「本質的なサステナビリティ」でライフスタイルごと顧客を掴むロンハーマン
こんにちは。ライターのSakai Natsumiです。
ロンハーマン匝瑳店。というのができたというネットニュースを見かけました。
千葉県匝瑳市??どこだ?
ロンハーマンは西海岸をテーマにした高級セレクトショップです。
逗子マリーナ店のようなリゾート色の強い感じをイメージしてロンハーマン匝瑳店を調べてみると、、、
なんと「ソーラーシェアリング施設」でした。
それは、電気を生み出すストアということらしいのです。
“Today Is Beautiful” “Happiness is the Goal” “Love for Tomorrow” を掲げて、環境問題に取り組むロンハーマン。
Knowns Bizの分析を見てみると、そんな企業理念が顧客に支持されているという結果が出ていました。
社会がエシカル、サステナビリティなどを取り上げる前から意欲的に環境問題に取り組んできたロンハーマンは、消費者との間に絆を築いているような印象さえあります。
今日は、愛と強い意志に満ちた「ロンハーマン」というブランドを掘り下げてみたいと思います。
セルフブランディングを極めるロンハーマン
ロンハーマンは、数あるセレクトショップのなかでも世界観をしっかり作り込んでいるブランドです。
街の客層によって置いている服を変える戦略のセレクトショップもありますが、ロンハーマンはどの店舗も内装やインテリア、品揃えなどの雰囲気が統一されていて、一歩店内に入れば「ああ、ロンハーマンに来たなあ」と安心感を感じるような、店づくりをしています。
認知率は18.7%と高くないですが、満足度は3.94と高い結果です。
利用しているのは30~44歳の割合が多いですが、セレクトショップ全体の利用者(グレーのグラフ)と比較すると40代が79%、77%と低い数値になっています。
逆に55歳以上では100%以上という結果で、全体と比較すると高齢層の数値が高い傾向があると伺えます。
ソシエタスクラスター分析で顧客の特徴をさらに詳しく見てみます。
"プロセス重視"、"共感重視"、"社会貢献努力"、" トレーサビリティ重視消費"、"エシカル消費"といった価値観を持った顧客が多いのは特徴的な点です。
商品が作られる過程やブランドの理念に共感できるか?応援、支持できるか?そんな視点を持った顧客の存在が見えます。
また、"上昇志向"や"出世優先"など仕事が中心の生活をしているユーザーも多いと考えられます。
扱っているアイテムはハイブランドが多く、価格帯が高いことが影響していそうです。
"イノベーター消費"、" ブランド消費"、"オンリーワン消費"、"ハラオチ型消費"などについては、ロンハーマンへ行けば、ハイブランドから人と被らないオンリーワンなもの、有名になる前の若手ブランドなど、一定のクオリティを保った上質なアイテムに出会えます。
世界中のブランドからロンハーマンのバイヤーが集めた選りすぐりの商品が並ぶショップに行けば、顧客の欲求は満たされるのではないでしょうか。
取扱ブランドは、自社オリジナルも含め国内外の大人っぽく洗練された上品なブランドが中心で、シンプルなデザインの中にも素材やシルエットなどにこだわりが詰まったような上質なものを揃えています。
(取扱ブランド一覧 : https://ronherman.jp/brand)
仕事着などかっちり系の服よりも、リラックス、ベーシックな普段着や部屋着、リゾート感のあるワンピースや水着などを多く扱っています。
他にも、子供服や食器、タオル、キャンドル、コスメなど幅広いラインナップがあり、ライフスタイルショップとも位置付けられます。
「ロンハーマン」と相関性のあるジャンルをみると、実際に服だけでなくメイクや下着、食器など暮らしに関わるいろいろなジャンルが並んでいます。
またショップにはカフェが併設されている店舗も多く、大変人気があります。(逗子マリーナ、千駄ヶ谷、二子玉川、豊洲etc)
ヴィーガンやオーガニック野菜を使ったメニューが充実しており、ショップ同様地球にも身体にも優しいカフェです。
