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"左利きのエレン"に影響を受けたこと~ 10年間会社員だった僕がフリーランスになった話(後編)~

"左利きのエレン"に影響を受けたこと~ 10年間会社員だった僕がフリーランスになった話(前編)はこちら

【開業するときに決めたこと】

最初は会社設立も考えたんですが、先輩経営者からのアドバイスで年商が確立できるまでは、個人事業主で開業という形にしました。会社設立については仕込みがあるので、また後日リリースします。

まず事業者として生きていくために一番重要な「誰のための何屋か?」を突き詰める必要がありました。人事分野で個人事業をやってる人など星の数ほどいるし(言い過ぎ)、そもそも天才じゃないし、無策で突っ込んで生きていけるほど甘い世界ではないので、「天才じゃないヤツなりに戦う方法」を必死で探しました。多分独立準備の中で一番時間を遣った部分だと思います。自分には東大現役合格するような頭の良さもないし、びっくりするような資格がある訳でもないし、5ヶ国語話せるエレガントなスパイでもない。それでも10年間やってきた自分の経験の中で武器になるものがきっとあって、それらを組み合わせたオリジナルなバッジを掲げて商売したら、天才じゃなくても結構いけるんじゃね?なんて考えていたら、一方的に神と崇める澤さんがなんとそんな内容に言及されていました。

球団を持つ通信インフラの会長が目の前にいても何も思わないけど、澤さんがいたら絶対サインもらって、写真撮ってもらいます。憧れは理解から最も遠い感情だよ、と言われそうです。

この内容から考えると、僕はエンジニア × エージェント × 営業管理職 × スタートアップ人事 × グローバルテック人事のキャリアのバッジを持っていて、この掛け算に興味を持ってくれるクライアントは結構いるんじゃないかと仮設を立てました。(この掛け算のバッジを持ってる人がいたら、マイベストフレンドと勝手に呼ばせてもらいます。)この仮説と「誰に、何を、どうやって、なぜ届けたいのか?」を軸に提案資料や自己紹介のレジュメなどの作成に取り掛かったのが良かったのか、営業に必要なドキュメントは割とサクサク作ることができたと思います。

それから撤退基準ですね。幸い妻は応援してくれる言ってくれたんですが、「収入が半減するかも」「仕事をもらえたとしていつまで続くか分からない」そんな不安はきっと持っていたと思うので(多分それは今も…)、半年以内に会社員と同等以上の収入を確保できないなら、会社員におとなしく?戻ることを約束しました。

【フリーランスになって感じること】

そんなこんなで、開業をしました!まだまだ駆け出しながら、早々に感じていることがあるので、書いておきます。もしこれからフリーランスを考えている人がいたら、少しは参考になるかもしれないです。

1、全て自己責任
2、週5 働かなくてもいい
3、税金や保険を正しく理解する機会になる
4、ブランディングや仕事のスタンスをどうするか

1つめ、当たり前といえば当たり前ですが、全部自分の責任になる。顧客からの称賛も不評も全部自分のものになります。他責のしようもない。当たり前ですね。こう言うとめちゃくちゃ厳しい世界のように聞こえるんですが、そうでもないんです。なんたって「付き合いたくないヤツと付き合わなくていい」という意志決定を自由にできるからです。(ただし限度はある)これは会社員だとありえないんです。少なくとも僕にとっては。会社ってのは理不尽なクライアント、むかつく同僚、嫌いな上司、意味不明なルール、上げ始めたらキリがない。僕のMPを削ってくる存在に溢れてるいるし、転職しない限りは耐えないとダメなんです。そんなものと我慢して付き合う必要がなく、目の前の問題解決に全力になれる環境を自由に選べるというのは僕にとってはとても心地良いです。

2つめ、働く時間を自分で決めれるということ。もちろんクライアントとのmtgや対応が必要でPCの前に座ってなければいけない時間はあるんですが、信用の範囲で自由に調整ができるし、何より「働かない時間」を自分で決められることはとても大きいです。そもそも何で世界中の人が週5で働いているのか気になって、調べたらこんな記事が出てきたましたね。

