キヤ

大阪でジャズを歌ったりオペラに出たり、チョコを食べたりカレーを飲んだり。猫は愛でるが子…

キヤ

大阪でジャズを歌ったりオペラに出たり、チョコを食べたりカレーを飲んだり。猫は愛でるが子どもとは日々戦い。

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    消えていく記憶の記録

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あけない春はないと思いたい

春はあけぼの…春は…しんどい… そもそも環境の変化に対応できない超保守的人見知り陰気な私は新学期とかクラス替えとかもう辛くてですね。 最初の2ヶ月程は休み時間の過ごし方もわからず寝たふりしたり、誰とお弁当食べたらいいのか困り果ててたり、遠足なんかあった日にはてるてる坊主作ろうかと本気で思うくらいで。 段々馴染んで慣れてくるんだけど、最初はしんどかったなぁ。 そんな新しい年度を象徴する桜も嫌いだった。 大学に入って落ち着いて、夫と付き合ってからはずっと変わらず側にい

    • 紡ぐ

      今日幼稚園から帰ってきた娘が開口一番、満面の笑みで、 「きょう、すーっごくいいことあってん!」 と言うので聞いてみたら、来週行われる幼稚園の生活発表会の劇の練習で、周りが叱られている中、自分の役だけは褒めてもらえたと。 家でも台詞の練習を一生懸命しているのを見ているので、私も「すごいね、本番楽しみだね」と話していた。 その数時間後。 とあることで、娘をかなり強く叱った。 してはいけないと約束していたことをあっさり忘れてしてしまったから。 娘は泣きながらも「ごめんなさい」

      • 9/1

        9/1は子どもの自殺が多いという。 気持ちはわかる。 学校が大嫌いだった。居場所なんてなかった。 少ないながら友達はいるけれど、劣等感でいっぱいだった。だから何事にも興味のないふりをしていた。 金曜日の夕方は嬉しかった。 日曜日の夜は気が重かった。 終業式の日は背中に羽が生えたようだった。 始業式の前日は羽も手足ももぎ取られたようだった。 女子特有のいじめのようなこともあった。 通りすがりに見知らぬ生徒に心無い言葉をかけられたこともあった。 ただ同じ学年。そ

        • 体たらくな日々

          もう、数週間停滞している。体も心も。 今日も昼間にとても観たいライブがあって、珍しく行けそうだったのに結局体が動かず仕舞いだった。ただただ日々の予定ややるべきことに流される毎日。 まあ昔から万年五月病でダウナーなので今に始まったことではないけれど。 ただ、「何をされてるんですか?」と聞かれてもなんだか曖昧なことしか答えられない現状はとても居心地が悪い。子育て専業主婦上等、別に何も引け目を感じることはないのは頭ではわかっているけれど、自分の中では納得できていなくて、かとい

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          ラーメンな女たち

          矢野顕子と上原ひろみの「ラーメンな女たち」に行った。 凄かった。凄まじかった。 天才が二人そろうとこんなことになるのかと。天才二人の音楽の滝にザッバザバ打たれてきた。 「音楽のシャワー☆」なんて可愛らしいもんじゃない。もはや滝だった。 「上原ひろみの指の強さはTV等で度々紹介されているけれど、本当に凄い。普通の人あんなんしたら指折れる。 二人の息ぴったりのピアノと歌の会話。ツインピアノの迫力。一音一音の音色と音量のレンジが半端なく広くて力強くて繊細でファンキーで優

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          切ないとかwonderとか

          書きたいことはたくさんあるのに、全部まとまらなくてついつい久しぶりになってしまった。 さて、昔、英語で「切ない」という単語がないことを知った時に衝撃を受けた。 「違う!センチメンタルとかそんなチンケな感情じゃないんだ。切ないというのは胸が痛くて辛くて時には悲しくて、でも甘くて酸っぱくて…そんな複雑な感情を表した言葉なんだ!それを表す言葉がないなんて、なんて大雑把な言語なんだ!そら俳句も理解できんわ!」 と異常に自分の中でヒートアップして兄に力説したことがあるので

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          怒り発電

          おはようからおやすみまで怒り続けている。 叱ったしりから同じことをしている三歳児。なんなんだこの耳なし芳一は。サザエさんよろしく「こらー!カツオー!!」てなもんだ。うちの子、カツオちゃうけど。私がキーキー言い過ぎなのかもしれないけど安全面、公共の場での振る舞い、挨拶は譲れない。三つ子の魂百まで。 まあ同じ年頃の子どもを持つ友人たちに話すと大体は似たようなもので、叱った直後に「お父さんはいつ帰ってくるの」と言われたり、「お父さんがいい」と泣かれたり。 それだけお父さんが好

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          非日常の記録

          1時間前から点滴 手術着に着替える 30分前にドクターの挨拶 15分前に手術室に移動 手術室の前室でヘアキャップをつけてスリッパを履き替える ドクターとオペのナースが来る 手術室に入るとドラマの世界 狭い手術用ベッドに横になる ベッドが上がり、酸素マスクがつけられる 「大きく吸ってー吐いてー」 「もう一回、そうじゃあ後二回…はいオッケー」 ……… 「キヤさん、終わりましたよー」 「酸素もう取ってもいいんちゃうかな」 「わかりました」 「終わったなー、大丈夫かー。」

