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蟷螂現れる

2023年11月、久しぶりに日本に一時帰国した。
イタリアナポリとローマでの仕事は、
とても充実し刺激的だった。

人、街、食べ物、店、建築物、服、酒、
どれもこれも純粋な日本人である
私にとっては眩しすぎる。
「毎日ワクワクしながら仕事に向かう」
こんな感情をとても愛おしくありがたく思えた。

でもやはり日本が好きだ。
帰国後アトリエで
ボケっと時差ボケを楽しんでいたある日、
テラスの窓から
「ボコっ」「ガサガサッ」「ガリガリl」と音がする。

覗いてみると大きな蟷螂だった!

あらあら、どうしたどうした迷い込んだか?
と思い、近くの木の茂った緑の多いところに届けてきた。

2日後

今度は玄関のドアを開けた時、
バサーーー っと何かが落ちて羽を広げた。

あの蟷螂だった。
間違いなく同じ蟷螂だ。

前回と同じように緑の多い日当たりの良い場所に届けてきた。

更に2日後

時差ボケから立ち直り、仕事をしていると
テラスから「ガサガサ」「ガリガリ」と音がする。

ひょっとして、、、、、。

と覗いてみるとあの蟷螂だった。

え〜3回も現れるなんて何かあるのかな?と思い、
12月に入り気温もだいぶ下がってきたことも手伝って、
アトリエのマスコットにすることにした。

餌はヨーグルトと水がお気に入りだ。

なぜ蟷螂が3回も現れたのだろうか?
と考えても仕方ないので、
「カマチョ」と命名して大切に飼育することにした。

旅立つカマチョ

そんなカマチョ、大切に飼育してきたカマチョ、
我がアトリエに来て
1ヶ月以上が経ったクリスマスイブの夜、
最期は穏やかに私の膝の上で眠るように旅立った。

一冬の出会い
たかが蟷螂との出会いかもしれないが、
大切な出会いと失った寂しさを
噛みしめるクリスマスとなった。

カマチョ!ありがとう!!
穏やかに安らかに!!


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