教師の免許を持っているんで、
歌詞もマニアックに攻めたいと思います(笑)

(教員免許、使った試しなしwww)

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ハイ!
では、タイトルの

"Son de la loma"


Son de ~ = They are from ~
la = the (女性名詞につける定冠詞)
loma = mountain, hill

なので、直訳すると

「彼らは山(丘)の出身です」

ここでの「山」とは、
キューバ東部の都市 "Santiago de Cuba"
のことを指しているようです。

このへんの解説はまた改めて。


んじゃ、こっから
詳しく解説していきますよ。

「直訳だけ分かればいい」という方は、
この先は読まない方が賢明です(笑)


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A.  文法解説


son < ser
“son” は、元は“ser”という動詞の
直説法現在・三人称複数形。

“ser”は英語でいうところのbe動詞。
つまり、英語にすると、“son” = “they are”となります。

主語が抜けていることに
お気づきでしょうか?

そう、スペイン語では
動詞を見れば主語の見当がつくので、
主語を省略することが多いのです。

動詞“ser”の直説法現在形の活用
(Yo) soy
(Tú) eres
(El / ella / usted) es
(Nosotros / nosotras) somos
(Vosotros / vosotras) sois
(Ellos / ellas / ustedes) son

※ (    )内は、人称代名詞


soyの主語は絶対に“yo” 「私」。
そして、eres の主語は絶対に“tú” 「君」。

三人称の“el, ella, usted”は
それぞれ、「彼、彼女、あなた」。

「なんだ、esだけじゃ、
 主語が “él”だか、“ella”だか
 分からないじゃないか!!!」

って思うかもしれませんが、
文脈からお察ししてね💛
ということなのです。

そして本題の“son”ですね、
これも文脈から
「主語は“ellos”(彼ら)」
と分かるのです。

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B.  ダブルミーニング?


さて、上記で動詞の“son”について
解説させていただきましたが、
これを読まれている方は


“son”って、キューバ音楽の
ジャンルのソンじゃないの?

と思われたのではないでしょうか?

確かにそうです。
ジャンル名の“son”は名詞です。

そうすると、“Son de la loma”は
「山のソン」とか、「丘のソン」とか
訳したくなりますね。

ただ一つ、問題が・・・

“son” を名詞のsonとするならば
タイトルは“El son de la loma”
でなくてはいけません。

そう、sonの前に
定冠詞の “el” が必要です。

でも、“el” がついていないってことは、
やはり
「“Son de la loma”の“son”は動詞」
ということになります。

とはいえ、これについては、
スペイン語圏の人たちの間でも
意見が分かれるようで、
まず「動詞のson」であることは確かだけど、

・ジャンル名のsonとかけている、という説
・いや、かけてない、という説

とあります。

作者のMiguel Matamorosの活躍した時代には
すでにsonという音楽は生まれていて、
sonという形式名も浸透してきていたと思うので、
前者の説もアリ?かもしれませんね。

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今回はタイトルの解説だけで
終わってしまいました(笑)

この曲の全部の解説が終わるのはいつ???
まぁ、気長にお付き合いください。


~🎵 Kitchen Mood 情報 🎵~


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