          非日常の記録

          白い建物の中で

          入院しています。緊急ではなく、何度も再発している盲腸を取るため。一昨日手術して、昨日は一日中寝ては吐き、起きては吐き。「胆汁を吐く」という経験を初めてした。そして自分で手術すると言ったけれど、心の底から後悔した。あの気持ち悪さは悪阻を超えた。 子どもが入院した時にも母が入院した時にも感じた。面会時間終了間近の病院。退廃的な空気。 薄暗い夜間入り口のソファでコーヒーを飲む。たったガラス一枚の隔たり。生のあっち側とこっち側。いつもあっち側を歩いてるのに今はこっち側なんだなぁ

          白い建物の中で

          名前はまだない

          兄が父(故人)の時計を発掘してきた。所謂「形見」というものになるのか。でもそこまで愛用していたわけでもなく恐らく父本人もこの時計の存在を忘れたまま、あちらの世界へ行ってしまったような気がする。 私は若気の至りでオメガのスピードマスターを十数年前に買ったけれど、どうやっても今の服装には合わない。本当にかっこよくて大好きなのに泣く泣く箪笥の肥やし状態。 兄が自分のシーマスター(兄妹揃ってオメガ好き)をメンテナンスに出している間、冒頭の父の時計をつけていた。メンズだけどこれならワ

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          検査食レポ

          明日大腸内視鏡検査を受けることになりました。前日は検査食を食べるように指示されたのです。写真のこのひと。でももう多分二度と買わないし、せっかくなので検査食レポ。 ☆検査食 ダルムスペース リッチIII もう一度聞いただけでダルシムしか出てこないネーミング。 そしてリッチなだけお値段もリッチ。三食と間食付きで1620円。低脂肪、低繊維がミソ。 ☆朝食 ・和風粥(鮭味) ・麩のお味噌汁 味がしっかりついていて美味しかった。お腹に溜まるし、なんならお味噌汁も私が作るもの

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          シュトレンの憂鬱

          外国のイベントというのは準備も込みで楽しむのだなーと思う。クリスマスで言えばアドベントカレンダーとかシュトレンとか。だんだんイルミネーションがついたり、ツリーを飾ったり。大人も楽しむ。 でも子どもの頃、我が家にそんな洒落た文化はなかったので、とりあえずケーキとプレゼントとツリー。以上!that's all!当日友達や親戚が集まってパーティをするわけでもない。「クリスマスって何が楽しいの?」と純粋に親に聞いたことがある。それだけしてもらったら十分だろうに。可愛くない子どもだ。

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          日曜日の言い訳

          知人のライブにお呼ばれしてきた。セッションタイムで一曲歌ったものの、酷い歌を聞かせてしまい、その後悔と申し訳なさとアウェイな場所で馴染みきれない居心地の悪さで、ライブが終わるとお礼を言って早々に出てきてマクドに避難してきてしまった。 同じように、私以上に終始つまらなさそうにしていた、ていうか途中寝てた同テーブルの女性は私より早く会場を後にしていた。 ツーマンのライブ。知人の彼女の歌は素敵だったし、周りへの気遣いや次に繋げるための姿勢もさすがだなぁと感心しきりだった。 人と繋

          日曜日の言い訳

          祈りは、

          大学生の頃、梅田での乗り換えの際に、夜になるといつも同じ場所に同じ男の人がいた。 彼は「鶴を折ってください。平和の為に鶴を折ってください」と千羽鶴用の小さな折り紙をもって、道行く人に呼びかけていた。 いつしかその近辺が工事に入ってしまい、その男性も見かけなくなってしまった。けれど一度違う場所にいるのを見たことがある。以前と同じように同じ言葉を張り上げ、小さな折り紙を持って。 もしかしたら今もまだどこかで、彼が思う平和の為に、道行く人に訴えかけているのかもしれない。 立ち止ま

          祈りは、

          買い物の出来ない男

          夫が香港ナウです。先日はロンドンに社員旅行に行っていました。今回も仕事ではありません。私はたかが盲腸の手術すら子どもの幼稚園の休みの時期に合わせ、綿密に計画をたてて周りに協力してもらわないとできないのに、この人は決定も日程も事後報告でこんなに海外にホイホイ行けるのかと。大黒柱はこんなに自由なのかと。どうしても憤りが隠せません。 かと言って私が同じくらい働いて家事育児しても、同じことしたら周りに「母親のくせに」って言われるんだぜ。 まあそんなことは今回の主題ではないのでこの辺で

          買い物の出来ない男

          完全なる作戦負け

          先日、自転車を撤去されてしまった。鮮やかな水色のガタイのいい私の自転車。名付けてブルースカイ。調子に乗って駅前に止めて、待ち合わせした人にも「大丈夫です〜いつもみんな止めてるんで!」とかなんとかヘラヘラしていたのに、いざ帰りに駅に降り立つと、それはそれは綺麗に自転車の群れがなくなっていた。勿論私のブルースカイもない。唖然とするとはああいうことをいうんですね。とりあえずふらふらと自転車の群れがあったはずの場所に近づき、「撤去しましたチラシ」をスマホで撮る。すぐ近くに保管所がある

          完全なる作戦負け