邱永漢「起業の着眼点」を読んでサラリーマンの自分を振り返る
Xの、どなたかのポストで、邱永漢の「食える経済学」という著作に対するコメントがあって、そのタイトルのストレートさに、なんとも邱さんらしい表現だな、となつかしくなり、彼の著作をKindleで数冊買って読みました。40年近く前、僕が大学生の頃、「第三の新人」と呼ばれる作家、安岡章太郎、吉行淳之介、遠藤周作の作品を読んでいて、彼らとの交流録に邱さんがよく出てきてたので、何冊か手に取った記憶があります。
どの著作も、現代でも通じるビジネスや株や人生における有益なアドバイスが散りばめられていましたが、2006年に刊行された「起業の着眼点」が今の僕には、腑に落ちるアドバイスが多かったので、いくつか引用しようと思います。
僕は、来年、定年し、一人会社を作ることを予定していて、最近、これまでの会社員人生を振り返ることが多いのですが、邱永漢さんの会社員に対するこの指摘は自分が何とも浅はかなサラリーマン人生を送ってきたことを改めて気づきました。
この本を読んでいるときに、知り合いのヨーロッパ人の連続起業家が来日して二人で夕飯を食べたのですが、彼の話は、まさに邱さんのいうサラリーマンというリスク回避の人生と起業家と、リスクをとり続ける起業家の人生がどのような違いを生むのか?を物語っていました。その起業家は今、45歳、30代から数社、会社を立ち上げ、売却し、今は投資家。そしてあと五年したらリタイアして社会貢献をする、と語ってました。僕は、彼と2011年に知り合い、数年間、会社員の立場で彼とみっちり一緒に仕事をしたのですが、その後も転職することなく、起業することもなく留まりました。その間、彼は世界中を旅して、新しいビジネスを創造し、経営し、成長させてきました。その結果、今は投資家という立場です。資産がどれくらいあるのか日本人のサラリーマンの僕には想像つきません。こういう人生の選択があるんだということを目の前で知ったのはラッキーでした。来年起業しますが、大きな富を生み出そうとするには、遅すぎますので、彼の人生を見習わなおうとは思いませんが、人生が終わりを迎える前に、会社という金魚鉢から出て、大海原に出てみる経験をすることは大切なことだと思ってます。
次回も邱永漢さんの「起業の着眼点」の読書感想を記します。
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