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手術は5月30日の午後3時頃から行われて、無事に終わった。術後2週間経って、2週間検診を受け、状態に問題がないことを確認している。
手術が終わってからしばらくドクターストップを受けていることは
・跳躍を伴う激しい運動
・湯船に浸かること
・性行為
この3つ。いつ制限がなくなるかは体の回復状況によって長谷先生が判断するそう。

手術が終わって1週間は水のようなおりものが常に出ていて、1週間経過した後くらいから出血が始まった。予定より早く生理がきただけだと思っていたら、生理の経血と傷口からの出血が混じっていることが2週間検診でわかった。

仕事は術後1週間で再開した。「ゆっくり」過ごしたのは入院していた日くらいなもので、その後は9年ぶりに私を訪ねてきた母に観光させるのに躍起になったり、見舞いにきた甥っ子たちの対応をしたりしていた。
友人も訪ねてきてくれていたし、家でゆっくり療養ではなく普段通り過ごすことを選んだ。ただ休むのが下手くそなだけなんだけど、そういうことにしておく。

6月は特に仕事が忙しくて(ありがたいことに)たった1週間休んだだけでも断らなければいけない仕事が出た。
現場に戻ってからは、飛行機に乗ったり、2日間で640キロ運転したりといったばたつき様で、今月はまだ10日間くらいしか自宅で寝ていない。

ある人は「本当に休まないんだね…。」と半ば呆れたように言っていた。心配かけてるんだろうか、かけてるんだろうな。こんなことしてるから病気になるんだぞ、自分よ。

*

先生が思うベストなタイミングで予約が取れる日は5月23日か5月30日だった。
これは先生の予約枠の空き状況と、私の生理の周期と、ピルの服用を終えてから1ヶ月後ということを考慮して候補に上がった日程だった。
本当にどちらでも良かったのだけど、なんとなく父の誕生日は避けようと思い、5月30日に入院・手術、5月31日に退院というスケジュールに決めた。

その後は全身麻酔に耐えられる身体かどうかを確認するため、術前検査として血液検査、尿検査、心電図、レントゲンを受けて帰るよういわれた。

次回、術前検査の結果が伝えられ、手術の同意書について説明をし、入院の予約を取る流れになるとのことだった。つまり、手術の前にもう一度病院に来る必要があるということだ。

前述したように(した、たぶん)ピルの服用をやめた影響でこの日は出血があった。手術の前に診察をして子宮の状態を確かめる必要があるが、出血している状態で診察を受けるのが嫌だったら次回で構わないがどうするかと問われて、次回を希望した。

次回の日程を5月2日11:00に決め、予約をとり、部屋を後にした。待合室で受付番号が呼ばれ、術前検査をどの順番で受ければ良いか、各検査場所がどこにあるのか説明を受けた。術前検査はほぼ待ち時間がなく済んだけれど、病院を後にしたのは14:30頃だった。めちゃくちゃお腹が減っていたのを覚えてる。朝ごはんを食べないで病院に来てしまったせいだった。その後何を食べたんだったか思い出そうとしてたった今カレンダーを見たら、この日は病院に行った後そのまま仕事に行ったことを思い出した。急いで現場に向かう必要があったから、コンビニでおにぎりを買ってタクシーの中で食べたんだった。

全身麻酔を受けるのは今回が初めてで、どんなふうに眠って目覚めるのか、全く想像がつかなかった。手術そのものにもだいぶ構えてしまうけど、全身麻酔も未知で少し怖い。そんなふうに感じていた気がする。

元来記憶力が良くない人間がめまぐるしい日々を送っているせいで、もうすでに色々な物事の輪郭がぼんやりとし始めている。全部覚えてたらキャパが足りなくなるから、ぼやかしてたり忘れたりして薄めていくのは術だ。

だけど、今気になるのは、もうこの日から2ヶ月も経ってしまっている、ということだ。
色んなことが巻き起こって、時間があっという間に過ぎていった。季節が変わったし、1年が半分過ぎようとしている。




18th June 2023

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