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【2022年版】コンビニ経営は儲かるの!?

昨今ニュースでコンビニに関する話題を目にする機会が増えました。
特に最近はネガティブなニュースが多かったように思います・・・
例えば、食品廃棄やオーナーの境遇、はたまたFC本部からの発注強要などなど・・・

しかし!!
それでも日本には2022年現在、約5万6千店舗のコンビニがあります。
しかも!!
今もなおコンビニ店舗は増え続けています。

ということは、「それだけ儲かる商売だからこそ経営者となる人が後を絶たないのでは」と思いませんか?

そこで今回は、今まで多数のコンビニ店舗の経営に携わってきた私がリアルなコンビニの数値をお話します。

■ 前提条件

はじめに条件を整理します。
コンビニには大手FCが数社あり、その中でも複数の契約タイプがあります。
そして、コンビニは立地がとても重要な業態です。
しかも利益についてはオーナーの経営手腕や、オーナーが何時間シフトインするかという点にも大きく影響されます。

そこで今回は以下のような条件をもとにお話しします。

条件
・地方都市の平均的な売上のお店(50万円/日)
・売上総利益率は33%
・契約は一番初期投資が少ないタイプを想定
・ロイヤリティ率は45%とする
・オーナーのシフトイン時間は週40時間程度
・オーナー給与は人件費に含めない
・初期投資の償却は考慮しない

■ コンビニ経営は儲かるか

結論からいうと、儲かります。

まず、「儲かる」の基準は日本人の平均年収(正社員:496万円)を上回っているかどうかとします。
それではまず、以下の簡易シミュレーションをご覧ください。

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簡易シミュレーション

純利益≒オーナーの収入
=57万円×12カ月
=684万円>496万円
よって「儲かる」と言えます。


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コンビニ各社の契約や店舗特性などで上記表と多少の差異はありますが、普通の売上のお店だとこれくらいの加盟店収入および営業費、純利益になることが多いです。

地方都市という条件から、売上高はコンビニの2022年4月時点での平均日販(約54万円)よりも少し低めに設定してあります。
売上総利益率はチェーンにもよりますが普通~やや高め位の設定かと思います。
ロイヤリティ率については、一番初期投資が低いタイプの契約では40~50%位になることが多いです。
今回は間をとって45%としました。

次に人件費に関してはオーナーが週40時間シフトインする計算なので、これくらいに落ち着くと思います。
また、日販50万円くらいのお店では48人時(一日のシフト合計時間が48時間という意味)もあれば十分回せると思います。
深夜をワンオペにすれば42人時位まで下げることも可能です。

廃棄金額もこれくらいあれば少し余裕をもって発注できると思います。
独占禁止法がこれだけ問題になった現在においては、本部の圧力も弱くなってきており、大量発注&廃棄を強要されるようなことも少なくなりました。

以上から、上記数字は一般的にあり得る数字であり、コンビニ経営は儲かると言えるでしょう。

■ 同条件で上手に経営した場合

それでは同条件でさらに上手く経営した場合はどうなのでしょうか。

売上は短期的に上げることは難しいですが、経営手腕次第で安定して年103%成長は可能と思います。
また、売上総利益率も発注手腕と売込のうまさがあれば1~2%は改善出来ます。

次に経費に着目します。
まず、オーナー≠労働者なので労働基準法の適用を受けません。
シフトに入れば入っただけ人件費が浮きます。
そもそも、この位の売上高のお店でワークスケジューリングが上手いオーナーさんなら42人時もあれば回せると思います。
また、廃棄50万円は少し余裕をもった設定なので、上手く発注できれば機会損失をせずとも廃棄額を45万円くらいまで落とすことが出来ます。
また、不明ロスは厳格に管理すれば0円にすることも可能です。
(実際多くの店舗で不明ロス1万円以内は達成されています。)

以上の全てが成功した場合、平均的な売上のお店でも年収1000万円は十分可能であると言えるでしょう。
実際に、私はそういった方々を何名も知っています。

よって、上手く経営した場合、コンビニ経営はかなり儲かると言えるでしょう。

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・・・しかし、「儲かるか」とそれが「簡単か」という問題は別です。
また、運悪く経営したお店が低日販店であった場合の数字は中々悲惨です。

そこで、次回は経営が上手くいかなかった場合のリスクについてご説明しようと思います。


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