地方零細ベンチャーがWantedly使ってみた話

この記事は、【福岡 糸島の古着屋さん】株式会社KLDの Advent Calendar 2020 の12月1日の記事です。

こんにちは、株式会社KLDの伊東です。
2020年のJesus Christ 生誕祭へ向けて、私たちKLDはアドベントカレンダーを始めることとしました。

アドベントカレンダーって?

アドベントカレンダーは、クリスマスまでの期間に日数を数えるために使用されるカレンダーである。アドベントの期間(イエス・キリストの降誕を待ち望む期間)に窓を毎日ひとつずつ開けていくカレンダーである。すべての窓を開け終わるとクリスマスを迎えたことになる。
> 引用元:[アドベントカレンダー – Wikipedia ]

いつからか、特定のテーマについて複数人でブログ記事を書いてリレーをつなげていくという文化がエンジニア界隈で形成されるようになったみたいです。
そんなわけで、私たちKLDでも12月1日から25日までの期間、リレーをつなげていこう!って話になったわけです。

エンジニアチームではありませんが、地方都市である福岡県のその西の果て【糸島】という地で、奮闘する零細ベンチャーの様子を伝えられたらなと思っています。

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私たちKLDについて

初日なので、簡単に私たちの紹介をさせてもらおうと思います。
文字数稼ぎとかメンバーに文句言われそうなので、簡単に留めます。きっと、明日以降の記事で書き足されていくはず。

私たちKLDは【世の中に納得できる循環を】とのビジョンを掲げ、洋服のリユースサービスを提供しています。
KLD USED CLOTHING

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上記の通り、地方都市である福岡県のその西の果て【糸島】という地で事業を営んでいます。
今年の4月までは、糸島と福岡の中心地天神にて実店舗運営もしていたのですが、現在は撤退しています(この話も、後に書こうと思っています)。

チームメンバーは現在12人。内、10人が福岡県外出身という構成です。
私自身も兵庫生まれの千葉育ち。8年前にふらっと福岡に来て住み着いている身です。

洋服に関わる仕事をずっとしている人や、全く違う畑から来た人。
全く違うキャリアを歩んできた人たちが、わざわざ西の果てに集結している。そんな会社です。

地方零細ベンチャーがWantedly使ってみた話

前置きが長くなりました。
では、アドベントカレンダー一発目いってみましょう。

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とにかく、優秀な人材を

2020年初春。オープンから9ヶ月が経った福岡天神店においても多くの買取依頼を引き受け、前年比180%の売上を計上。
一見、順風満帆に見える中、私は非常に大きな問題を抱えていました。

右肩上がりの中、今の私たちでは、この先これ以上成長できないと天井が見えてしまっていたのです。

個人事業から法人成りしたKLDの経営陣は組織を作った経験がないどころか、まともに組織に属したこともありません。
他の企業が、どのように優秀な人材を獲得しているのかも知りません。そもそも、採用活動にお金を費やすなんて考えはありませんでした。
だって、indeedの無料枠でそれなりに応募が来るんですもん

採用をしては失敗し、「要求が高すぎるのか?」「なんでこんなこともできないの?」と苦悶する日々でした(今思うと完全にマネジメント側の問題なんですが)。

とにかく、優秀な人材を獲得するしか無い。

様々な求人サイトを徹底的に調べて私たちが選んだ求人媒体が【Wantedly】でした。

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結論から言いますと、【Wantedly】使って大正解!ハッピー!
って感じでした。もう使うのやめたけど。

主に事業主視点での感想となります。
小規模な組織で、自身の右腕になるような優秀な人材を獲得したい!と思っているような事業主、経営者さんの参考になればうれしいです。

※人材サービス耐性がなかったのでビズリーチは料金表見て目ン玉飛び出た

Wantedlyを始めるまで

Wantedlyを選んだ理由は

・成果報酬がないこと
・やりたい、訴えたいことが明確にあったこと
・報酬の記載が必要ないこと

の3点です。

成果報酬がないこと、これはとにかく予算のない私たちにとって、そして本当に自分たちにマッチングする人材を選ぶという能力を有さない私たちにとっては重要なポイントでした。
成果報酬払って、採用してすぐに辞めちゃったら・・・怖くて死んじゃいます。

