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蒔かぬ種は生えないし蒔いただけでも育たない。 知るべきは因縁因果の法則だという話

うちのおばあちゃんは、1週間ほど前に蒔いた大根のことをとても気にしている。
昨日の夜からそればかりを話題にする。
小雨降るなかだが、蒔いた種がどうなったのかを見るために軽トラで連れて行く。
おじいちゃんはそれならば草も伸びているだろうからと鍬を持つので、雨降ってるからそれはやめてくれと頼んだ。
まだ1週間ほどしか経っていないのに時間感覚がちょっと狂っているのだろうか?
とりあえず小さな芽が出ていることを確認できて安心した模様。

しかし、考えようによっては素晴らしい。
「蒔かぬ種は生えぬ」とばかりに、まずは種を蒔く。
蒔いたら育ちを確認して、草が生えたら草を抜く。
因縁因果の法則をきちんと守っている。
その努力をしないで良い結果だけを得られるわけがない。
おじいちゃんおばあちゃんの蒔いた種は、きちんとわたしが受け継いでいくよ。

翻って社会の不条理を考える。
現役中のわたしの行動指針書は2つあった。
連合時代は「連合評価委員会最終報告書」。
労福協時代は「労福協の理念と2020年ビジョン」である。
この2つを読み解いて種を蒔き続けてきた。
あれから19年が経ち反省ばかりが頭をよぎる。
鍬を持つ手が少なかったのか?
草を刈り取ることを怠ったのか?
それとも土壌づくりに失敗したのだろうか?
社会の不条理はまだまだ収まらずにそこかしこにある。
社会の耕作者には、おじいちゃんおばあちゃんのような“狂気”が必要かもしれない。

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