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Focusする

イオン堺北花田店に行った。


いつも行くのは徒歩圏内にある阪急・阪神・大丸なので、郊外型の大型店舗は本当に久しぶりだ。どのアングルで撮っても人が映り込むので、店内で写真は撮らなかった。人でごった返してました。

イオンはいまや年商9兆円。ソニーより1兆円少ないくらいだが、それでも日本の流通を一社で担うくらいの巨大規模。

イオングループ全体の電力使用量は日本国内全体の1%。当然、出店地域内では一番使う。「なんとかしなよ」ということで、駐車場天井に太陽光パネルを並べて自家発電したり、お客さんの乗ってきたEVから電力を「買った」(お客さんにはポイント付与)り、店舗の使用電力を減らす工夫したり、しているらしい。

店内、ないものはない。子どもの服と一言で言っても、子どもこそ、成長度合いで着る服が違う。幼児の子ども服屋さん、小学校高学年から中学生あたりを対象にした子ども服屋さん、靴屋さんも、対象年齢ごとに別の店がある。大人向けも、「ないものはない」。キャンプ用品、サングラス、アウトドア服、おしゃれ系雑貨(Franc franc)、ごちゃごちゃ系雑貨(ビレッジバンガード)・・・えーい、めんどくさいからサイトのマップをのっけます。

1F map

イオンを歩くと、かつてのマーケティング・サイクルを思い出す。

図1 : JOYWOW マーケティング講座スライドより

(テレビ・ラジオ・雑誌など)広告を買う
   ↓
知られる「テレビでおなじみの」
   ↓
扱う流通が増える
   ↓
販売量が増える
   ↓
利益が増える
   ↓
もっと広告を買う
   ↓
知られる「テレビでおなじみの」
   ↓
扱う流通が増える
   ↓

このサイクル。P&Gや花王など、大手のマーケティング達人といわれる企業はこれで大きくなった。

テレビ📺でおなじみの


ところが、環境が変わった。

SNSが広まり、スマホばかり見る生活になった。今朝も前歩いている女子がずっとスマホ見てる。気持ち良い朝の空気を味わうことなく人生損してるなあ、と思うが、まあ、人は人だ。

スマホ中心の生活になると、アテンションが得られなくなる。

現在、地球上に希少な資源は数多くあるが、人間に関して言うと、間違いなく「アテンション」が得にくくなっている。ユーチューバーの収入が激減した理由もこれだ。

JOYWOW マーケティング講座スライドより

「大量、たくさん、でっかい」というイオンの戦略は、アテンションが得やすい頃に生まれた。いまや、通じなくなっている。

イオン1階にオーサムストアがあるがここは経営破綻している。経営破綻してるのに店はやってる。見てみたが、欲しいものは何一つなかった。お客さんもまばらだった。

一方、モール内にある無印良品。ここは「多少高くても、自分のテイストに合った商品と出会いたい」お客さんが来る。イオンの空気感とはまったく違う。正直、無印良品のエリアに入って、ホッとした。

図2 : JOYWOW マーケティング講座スライドより

無印良品はテイストをフォーカスしている。「全部」は捨て、Mujiテイストにマッチした商品、それを支持してくれるお客さんのインタレストだけにフォーカスしている。すると、絆が増える。そして、販売量が増える。利益が増える・・・というサイクルだ。

図1のサイクルはもはや時代遅れであり、これからは無印良品のやっている図2のサイクルがマーケティングの軸になる。

鍵は、Focusやね。

話は変わりますが日曜劇場の新作『VIVANT』すごい。

映画で観たいくらいのスケール。脚本もよく練られているし、楽しい。
おすすめです。

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