やりたい、訴えたいことが明確にあったこと。
当時はまだ今ほど言語化もできておらず、解像度も低かったのですが私たちの中ではやりたい、世の中に訴えたいことが明確にありました。
私たちがWantedlyを運用して成功したのは、間違いなくこの点が強くあったからです。

報酬の記載が必要ないこと、これもとにかく予算のない私たちにとってはありがたい仕組みでした。報酬内容だけで求職者側の検索対象から外されてしまうと、私たちの想いを伝える機会も与えられずに足切りされてしまう。
しかも、適切な報酬の設定方法もわからない私たち。思い切って、求職者に思いっきり学ぶスタンスで取り組みました。

※結果として、当社の現在の平均報酬額は福岡県内において比較的高い水準だと思います。

プランは最も安価な【ライトプラン】。
月額税込みで50,000円弱。白潟総研さんのおかげで様々な特典を享受しスタートを切ることができました(ありがとうございます!)。

Wantedlyの利用を検討されている方は白潟総合研究所の好青年たしろ氏へ相談してみましょう。

Wantedlyを使ってみてよかった点

上述の通り、当社はWantedlyを使って結果として大成功となりました

・めちゃくちゃ応募来る。マジですげえ来る。
・めっちゃ優秀な人くる。マジで来る。
・採用コスト激安

めちゃくちゃ応募来る。マジですげえ来る。
マジですげえ来ます。無料プランでも、最初の5人までの応募者とはやり取りができるんですが、5人なんて最初の2日間で終わりました。

めっちゃ優秀な人くる。マジで来る。

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採用コスト激安
KLDでは半年間で3名を採用し(内1名は退職)、そこから4名のリファラル採用にも繋がっています。
リファラルも含めた一人あたりの採用コストは約35,000円です。今後もリファラルの輪が繋がっていくことで、採用コストはどんどん下がっていく。これって、たぶん驚異的な数値です。

Wantedlyを利用していた半年間でリファラルも含めジョインしてくれたメンバーが今のKLDの主力メンバーとなっており、この半年間で組織そのものが大きく変わったと実感できています。

素晴らしいメンバーとの出会いがあったこと、これがWantedlyを使ってよかったと思う最大のポイントです。

Wantedlyを使ってみて悪かった点

もちろん、Wantedlyを使っていて、いいことばかりではありませんでした。

・運用コストの高さ
・報酬記載なしの弊害
・応募する誰しもが、この会社で働きたいと思っているわけではない

運用コストの高さはWantedlyの懸念点としてよく挙げられる点ですね。
「応募する誰しもが、この会社で働きたいと思っているわけではない」に繋がりますが、応募者は「採用面接に臨む」というスタンスではなく、「とりあえず話を聞いてみる」というスタンスで応募してきます。

そのほとんどの応募者さんと面談をしていくわけですから、まぁそりゃあ大変です。私たちが利用していた半年間でも、124名からの応募がありました。
東京の有名スタートアップじゃないですよ?福岡の西の果ての無名企業で、この数です(しかも後半3ヶ月はほとんど記事を上げていない)。

私がWantedly開始前に恐れていたことがあります。
とある記事で見た、ランチ乞食なる人材の存在です。

Wantedlyは気軽に応募できることが特徴です。
カジュアル面談なので、肩肘張らずに様々な会社の人に話を聞きに行くことができます。このカジュアル面談をおこなう場なのですが、なんとランチをしながらおこなうことが主流らしいのです!

