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やっぱり、80歳になっても現役でありたい━━私が「薄毛専門」の美容師になるまで

鎌田 妹(かまだ まい)

美容師歴19年、フリーランス美容師歴2年。「毛髪診断士」の資格を活かし、薄毛に悩む人に「髪型」と「健康」からアプローチすることを得意とする。夢は、美容師を生涯やりつづけること。

プロフィール

美容師サラブレッドに生まれて

━━鎌田さんが、美容師を目指したきっかけは何でしたか?

鎌田:私の家系はすこし特殊です。

父が美容師、母が理容師、祖父母が理容師という環境で育っていたので、物心ついた時から夢が「美容師」でした。父が美容室を経営していて、今でも現役の美容師をやっています。

札幌の高校を卒業をしてから、専門学校に入学。美容師と理容師の技術を学べる特殊な専門学校だったので、両方の資格を取得しています。

━━まさかの、美容師サラブレット……!大変な美容師業界ですが、「辞めたいな……」と思った瞬間はありませんでしたか?

鎌田:一度もありませんでしたね。学生時代からずっと、自分のスキルを磨いている過程がとても楽しくて

専門学校のカリキュラムも変わっていて、実際に美容室で働きながら、技術を習得できる学校でした。卒業と同時に、スタイリストデビューができる環境だったのです。

毎日100%の気持ちで頑張っていても、自分の求める「完璧」にはなかなか到達できない。だからこそ楽しかったです。「もっと技術を磨きたい」という気持ちでいっぱいでした。

━━向上心が高くてとても素敵ですね。鎌田さんにとって、美容師は「天職」なんでしょうね。

鎌田:そうだと嬉しいですね。

お客様の声に向き合った結果、「薄毛に詳しい美容師」に

━━なぜ鎌田さんは、「薄毛専門の美容師」を目指したのですか?

鎌田:私の年齢が重なるにつれて、お客様の層が少しずつ変わっていきました。ある時から、薄毛に関する質問を沢山いただくようになって。

多い時は、1日5人のお客様から相談されることもありましたね。男女問わず、薄毛に悩まれている人が多いんだなと体感しました。

と同時に、「薄毛に詳しい美容師」があまりいないことに気づいたのです。

━━たしかに薄毛に悩んだら、まずは「お医者さんに相談しないと」と思いそうですよね。

鎌田:そうですよね。でも、お客様がせっかく悩みを打ち明けてくれてのに、力になれない自分がもどかしくて

自分も薄毛に悩んだことがあったので、もっと専門的に学びたいと思い、「毛髪診断士」の資格を取得しました。

毛髪診断士とは“髪のエキスパート”であり、1966年に厚生大臣の認可が下りた「日本毛髪科学協会(JHSA)」という健康な毛髪と頭皮についての正しい知識を多くの方に理解してもらうために設立された社団法人認定の資格です。

毛髪診断士在籍のクリニックへ

━━行動力がすごいですね。資格を取得してからこそ得られた恩恵はありますか?

鎌田:専門的に薄毛に関する知識が深まったのは、大きな収穫でした。

また、適切なアプローチを手掛けられるようになったからこそ、より一層、お客様から信頼していただけるようになりました。

実際に、「鎌田さんに相談してよかった」という声を届くようになったので、とても嬉しかったです。

嬉しいことなのに、素直に喜べないジレンマ

鎌田:そこで、「もっと、薄毛に悩む方の力になりたい」と思うようになり、転職を考えるようになりました。

薄毛をコンセプトにしている美容室に働きたい、と思ったのです。

ちょうど、ヘアメイクと薄毛の両方に強い美容室を見つけて。「これだ……!!」とピンと来ました。私の想いに共感していただき、無事に内定をいただけました。

━━そんな背景があったのですね。フリーランス美容師になったきっかけは何でしたか?

鎌田:今後のキャリアを考えた時に、「80歳まで働いている自分が想像できない」と感じたのが、大きなターニングポイントでした。

私は生涯、現役の美容師としてバリバリ働きたいという夢があります。

父がもうすぐで70歳を迎えるのですが、毎日「疲れた〜〜〜」と言いながらも、とても楽しそうに働いていて。職場が家の近くなので、窓から父の姿が見えるのですが、いつも楽しそうなひと時をお客様と過ごしています

━━お父様を、すごく尊敬しているのですね。

鎌田:そうですね。憧れているのだと思います。そして、とあるジレンマをずっと感じていました

美容師を長年経験してきて、女性として喜ばしいことなのに、苦しい思いをしてきた人を沢山見てきたのです。

例えば、結婚や出産。美容業界は拘束時間が長いので、子育てをしながら美容師として働くことって、とても大変なことなんです……。

「子育て」という貴重な時期なのに、お店に迷惑をかけてしまって、申し訳ないと辞めてしまう人も少なからずいました。とても悲しいことですし、もったいないことです。

だからこそ、現役で美容師をやり続けるためにも、未来を見据えた行動をしていかなければいけない。

自分のこだわりを守るためには、もっと「自由さ」が必要なのかもしれない。そう考えるようになりました。

このタイミングで、「独立」を考えはじめましたね。

私はやっぱり、80歳になっても美容師でありたい

鎌田さんの施術部屋

━━フリーランスを考えた時、不安ではなかったのですか?

鎌田:過去に、新店舗の責任者という貴重な経験をさせてもらえました。その経験が、私の背中を押してくれましたね。

集客をゼロからはじめなければいけない状況でした。そこで、「薄毛に役立つ情報」をブログで発信するようになって。

ありがたいことに、ブログのアクセス数が右肩上がりに伸びていき、同時に私の指名も増えていきました。

「0→1」の経験をさせてもらえたからこそ、「もし自分でお店を開くとなっても、大丈夫そうだな」と自信に繋がりましたね。

そこでサロンビレッジに出会い、薄毛専門のフリーランス美容師として活動しています。

━━過去の経験が、後押ししてくれたのですね。では最後に、鎌田さんが描いている未来を教えてください。

鎌田:やっぱり、80歳になってもずっと美容師を続けていきたいです。

長くやっていくからこそ、「柔軟性」は必要不可欠だと考えています。

薄毛のニーズに気づけたからこそ、今の専門性を獲得できたように、持ち前の「しなやかさ」は大切にしたい。

直近では、薄毛が進行している人に向けて、「どういったフォローができるのか?」を、より深掘りしていきたいです。

デザインの研究はもちろんですが、毛髪診断士の資格を活かして、「健康アドバイス」も同時にしていきたいですね。

私の施術をきっかけに薄毛の悩みを解消できるよう、日々の時間を大切にし、前進していきたいです。

鎌田 妹さんのTwitterはこちらです

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取材・文/ヌイ(@nui_nounai

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