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「死霊館」シリーズを鑑賞

ホラー映画が好きだ。「死霊館」を鑑賞したのはだいぶ前のことだけど、そういえばあの映画面白かったよな、ともう一度観てみようと思って調べてみたら、これがシリーズ化されていることを初めて知った。ということで、アマプラで鑑賞可能な範囲で一通り鑑賞してみた。

「アナベル 死霊館の人形」

アナベル人形がシリーズ中最も不気味で恐ろしい。

「死霊館 エンフィールド事件」

一連のシリーズに出てくる「ウォーレン夫妻」は実在の人物で、この作品も実話をベースにしている。科学的に見ると疑わしい側面もある事件、という視点も公平に取り入れているところが良いと思った。詳細は後述するけど、僕は「悪魔」という存在を全く信じていないので。

「アナベル 死霊人形の誕生」

公開のタイミングは「死霊館」よりも後なので、要するに後付けの映画なのだけど、その割によくできている内容だと思った。

「死霊館のシスター」

この映画にアナベル人形は出てこないが、アナベル人形を媒介として裏に存在する悪魔「ヴァラク」のルーツが明かされる。

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」

旦那が浮気をした。そして妻は復讐として自分の子供たちを殺した。まずそのエピソードの詳細が掘り下げられていないし、そこの掘り下げがないゆえに全体的にピンと来ない話だった。アナベル人形は出てこないが、「アナベル 死霊館の人形」に登場する神父が登場する。

「アナベル 死霊博物館」

ウォーレン夫妻の娘の家で発生する不可解な事件。アナベル人形が暗躍する。

「死霊館 悪魔のせいなら、無罪」

ウォーレン夫妻にまつわる実話をベースにした映画。とある殺人事件の犯人が「犯行に及んだときには悪魔に憑依されていた」ということを法の場で立証することができるのか。

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「悪魔のせいなら、無罪」だったかな。ウォーレン夫妻の夫が「法廷では神への誓いを立てる。神の存在を信じるなら悪魔の存在も認めていいだろう?」というようなことを言っていたが僕にはよく理解できない理屈だった。

善悪という価値観はあくまでも「人間の物差し」でしかない。そして「神」が本当に存在するなら、それは人間を遥かに超越したところにいるはずだ。それが宇宙の創造者であるならば尚更のこと。

数十億年という時間が経過していると言われている宇宙の中の、ほんの片隅の小さな星で、たかだか2,000年前後しか積み上げられていない人間の理解が及ぶはずもない。もし本当に神がいるのなら、それは人間の理解を完全に超越しているはずだ。善悪という物差しは余りにも人間的過ぎる。

人間にとって最も恐ろしいのは、悪魔ではない。人間の怨念だ。何が目的なのかが分からない「悪魔」よりも、「復讐」とか「怨み」とか「憎悪」というような明確な目的を持つ人間の意識の方が遥かに恐ろしい。

とはいうものの「これら一連のシリーズは駄作である」と言いたいわけではない。僕にとってホラー映画はエンターテイメントなのである。日常生活では体験できない非日常を体験したい。言うならばジェットコースターのようなもので、そういう意味では十分に楽しめる作品群ではあった。

「死霊館のシスター 呪いの秘密」というシリーズ最新作はアマプラでもまだ有料なので観ていないが、無料化されたら観てみたいと思っている。

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