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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#041

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#041 :家族の虚弱化には原因がある

祖母や曽祖母の世代、少なくとも、田舎では、家の正面と裏側のドアを夏・冬問わず、いつも開けておき、いつもきちんと風が通り抜けるようにして、家をゴシゴシ洗い、掃除し、磨きあげていたものである。

現在の私たちの文明化された習慣と、当時のことを比べると、曽祖母は強靭な体力を持つ存在であって、祖母になると少し体力が落ちるが、それでもまだとても元気で心身ともに健康であった。

しかし母親の代になると活力を失い、馬車を使ったり、家にこもりがちとなり、最後に娘は病気がちで床に伏せっているという結果になったのはなぜなのか?

思い出してもらいたいが、現代では死亡率が一般的に下がったとは言え、このように衰退していく家系の家族のような場合が、さらに多くなっていることに気がつき、愕然とすることだろう。
(2023年6月15日配信)

フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。

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