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もしかしたらこれが「最後の一杯」

本屋も喫茶も「初めてのコト」

本屋&喫茶店を始めて、コーヒーを生業としてようやく1ヶ月経とうとしている。
こんなコーヒー初心者で右も左もわからないような状態で始めたにも関わらず、有り難いことに諸先輩方や地域の方々に支えられてなんとか全力で走らせてもらっている。

初月もギリギリ赤字にはならずに済みそうでちょっとホッとしている。
「実際に自分がやる側となってから分かることがある!」みたいな話はもういくらでもあるとは思うのだが、「お店を始める」と言うことのプレッシャーや期待なんかは売上ひとつで評価され判断もされてしまう。。

時々そう言った事を身を以て知るのはいい事だと思っている。(ここまでのことではなくて良いと思うが。。)
なんだかんだそうやって色々な経験をさせてもらって成長させてもらっているのだから街や人に還元出来る様にしていきたい。

「マジかよ…」と思うも。  (いや、きっとドラマです。)

本当に毎日様々なことが起きるし、色々なことをやっている1ヶ月だったと思う。

ましてやようやく準備出来、最初に料理を出したのはまさかのお世話になったシェフ達…
自分が新潟に戻ってからすぐにお会いしたにも関わらずよくして下さり、この4月中頃には佐渡に行ってしまう方だった。

「マジかよ…」と思うも、喫茶らしい。今自分ができる料理をと思い、お出しすると「おいしいね。」とシンプルに言ってもらえたから良かった。

しかし、事件は日常に潜む。笑

定期的に集まり、朝コーヒーを淹れて飲む会が地元の料理屋さんである。
今まではコーヒーを淹れてもらっていた、飲む側だった自分が初めて焙煎した豆を持って行った日…

いつもコーヒーを淹れてくれる方が来ない!
むしろコーヒー用意してみましたなワタクシ。

即座に淹れる側に…
とは言え、いざ淹れようとすると「アレが無い…」「いつもの機材と違う…⁉︎」
なんて感じで散々で、そんなこんなしているとその佐渡に渡るシェフも珍しくいらっしゃる。。

もう自分の淹れたコーヒーに自信がなさ過ぎて…
でも、もう出すしかないみたいな。。そんなコーヒーを「いやほんともう分かんないっす、もうおいしいか分かんないっす…」と言いながら出す自分に

「最後がそれかよ!笑」

と大爆笑でみんな飲んでくれていました。
(俺は好きでしたよとお店の同世代の料理長は慰めてくれました。。)

これが最後の一杯になるかもしれない。

いや、きっと不味くはないんですよ。

でもきっとなんなんでしょうね、このレストランや凄くイケてるお店にある

「絶対に美味しいと思うものを出す」

と言った魂は。

実は自分には何回もあって、、いや本当に成長しろよとか自覚しろよって話で。
その都度全く成長できていないだけなのですが。。

実家の祖母が8年前に亡くなった時、いやその前のまだちょっと元気な頃。
最初で最後になった、自分の料理を食べてもらった時もそう。
何の事は無いお昼のつもりで作った「鰹の叩き」と「おかひじき」
おかひじきなんかなんで買ったのか、「ちょっと合わせてみようかな」程度で作った料理。「好き」だとか「ありがとう」なんて絶対に言わない祖母ではあったが、案の定。

「まぁ、面白いもんもあるんだねぇ」

と一言。

不意だったり、何の事は無い瞬間だったり。
でも、きっと「最後」は突然来るのだと思います。

「万能な凡人」になりたくて

ちょっと前にClubhouseで「自分は器用貧乏で…」なんて話をふとしていた時に、その場にいた方が「考え方次第で、きっとそれは万能な凡人なんですよ。」と言い直してくださいました。
それが有り難くもあり、少し恥ずかしいような気もしていて。

とは言えなんだか自分の理想と思えるような素敵な言葉だなぁと思っています。

「飲食業でずっーと戦わなくて良いよ」と書いた中で

ただ、逃げる分しっかりと勉強はしなければならないし、より仕事にリスペクトを持たなければならない。それだけは間違いない。

と自分で書いた手前、今回こそは経験を生かしたいと自戒を込めて今回も文章を書いてみました。その為にはいつでも「反応速度」「再現性」「その為の地道な努力」を継続して積み重ねていかなければならないと思っています。

まぁ、結局戦わなければならないですね。。

都内では「禁酒法の再来」と言われるような状況になり、ふと少し前までは自分がその渦中にいたはずで。新潟に来たからと言ってそれが全く関係ないなどとは言えないと思っていて、日本酒の蔵や酒屋さんに行けば「今年は契約農家さん達とどう準備していくか…」「今年も少しでも良い造りと新しいこともやらなきゃね!」なんて頑張っていらっしゃいます。

こんな文章で少しでも「ふぅー」と息をついてもらえたらと思って久しぶりに。なんだかんだ、ふざけた文章で始めたにも関わらず、最後までふざけ切れない自分がちょっと嫌になりますが。。

あ。「本屋併設の喫茶」いや、「喫茶併設の本屋さん」は都会では「ブックカフェ」って言うらしいですよ、奥さん。

そんなワタクシの本屋さんはこちら
「SANJO PUBLISHING(新潟/三条市)」

いつかお店にふらりと来てもらえる日が来るように。頑張りましょう。

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