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ケタ上げB2B wave # 4:夏への扉

ハインラインへのトリビュート
パイプラインのお話(笑)

  Aloha  from

   ケタ上げB2B

~Marketing  B2B Surfin' 23 ~

 by Surfrider [kei@joywow.jp]

wave # 4:夏への扉

こんにちは! 阪本啓一(JOYWOW)です。

B2Bマーケティングで「パイプライン」というのがあります。

さまざまな定義がありますが、
次が気に入っているので、それに沿ってみます。

A B2B marketing pipeline is a visual representation of the steps a company takes to turn leads into customers.

訳すと

B2Bマーケティングのパイプラインとは見込み客を顧客に転換するためのステップをビジュアル化したもの。

JOYWOWは「顧客に転換する」先も考えます。

こんな感じ。
#1  ターゲットの発見
#2  案件の発見
#3  案件のクッキング
#4  クロージング(成約)
#5  納品(納期管理含む)
#6  代金回収
#7  顧客サポート・フォロー
#8  CS(顧客満足度)向上

日本のB2B企業では、この1から8まで全部を

「営業、がんばれや」

となっています(笑)

大手企業の社長と話しました。

彼とは古い友人関係で、クライアントではない。高校の同級生です。
東証一部上場企業の社長に新就任したのではりきっている。

めっちゃくちゃ細かい投資家向けプレゼン資料を見せながら熱弁をふるうんだけど、一番肝心な「リード(潜在顧客、見込み客)とどうやって出会い、関係を築き、その後耕していくのか」についてはさっぱりわからない。カタカナとわけわからんパワポ資料でごまかそうとする(笑)。

「すごくわかりやすく言うと、リードとの出会いはこれまで通りWEB、あとは問い合わせに営業がわっせわっせと足で稼ぐ、ということね?」と言うと、「いやそうじゃないんだけど・・・」と詰まった。当たり(笑)

これって、ラック(運)頼み以外の何ものでもない。経営には先にロジック(論理)が必要です。ロジックを組んでも、それでも思い通りにならないのが現実。ロジックを積んで、つんで、これ以上ないくらいやって、そして訪れるラックで生まれる現実。そこに向き合うのが経営。

パイプラインをすべて営業頼みにする弊害はもう一つ。

個人にとって得意不得意がある。

旭化成建材ヘーベル営業時代のぼくは1と2(ターゲットの発見と案件の発見)が好きで得意でしたが、クッキングがめんどくさかった(笑)
人間だから、そりゃ、得意には腕をふるうけど、不得意は後回しになる。

でもね。

パイプラインは、循環させるのが企業経営にとっては重要です。

顧客になってくれた企業が十分満足し、次の発注もしてくれる。リピーターになってくれる。

場合によっては他の仕事も紹介してくれる。

1から8を、理想の分業してみます。

#1  ターゲットの発見  → マーケティング
#2  案件の発見     → マーケティング
#3  案件のクッキング  → 営業
#4  クロージング(成約)→ 営業
#5  納品(納期管理含む)→ アシスタント
#6  代金回収      → アシスタント
#7  顧客サポート・フォロー → カスタマーサクセス
#8  CS(顧客満足度)向上  → カスタマーサクセス

JOYWOW「B2Bマーケティング」スライドより

そう、マーケティング、営業、アシスタント、カスタマーサクセスという4部門で分業する。部門ということは、業績評価軸がそれぞれある。
マーケティングは「ターゲットの発見」「案件の発見」について数値化とロジックを求められる。マーケティングの職責は、パイプライン次の営業へ潤沢に案件を供給しつづけること。そのためにどんなロジックを持っているか。実績はどうか。

営業は手持ち案件の成約率について数値だけではなく根拠となるロジックを求められる。成約という仕事は、外部環境要因つまり競合社の動きや社会の流れ(物流問題や現在のように戦争の長期化による物資輸入量の問題など)も影響を受けます。だから意外かもしれないけれど、営業の裁量は大きくなかったりします。とはいえ、業績評価は成約率で決まります。

会社によっては、「納品(納期管理など含む)は割と営業がやんなきゃダメじゃないの?」というところも多いかもしれませんが、これ、すごく手間暇かかるんですよね。その割に、顧客には伝わりにくい。

だったら割り切って、アシスタント部門(営業補助部門)の職責とした方がいいと思います。

特に7と8の顧客がらみでは、一般的には「お客様窓口」的な位置づけが多いですよね。

ニュートラルで、「お問い合わせはこちらへ」という。場合にとってはクレームの窓口。

でも、それでは、循環にならない。

もっと攻めるニュアンスを込めて「カスタマーサクセス」とネーミングしました。

カスタマーサクセス部門の職責は、「リピート率を高める」「顧客キープ率を高める」「納品された製品の満足度をきちんとフォローし、高める」というもので、めちゃくちゃ大事です。

カスタマーサクセスいかんで、次の案件がこっちに来るか、来ないか決まる。

だから、ぼやっとした「カスタマーセンター」ではあかんのです。

以上、パイプライン・マネジメントについて入口をお話しました。

ここまではあくまで入口です。

パイプラインというのは、別の目で見て言い換えれば「案件の金額」です。つまり、経営の基礎数値なわけです。

JOYWOW「B2Bマーケティング」より

めっちゃくちゃ重要だということがおわかりいただけたと思います。この、パイプラインを「うちの会社はどうなるだろう?」とビジュアル化することが、「夏への扉」を開く一歩になります。

今日もお読みくださいまして、ありがとうございました!

今日が皆さんにとってJOY+WOW+LOVE and FUNな一日になりますことを。

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