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京都大学公共政策大学院「地方行政実務」

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2017〜2019年度担当した京都大学公共政策大学院「地方行政実務」(2単位)の授業実況です。授業で使用したスライドと音声を元に、基本的にはそのまま再録しています。授業時点におけ… もっと読む
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【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「初回ガイダンス」(第1回授業:2019年4月8日)

初めまして、2年前から非常勤講師をしています東といいます。 上半期に地方行政実務を開講するのは、初めてでして、これまでの下半期よりも多くの方が来られているので少々勝手が違うなと思いますが、よろしくお願いします。 1. 自己紹介今日は、シラバスやお配りした資料の中身を見て、「どういう授業だろう」とお感じかもしれません。 この授業は3年目になりますが、アプローチは様々でして、毎年似たようなテーマについて考える授業ということで、これから紹介もしますが、過去の授業も踏まえながらやり

【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「データラングリング① 可視化(データ形式・前処理)」(第7回授業:2019年5月27日)

1.今日の授業のポイント 今日は7回目ということで、今日からデータラングリングという言い方で、まずは可視化のことからお話していきます。可視化をする過程でのデータの形式といった、みなさん「ははーん」とお気づきになられる方いらっしゃるかとも思いますけども、別の授業でデータを使うとき、あるいはレポートを書くときにデータを使うかと思います。その時に、自分たちの分析なりに使うために、いろんな処理をする、これをデータの世界では「データラングリング」と言います。 ①データラングリング?

【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「オープンデータとデータ利活用について」(第5回授業:2019年5月13日)

1.今日の授業のポイント 今日は5回目ということで、今回からオープンデータのカタログサイトの操作をしながらというところに入っていきます。 事前の準備、後の授業でも使えるように想定しています。実際にオープンデータを使うことを想定して、みなさんが何かデータを使うときに考えること、前回の授業でプロセスについてお示しはしましたが、具体的な中身をご説明はせずに、メモで考えてみてくださいとしていました。後々になると「ははーん」と気がついていただけることを期待してやってます。 データ

【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「オープンデータとデータ利活用について」(第4回授業:2019年5月7日)

1. 今日の授業のポイント 今回は4回目ということで、オープンデータとデータ利活用について考えます。今日の目的は、無意味にこの両者を並べている訳ではなくて、昨年度の授業でもお話したり、他の場所でもお話していることで、一定整理ができたと考えているものです。 ポイントとしては、オープンデータを理解することが、この授業が扱うテーマの最初の入口のようになってきていました。ですので、次の2回にわたる授業はそうなのですが、第2回、第3回の授業のようにデータ利活用から考えるというアプロ

【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「行政におけるデジタル化・サービスデザイン・データ利活用」(第2回授業:2019年4月15日)

1. はじめに 今日はまだちょっと概論的な話になりますが、行政におけるデジタル化・サービスデザイン・データ利活用ということで、3つキーワードを挙げてますが、これは「行政の」ってカッコ書きをつける必要はなくて、広く言われている言葉です。 この授業のスタンスからすると、これらの言葉が行政にとってどうなのか?という態度で臨む話ですね。その点、行政の事例の話をするときに、注意が必要です。1つは、行政にまだこういうことがないということです。ですので、参照すべきは民間企業の話です。昨

【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「データの利活用による行政の効率化・高付加価値化」(第3回授業:2019年4月22日)

業務プロセス改善(RPAブームを例にして) 授業本文1. 今日の授業のポイント 今日までを概論として位置付けていますが、4回目以降の授業でもこれまでの話に戻っていくところもあります。 今日は、データ利活用による行政の効率化なり高付加価値について、どういうことが言われているか考える授業です。 論点は3つです。 ・業務プロセスの改善 ・データに基づく業務改善・施策立案 ・クラウドサービスの活用 これは、今年度京都府庁において予算化されたものですが、これを踏まえながら、議論

【京都大学公共政策大学院・地方行政実務実況シリーズ】「カタログサイトの操作・公開手順2」(第6回授業:2019年5月20日)

活用事例についての紹介、実際に利用してオープンデータの特性(とくに機械判読性)を考える 授業本文 1. 今日の授業のポイント 前回に続いてオープンデータのカタログサイトの操作をベースにしてお話をしていきます。 今回取り上げる機械判読性については、オープンデータの定義に3つあるうちの1つですけれども、この議論を通じてオープンデータの特性を考える授業にしたいと思います。 また、今回含めたトータル5回分の「データラングリング」というテーマで、データの生成・活用・運用それぞれに

これから書きつけるものなど

ひとまずは、2017年度から3年間続けている、京都大学公共政策大学院「地方行政実務」の授業でお話してきたことを文字の形でアウトプットしたいと思います。これは、90分授業、半期週1・14回(と1回の学生へのフィードバック)で構成され、ともかくも取り組んだことを一旦まとめて、それをまた自分で振り返ろうとするものです。 そこから先、改めて何かにまとめ直すとかありえますが、まだ分かりません。 授業ってなに?例えば、2019年度のシラバスはこちら。 2019年度で言えば、履修者は