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育児に活かせたおしごと

※保育士さんをはじめとした、子ども関連・子育てに直接活かせるお仕事のお話ではなく、一般的なサラリーマン仕事のお話です!

仕事か育児どっちとるか、みたいなことを語られることが多いけど、
どちらも全力でやってみてわかったことがあります。

それは、
「仕事は育児にとっても活かせる」
もっと言うと、趣味や学生時代の激しい飲み会すら育児に活かせたのですが笑、一度それは置いておいて今日は仕事の何を育児に活かせたのかを書いてみようと思います。

1. 相手を理解する/相手に敬意を払う

私のお仕事は組織づくり・グループ運営はもちろん、クライアント様とのお仕事から、社内の利害が反する部署との折衝、上席への予算アカウントなど諸々ありましたが、相手が誰であれ「相手を理解する、相手に敬意を払う」ということを大切にお仕事をしてきました。
特に、利害が反する相手に対しての理解はセクショナリズムがまあまあある大企業においては時には難しいこともあり「なんで〇〇してくれないんだ」「なんで分かってもらえないんだ」というストレスは現場で日常的に起きていました。

でも、相手には相手の目標があり、相手の正義があり、それに向かって頑張ってることは間違いないという前提のもと、自分の正義だけではなく相手の正義は何で、目標は何かを理解した上で、自分とは異なるロールを持ってる相手を常に尊敬しながら慮った上で自分の要求も伝えるのが大事だと思いますし、メンバーにもその大切さを常に伝えらようにしてきました(時には、それでも相容れないこともあったけど。笑)

育児も同じ、というか変化しながら欲求を理解できない言語で伝えてくるという観点では難易度超高いバージョンの利害が反する相手だと思っていて、寝てくれ!私を寝かせてくれ!ごはん食べてくれ!そんなことで怒らないでくれ!寝てくれ寝てくれ! 的なこちらの要求が思い通りにいくことはまずなく、ただ相手にも事情があるんですよね、
「うまく寝れないんだよ」、とか、
「あんたわかんないかもしれないけど今ぼくはごはんの気分じゃないよ」、とか、
「怒りたくないけどちょっとまだぼく0歳だし感情のやり場とか知らんからどうしようもないんだよ」、
みたいなことを彼らなりに小さい体で考えていることがなんとなく分かってからは、息子を理解しようとし、できるだけ今なにしたいからこうなっているのか、を考えるようにしました。

そうするとわけわかんないようでわけわかるようになってきて、何よりうまれて数ヶ月で、数年で、こんな風に悩んだり考えたりするんだなぁ、こう変わるんだなぁ、短期間でめちゃ成長しててすごいなぁ、という敬意がうまれ、私より遥かに早く成長している彼はそりゃ時には混乱するよなぁと思いイライラしなくなってきました。

また2ヶ月弱後に新生児を迎えたらあの寝れない日々にストレスを感じない自信はまるでないけど(寝れないのがほんとにしんどいのは何度でも言います笑)それでも一生懸命生きてる赤ちゃんに敬意を払い、どんどん理解できるようになってくる子の変化を楽しみながら、毎日仲良くなりながらよい関係をつくっていこうと思います。

2.自分ができることと、自分ではどうにもできないことを切り分けて考える

かの有名な書籍「嫌われる勇気」でも「課題の分離」について触れられてた気もしますが(数年前に読んだのでよく覚えてないけど印象に残ってるから多分書いてあった笑)、これに似たことが仕事でも育児でも言えると思いました。

仕事はマネジメント、子どもは育成と教育、ですが、どちらも「最終的に行動するのは他者である」ということ。
働きかけやサポートはできても、最終的に行動したり結果を享受するのは本人です。


私はマネージャーになりたての時、とにかく組織の数十人分の責任は全て私にあり!組織で起きた事件は全て私の責任!!のマインドでおりました。
基本的なスタンスとして完全に間違っていたとは思わないけど(文字通り責任者だしね)、100%そのマインドでいると自分自身が潰れることも分かりました笑。
責任を感じる一方で、これは私が至らなかった、これは私もサポートできたけどメンバーの〇〇さんの努力も足りなかった、委託先の△△さんにも改善いただかなきゃだった、これは私の範疇を超えていて上司にどうにかしてもらうべきことだった、これは会社が悪いんじゃなくてもはや社会の問題、みたいなことを冷静に判断することで、心が軽くなるだけじゃなく、状況改善に向けた適切な動きもできるようになった気はします。(そこの切り分け判断が難しいんだけどそれを考えるのもとてもよきトレーニング。)

