日本のGDPはどうなるのか(その2)
日本の国際競争力は急速に低下していると言われています。
欧米の先進諸国と差を開けられているだけでなく、中国、インドなどと比べても劣っている分野が見られます。
日本は世界の中で、どのような立ち位置を目指すかを明確にする必要がある時期に来ていると思います。
今回は日本のGDPがどのようになるかについて書いてみようと思います。
2.各国のGDPの推移
さて、日本の経済力が他国と比較してどうなのかを理解するために、各国のGDPがどのように推移してきたかを見てみましょう。
図表2は2021年時点の名目GDP上位10位の国について、2000年から2021年までの名目GDPの推移を示したものです。
【図表2:名目GDPの推移】
日本の名目GDPは年によって多少上下しているものの、2000年から約5兆米ドルの水準が続いています。つまり、過去20年間、日本は経済成長していないのです。
一方、米国、中国は2000年から上昇しつづけ、2021年時点では米国は23.3兆米ドル、中国は17.7兆米ドルまで成長しています。
日本が中国に抜かれたのは2010年です。その中国は経済規模がその後3倍以上に成長しています。
米国と中国の人口は2000年から2021年まで増加しています(スペースの関係でグラフは掲載しない)。人口増は2国のGDP増加に貢献しています。ただし、この2国において人口増はGDP増加の大きな要因ではありません。
米国と中国における名目GDPの増加の主な原因は、一人当たりGDPの増加です。
<その3に続く>
<前回はこちらをご覧下さい>
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