松下幸之助にリスペクトを払いつつも世界の端っこで叫びたいのが、数十年経って、全員がPCを持ってブレインワークするこの時代に週40時間以上も働く意味があるのかということ。きっと僕と同じ考えの人は星の数ほどいる(そんなにいない)にも関わらず世の中の構造が変わらないことが不思議でたまらないです。

3つめ、税・保険について。会社というのはすばらしくて(MPは削られるけど)、大抵のことはやってくれるんです。年末調整、社会保険、税対応。そこに甘えてきたツケは結構大きかった。自分なりに知識は持っていたつもりだったんですが、「知っている」と「理解している」は全然別次元の話です。実際に「開業の場合は複式簿記で」と言われた時にはザ・ワールドを発動されたのかと思いました。応援してくれる人の中で税理関係の方がいなければ、今でも毎日googleとにらめっこしていたに違いないです。

4 つめ、これが僕の中ではかなり悩んだところです。SNSの発達によってセルフブランディングをどうとでもできる時代になってきたと思う今日この頃。錯覚資産の形成とも言うべきそれなんですが、正直苦手です。目一杯背伸びして、いざ力を抜いたときに「あれ、思ったより背が低いんですね」と言われたのはしんどいんですよね。ツイッターでフォロワーが3万人いて、一部の人から「すごい、すごい」と言われている人と最初に話したときに、"あれ?"となったことも結構あって、自分がこうなるのは嫌だなーなんて考えてました。

こうした自分の原体験から自分を大きく見せたり、クライアントに対してマウントを取ったりせずに、気張らずに、しかし確実に問題解決できるような事業者でありたいと思いました。
「ロジロジの実を食べた外資系コンサルタント」や「土日も働いてる俺かっけえマン」のようにはなれないし、憧れも一切ない。"そんなに脳みそ動かないし、休みは休みやねん。"これまでの経験から十分にリラックスしていて、時間にゆとりがあって、自然体でいられることこそが自分にとってベストな状態だと知っていたので、それを自分で否定するような背伸びはしないと決めた。そんなこんなで、モットーが「ゆるく、楽しく、美しく」というものになりました。どっかの劇団じゃね?って思った人は鋭いです。きっと今日いいことあります。

【noteをはじめた"きっかけ"】

開業に合わせてnoteを書こうと思ったきっかけは2つあります。コンサルっぽく「きっかけは3つあって」と言いたいのですが、5分考えても見つからんので、諦めました。

1、何か1フレーズでも刺されば仕事が増えると思った

2,クライアントワークの中でnote運用する機会が増える

1、は書いてる通り。誰に何が響くかは全く分からん時代。自分にとっての当たり前が誰かにとっての金言だったりするのだから、自分の思想や言葉は見える形で書いておいた方が良いと考えました。

2、会社員時代はあまり物書きをしたことがない、なんなら結構下手で広報だのPRの人に下書きを真っ赤にされるような人間でした。(かつての同僚はこれを読んで笑いを堪えてるに違いない)だがしかしbut、採用広報の一環でnoteを運用している企業は多いし、自分がやっていないことをクライアントに能書き垂れる訳にもいかない。書く・読むを増やすことでお客さんへ還元できるものが増えると考えました。読み専だったnoteも自分が書き始めた影響からか文書や言葉選びに目がいくようになり、これは良い変化だったなと思っています。

【これから】

周囲なサポートのおかげで仕事の目処も経ち、食べていけそうな気がしています。「フリーランスはスキルの切り売りだからね」なんて開幕早々の存在否定弾を打ち込まれたのも今となっては話のネタです。フリーランスは成長できないのか?ということについては半年後くらいに記事にするつもりです。

天才ではない僕がいつの日か誰かにとっての何者かになるために
"ゆるく、楽しく、美しく"の精神でやっていきます。読んでいただき、ありがとうございました。

これからは仕事で得た気付きなんかもちょこちょこ出していきたいと思います。おしまい。

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