見出し画像

名詞の動詞化

 時代の流れとともに、言葉の使い方や表記が変わるのは当たり前だけれど、「変わる」のではなく、気を衒っているのか無理矢理「変えている」言葉に出くわすと狼狽する。
 先日読んだエッセイに「滋養される」という動詞が使われていた。滋養は、栄養とほぼ同じ意味の名詞で、一般的には「滋養がつく食べ物」という使われ方をするが、ここでは「滋養する」と動詞化したた上で受動的に用いられている。「相互に滋養される関係性」と、人間関係について表現されていたので、私には理解しにくかった。私個人の考えだが、エッセイなど、日常的なことを書く場面では、使い慣れた言葉を使う方が読む側にとって受け入れやすい。不自然な表現の続く文章に出くわすと、AIが書いているのかと感じてしまう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?