これも育児に通じる気はしていて、特に最初の1年はもちろん「こんなに泣くのは私の産み方が悪かった…!?」(今考えると意味不明な発想笑)、2-3年くらいは「私の語りかけが少ないからこの子なかなか喋らないのかな…」とか「0歳から保育園預けたりしたから病弱になったのかな…」とか、なんかとにかく全て自己責任で考えてて頭がおかしくなりそうでした。

落ち着いてから考えると、子どもそれぞれ気質があるし、成長速度も差があるし、0歳から預けたってピンピンしてる子もたくさんいるからほんと個人差でどうしようもないし(もはや個体の問題)、語りかけなんてひとりでやることじゃなく父である旦那ももっと語りかけろし笑(てか一日3時間もマニュアル通り話しかけてて語りかけ不足とかないし笑)みたいなことも見えてきて、結論別に全責任を受け取る必要はなかったやんけ、と思います。

マネージャー仕事と同じように、育児も全責任を持つ覚悟で接することは大事だけど、全てを自分で受け取るのではなく、「これは誰の問題?」ということを冷静に判断することが子育てにおいても大事だなと思います。
この思考のクセは、私は仕事で身に着けたなあと思います。


3.「今」だけではなく「少し先」を見据えて判断する

仕事において、ポジションが変わってからすごくしんどかったことのひとつ「現場が混乱するのが分かっているのに推進しなければならない中長期課題の音頭をとり、PJのリーダーとしてたくさんのメンバーを動かす」ことがありました。

頭では2-3年後に向けてとても必要だと分かっていても、これまでメンバーが培ってきた努力をややもすると短期的には否定するように見える方針や、現場の変化が大きすぎて今日明日の成果に支障が出るように見えることを推進する。
どこの組織でも中期以上の戦略を策定したり推進する方はぶちあたる壁だと思いますが、現場が長かった私は現場の痛みがとてつもなく分かってしまい、なかなか推進するにあたっての迷いを捨てきれなかった時期がありました。

ただ、目線を未来に置かないで目の前にだけ置いてる企業に未来はなく、それを説き続ける上司が近くにいてくれたおかげで、なるほどこうしたらいいのか、と理解できた時がありました。
この考え方も育児にもそのまま当てはまると思うのです。

別記事やSNSで何度も記載している通り、私はとにかく息子を溺愛しているので笑、息子のワガママとかできるだけ許したくなってしまってたし、ガチャガチャとかやらせてあげるだけで満面の笑みをする息子をみて無限にガチャガチャしてあげたい、プラレール買うくらいでこんなに喜ぶならいくらでも買うで!とか思ったりしてたんですが笑(そして育児初期はまじで無限に息子が喜ぶものを買ってた。散財且つものの置き場がなくなる!)
あるとき、息子がお金は無限に出てくるものだと思っているような発言をして、「あ、これダメな育て方してしまったかもしれない…」と感じました。笑。

当然ながらお金を稼ぐこと、お金を使うことは、人生の中でも感覚がズレると苦労することのひとつだと思うし、金銭感覚は早いうちになるべくシビアにしておいたほうがいい、と思い(あと単純にガチャガチャの中身は邪魔且つこどもはすぐ飽きる。笑)、4歳からお小遣い制を導入しました。
月あたり年齢×100円(のちに労働の対価も支払うように、靴ならべ10円とか。笑))。
振り返ってみると金額設定が絶妙だったとは思っていて、ガチャガチャ一回やると殆どなくなるけど、4ヶ月我慢すると自分の判断でプラレールが買える。

「お友達は好きに買ってもらえていいなー」と言ってたまに寂しそうな顔するときに心がキリリと痛むこともあったし迷いもあったけど、2年弱続ける中でやりくりを覚えるようになり、お金を使うべきか、使わぬべきか、を考えられるようになったのは収穫でした。

「今の幸せ」だけではなく、「2年後3年後にどういう成果を出したいか」の視点、目の前でマイナスな事象があるとつい今の幸せな方に目がいってしまうけど、それでも強い意志を持って未来志向でいる癖、これも私は仕事で身につけた気がします。


育児単体で同じような発想を身に付けられる方もたくさんいると思うから育児に必ず仕事が必要だよ!と叫ぶ気はさらさらないけれど笑、
私自身は元々感情の赴くままに生きていたタイプなので、そんなに物事を自分と他者、とか、今と未来、とか、感情と理論、とかで切り分けて考えることが得意でもなかったので、仕事頑張る中で強制的に思考のトレーニングできたことで、結果的に育児も楽になったなーと思っています。

そう思うと、お仕事する中でいただいてた機会って改めてありがたかったなぁ、と思うのでした。

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