効率化の落とし穴

少し前に観たYoutubeのお話しです。
お笑いコンビ「ロザン」のお二人がトークする「ロザンの楽屋」というチャンネルで「【Youtube】観る側が気をつけて欲しいこと」というタイトルの動画を観たのですが、この動画で指摘されていたことが、あまりに的を得た話しで、自分の想像を超えるレベルで「気をつけないとダメだな」と思うと同時に、確実に自分の教訓にしたいと思ったので、この場を借りて纏めていきたいと思います。

話しの主旨としては、「Youtubeには視聴回数を増やすために『耳障りの良い話し』が溢れているから気をつけてね」ということです。例えば「簡単に○○出来る方法」「5分で○○出来る方法」「○○で便利だったベスト5」等々・・・。しかし、実際には本当かどうかは怪しい場合もあるのでは・・・そして、そんな情報に引っ掛かってしまう人達も少なくないのでは・・・ということなんです。

ここまでなら、私も「そうだよねぇ」くらいの話しなのです。昔から雑誌や新聞広告、最近ならネット広告でも、このような話しはいくらでもあると思います。わかり易いところでは「○○するだけでウン万円儲かった」「1ヶ月で○○Kg減った」「異性にモテる簡単なテクニック」みたいな感じです。私見ですが、この手の話しは「お金」「ダイエット」「恋愛」関連が多いですよね。
しかし、本当に恐ろしいのは、この後に話しに出てきた指摘です。

最近Youtubeでは「本や映画の要約動画」が流行っています。これは、本や映画の内容を大体10分くらいで内容を説明してくれるもので、タイパ思考にも合致して重宝されています。
しかし、本来は数時間掛かる内容を10分に纏めた動画を観ても、知識が深まる訳もない。極端な話しになりますが、以前なら数時間かけて知識を得ることが出来たが、現代は同じ時間を使って何本も要約動画を観るが、実際は何にも身についていない・・・という現象が起こる。
逆に、しっかり時間を使って、その内容を10分の動画にまとめる人のほうが、得る知識は大きく格段に成長するから、「動画を作っている人」と「動画を観る人」との「知識の格差」がどんどん拡大していくことになる。そして、そのことに動画を観る側の人は気付いていない・・・ということなのです。

「こ、これは本当に恐ろしい」と思いました。
自分自身のためと思って頑張ってやっていることが、大した役にも立たないだけでなく、周囲との格差が広がり、更には自分の大切な時間を無駄にすることになるのです。時間の効率化は大切だと思いますが、本来は必要な時間やプロセスまで効率化してしまうと逆効果になってしまう恐れがある訳です。「うまい話」や「手っ取り早い方法」には本当に気を付けなければいけませんね。
私自身も「要約動画」を観たことはありますが、確かに観た人が「わかった気になる」気持ちはわからなくはない・・・というのが本音です。また私が実際に読んだ本の要約動画も観たことがありますが、「本当に上手に纏めているなぁ」と感心した記憶があります。この場合にはとても良い復習になったと思っていますが・・・。

効率化は大切な考え方だと思うし、無駄を省くことも大切だと思いますが、本来は必要なプロセスまで省略してしまうと、思わぬ副作用に苦しめられる可能性もあるように思います。

本当に気を付けないといけないと思うと同時に、とても考えさせられた動画でした。

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