キッズメニューやキッズ用の食器や椅子なども揃っているので、ランチ帯は子連れ客も多く、様々なライフスタイル、年代にオープンな印象があります。
イメージ分析で見られる"ベーシック・定番的"、"リラックス・リフレッシュ"、"上品、優雅"などは、品質や着心地にこだわった日常着の品揃えに対するイメージと考えられます。
"期待感・ワクワク"のようにショップ自体のイメージや
"誠実・愛着"や"カリスマ性がある"については、SDGsに率先して取り組んできたブランドの歴史とこだわりの服のセレクトのセンスの良さに関係がありそうです。
"ステイタス・優越感"、"ラグジュアリー・贅沢"は、価格帯や作り込まれたコンセプトに関係していると言えます。
セレクトショップ全体と比べた時に、お金に余裕のある人の多い高齢層の利用者が多いのはこういった点が要因なのかもしれません。
まとめ
Knowns Bizの分析をもとにロンハーマンを掘り下げてみると、「顧客とブランドの考え方」、「顧客の価値観とブランドイメージ」などに共通している部分が見られました。
"プロセス重視"、"共感重視"、"社会貢献努力"、" トレーサビリティ重視消費"、"エシカル消費"などを重視する顧客に対し、環境に配慮した取り組みで誠実に歩んでいるブランド。
顧客価値観の"イノベーター消費"や"オンリーワン消費"に対し、ブランドイメージの"期待感・ワクワク"や"カッコいい・イケてる"。
顧客価値観の"ブランド消費"に対し、ブランドイメージの"ステイタス・優越感"や"ラグジュアリー・贅沢"。
ロンハーマンで扱っているアイテムはみな、ロンハーマンのフィルターを通し選び抜かれたものたちです。
流行に振り回されず、でも洗練された今っぽさもあるような確立されたスタイルがあります。
それと同時にSDGsに対する考え方や取り組みもまた、注目されているとわかりました。
ハイセンスな"モノ"そのものが評価されていることはもちろんですが、ブランドのフィロソフィーもロンハーマンの大きな魅力のひとつになっていると言えます。
“Today Is Beautiful” “Happiness is the Goal” “Love for Tomorrow”
Happinessのために今日、明日、一日一日を大切に歩んでいく誠実なブランドです。
筆者のひとこと
私事ですがロンハーマンの良さは歳を重ねるごとにわかるようになってきました。
専門学生時代は"わかりやすくデザイン性のあるもの"を求めていて、あの頃着ていたシンプルな服といえばヒートテックくらいでした。(ヒートテックはインナーなので服とカテゴライズするのは違うか。笑)
アラサーになり肌触りや着心地、シンプルでも計算し尽くされたような美しいシルエットに魅力を感じるようになってきて、ロンハーマンにときめくようになりました。
そして、母親になってからは自分のものへの物欲が見事に子供服へ移行した筆者ですが、ロンハーマンのキッズラインが、本当に、とろけるくらい可愛いのです。
ひとりの時は、近くに行ったら寄ってみる。といった感じの利用の仕方でしたが、子連れになった今は「ロンハーマンに行こう!」とお出かけのメインになることもあります。
ハイブランドを扱っていて子連れで行きやすいところってあまりないんですよね。(もちろん見るだけのことも多々。笑)
店内には、子供の絵本や落書きスペースが設置されていたりします。
また、通路が広くてベビーカーでも動きやすいのも嬉しいポイントです。
個人的には、ロンハーマンに行くのは買い物が目的ではありません。
癒されることが目的です。
ホスピタリティとリラックスした雰囲気に浸って心を潤わせたいのです。笑
せかせかした日常から離れ、西海岸のゆったりとした暖かい空気を感じ、ハイセンスな服に囲まれ、美味しくておしゃれな食事ができる。
それがロンハーマンです。
皆さんも、擬似カリフォルニアトリップしにぜひロンハーマンへ足を運んでみてください!
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