これを悪用して、日々様々な企業に応募し、ランチを食べることを目的にする求職者がいるらしいのです。許せないですね!
私は、ランチ代がめちゃくちゃかかって、結果として非常に採用にお金がかかるのではないかとヒヤヒヤしていました。

しかし、2020年3月。世はコロナウイルスの感染拡大に伴い自粛ムード。
そう、面談が全てリモートになったのです。これにより、ランチ問題は解決しました。

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とはいえ、結果として100人前後の方と面談をしたわけですがそれなりに大変でした。
色んな人と話せて、学んで、楽しかったですけどね。

報酬記載なしの弊害
一次面談、二次面談と進むも、多くの場合採用側からも、求職者側からも「お金の話」がなんとなーくしづらい雰囲気になる傾向はありました。

特に運用初期は、最終的な報酬面の話は最後の最後で出てくるということがほとんどでした(これは、私たちの計画性のなさと採用経験の乏しさからですね)。
それによってどういった弊害が生じたか。

私たち採用側が考えていた報酬予算と、求職者側が考える自分の市場価値との間に大きな乖離が生まれてしまうことがあったのです。
(めっちゃマイルドに書き換えました)

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特に私は、欲しいものが出てきたら我慢ができないタイプです。
なんとしてでも手に入れたくなるタイプです。

結果として、その時点での企業の体力に見合わない報酬であっても採用をしてしまい、内部環境も整っていない中、当人も力を発揮することができずミスマッチが生じてしまう。

考えてみてください。これまで一切異性に話しかけられたことがないのに、Wantedlyというコミュニティに参加した途端モテ期が到来する。いわば高校デビューを果たした当時の私たちに理性はあったのでしょうか?


応募する誰しもが、この会社で働きたいと思っているわけではない
当然です。カジュアルに企業の話を聞けることがWantedlyの特徴ですから。

Wantedlyに応募してくる人にはいくつかのパターンがあって

・本当にこの会社に入りたい!と激指名応募する人(1%)
・とにかく仕事を探していて片っ端から応募する人(15%)
・なんとなく気になって話を聞いてみたいという人(60%)
・ゆるーく話をしたい人(5%)
・個人事業主ないしは事業主で仕事を取りに来ている人(15%)
・よくわからない人(4%)

ほとんどが「なんとなく気になって話を聞いてみたいという人」です。
その場では盛り上がりますが、報酬条件の提示もない中で今後も継続的にコンタクトを取っていける人は極一部です。

もちろん、「なんとなく気になって話を聞いてみたいという人」が採用に繋がることはありますし、マーケティング活動でいうところの潜在層にあたる彼らを如何に顕在層にするかという点が採用担当者としての力の見せ所です。
何がいいたいかって、何十人も面談して一人、二人が採用できるか。あ、運用コストの高さと同じこと言ってるわ。


「個人事業主ないしは事業主で仕事を取りに来ている人」も、結構多いです。
僕たちのメンバーにも、そういった人はいますし、ここから採用に繋がることもあるかと思います。

ただし注意しなければならないのは、彼らが「本当にそのチームに入りたいと思っているのか」という点です。
情弱な零細企業を狙って仕事を取りに来ているだけの人も多く存在します。零細企業の事業主の皆さん、、一度や二度は魔の手に落ちそうになった経験はありますよね。。


まとめるとやべえやつが一定数いるってことが、Wantedlyを使ってみて悪かった点です。
面談のハードルが低いため、他媒体と比べてもやべえやつをフィルタリングしづらい構造にはなっていると思います。

ここに書けない悪かったこともたくさんあるので、興味あればTwitterで話しかけてみてください。

まとめ

一気に書いたんで後半冗長になってしまいました。
(きっと、たくさん嫌なことがあったんだと思います・・・)

結論は前半に書いたとおり、【Wantedly】使って大正解!ハッピー!って感じです。

今現在、Wantedlyの運用をやめた理由もこの半年で、一緒にゴールに向かって走っていけるメンバーを充分に獲得することができ、Wantedlyの運用にかかる時間を省き、私たちの事業のコア業務に集中するためです。

経営者は孤独だ、なんてよく言われます。
実際、私も今年の春までは孤独を感じることもありました。

でも今は、課題に対して一緒に考え、実行し、共に苦しめるメンバーがいます。想いが伝われば、経営者は孤独ではなくなります。
(くっさ)

採用活動に悩む、全国の事業者さんの参考になれば幸いです!

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