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「当たり前」をぶっ壊す

今日配信したメルマガでも書いたんだけど、日本に来ている外国人観光客って、フツーの人たちなんだよね。特にリッチとかいうのではなく。

タイはいま、コーラやビールの価格が日本と同じらしい。

でも、アリーナライブのチケットは、一番安いもので2万円、高い席になると10万円超える。

日本のライブチケットは、まだ7,000円とかで、例えばBE:FIRSTのアリーナツアー、一番良い席SS席でも18,000円(税込)だ。

矢沢永吉えーちゃんの大阪城ホールS席(一番良い席)は15,660円(税込)。

安いよね。

でもこれがタイみたいに安くて2万、良い席だと12万とかになると、日本人は行けなくなる。

フツーの外国人は、夏休みに日本へ観光旅行に行ける。

フツーの日本人は、夏休みに行けるのは阪神優勝バーゲンセール(毒)。

フツーのタイ人はアリーナライブの5万円チケット買える。
フツーの日本人はアリーナライブの5万円チケット買えない。

なぜか。

企業が利益出してないからだと思う。儲けてないんだ。
儲けてないから、給料も増えない。
給料増えないから、チケット高くなると買えない。

財務省の資料を見ても明らか。図表の左軸見てみて。10%にも届いてないんだよ。これは統計取り始めた1960年からずっと。

「当たり前」としてしまっているのが問題だと思う。
「いまの姿で仕方ない」
という、「変化をしない選択」を全産業がやってるんじゃないかと思うほど。

また、映画『アリスとテレスのまぼろし工場』を思い出してしまう。あそこの大人は変化しない選択をしていた。

BE:FIRST生みの親SKY-HIさんがなぜ自ら起業しようとしたのか。

30年間、ビジネスモデルを何一つ変えようとしなかった音楽業界への疑問が起点になっている。

別の本(『ヒットの崩壊』柴那典、講談社現代新書、2016)の図表が異常さを表している。

オリコン年間シングルランキングTOP5(2011-2015年)。

2013年のEXILE、2015年のSKE48を除き、すべてAKB48だ。
この楽曲のどれか一つでも歌えるだろうか。フォーチュンクッキーはいけるか。

かつて、GLAYのヒット曲なら誰でも知ってる時代があった。
宇多田ヒカルの『Automatic』、誰でも知ってた。

「誰も知らないけれど、CDという物体だけは売れたらしいよ」の時代を、AKBが作った。それが2010年代。これは音楽にとって不幸なことだと思う。

SKY-HIさんは「嘘つかない」「ありのままの自分」を通そうと決めた。
コロナを経て「すべてが表にバレる」時代になったという。
素が出る。

いつだったか、Clubhouseって、声だけじゃん。それ聴いててあるアーティストの声を聴いて、嫌になったことがある。
当時その人は格付け番組で全問正解を続けていて(あ、誰かわかるか(笑))、絶頂期だ。でも、声が、駄目だった。聴き続けられないほど、ひどかった。嫌な人だとわかった。

「すべてが表にバレる」という感触、とてもよくわかる。
逆に言うと、真剣に取り組んでいる、真面目に向き合っている姿勢は、きちんと伝わる。

BE:FIRSTが支持されるのは、そういう部分からだと思う。

SKY-HIさんが「音楽業界を革命する!」と言っているのは、そういう背景があるんだけど、これ、他の業界でも言えると思う。

例えば;
B2B企業はまともなマーケティングやってない。
流通業はOE(業務改善)しかやってない。
SP(とんがり)を生み出そうともしない。

某セブン-イレブンレジ

社員は社員でビズリーチに登録し、転職したほうがハッピーだぜ!
と会社へのロイヤリティはゼロ。

これで給料上がるのか?

革命が必要なんじゃないか?

ぼくはいま、めちゃくちゃ熱くなってます(笑)

「じゃ、何やるんだよ」
と聞かれても、すぐには答えられないんだけど・・・。

ともあれ、現状の肯定は、しない。

いまの「当たり前」をぶっ壊す必要がある。

どうするかなあ。

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