欲に溺れて身を滅ぼす。頭では分かっていて、そんなことになってはいけないと思っていても、やってしまうことは多いものです。

忍術では、敵に仕えている人を味方忍者（身虫）にする方法を「身虫の術」といいます。身虫に適した人物を見つけ、いざ仲間に勧誘するには「色・酒・欲」を使った謀略を仕掛けて誘惑します。色（女性・異性）と欲を使えば年齢に関係なく人の忠誠心を崩すことができ、色と酒を使えば心の内の本性を知ることができます。

今も昔も女性関係で身を滅ぼす例は多く、色によって情に訴え、正常な思考を失うのは本能的なものでしょう。また、酒は直接的に生理機能に影響を及ぼし、正常な思考を失わせます。金品によって欲が刺激されれば、目の前の利益に飛びつこうとして判断が狂います。

目の前の利益、短期的な快楽、今はいい、ちょっとだけならということを繰り返すことで術中にハマる危険があります。触る前に一度立ち止まって、危険性を確認することが大事です。

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