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どの会社でも通用するスキル?

某転職支援サービスのテレビコマーシャルで、「どの会社でも通用するスキルがないとな。」というセリフがありました。はたして、「どの会社でも通用するスキル」はあるのか?、あるとすれば、それは何なのでしょうか?

このテレビコマーシャルの「どの会社でも」が、同じ業界の会社なのか、日本の会社なのか、世の中すべての会社なのか、どの範囲を指しているかはわかりません。
範囲によって多少変わりますが、「どの会社でも通用するスキル」となると、コミュニケーション能力や、社会人の基礎的な知識・能力など、とても基本的な能力になるのではないでしょうか。
一方で、現在の企業の経験採用では即戦力を求めています。即戦力とは、基本的な能力に加えてその企業で必要とされる専門的な能力を持っていなければなりません。即戦力として評価されるために専門的な能力を高めれば高めるほど、「どの会社でも通用する」ことが難しくなるという「ジレンマ」が生じてしまうのです

外的能力と内的能力

では、どうすればいいでしょうか?
人間の能力は、コミュニケーション力やスキル、専門知識など、自分から外に向けて使う「外的能力」と、自分を励ます、自分を信じるなど、自分のこころの中で使う「内的能力」の2種類があると考えています。
そして、「外的能力」を高めるためには、その前に「内的能力」を高める必要があります。スキルや専門知識などを高めようとするには、まず、それらを高めることが自分にとってどのような意味があるかという理解がないとその気にならないですよね。「内的能力」は「外的能力」の基盤になっており、「内的能力」を高めることが重要です。「どの会社でも通用するスキル」があるとすれば、この「内的能力」になるのではないでしょうか。
では、「内的能力」を高めるにはどうすればいいのでしょうか。それは、前のコラム『仕事帰りの飲み会の効用』で触れた「自分の意味づけの拡大を意識する」ことです。

その詳細はまた別のコラムで書きたいと思いますが、前のコラムでも指摘した通り、今その機会が減少していることが大きな課題です。特に若者が自分の意味づけの拡大をする機会が本当に少なくなっています。
一方で2025年入社の採用活動から、活動解禁日が撤廃され、いつ採用内定を出しても良くなります。大学3年生、2年生で企業の内定を受ける学生が出てくるわけですが、この時期に自分の意味づけの拡大を意識して、その上で社会人としてのキャリアをしっかりと考えている学生がどれほどいるでしょうか。学生の準備不足は、入社後にさまざまな職場の課題として表面化するのではないかと思います。そうすると、その人も、企業もどちらも不幸になってしまいます。

きざはしの新たな取り組み

時代は、大学生や高校生からしっかりとキャリアを考えることを求めています。しかし、そのためにこれらの若者がキャリアコンサルティングを受けようとしても、料金が高額でなかなか受けられないのが現状です。若者に安価でキャリアコンサルティングを提供する仕組みが必要です。
そこで、株式会社きざはしでは、このたび非営利型一般社団法人きざはしコミュナスを設立し、企業等から寄付をいただきそれを料金の一部に充当することで、若者に安価でキャリアコンサルティングを提供していきたいと考えています。詳細が決まり次第ご報告させていただきます。

吉田善実


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