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フリーエンジニア 税理士のハナシ

いつか税理士さんにお世話になる

 フリーランスのエンジニアになればある程度の報酬を貰い、自動的に年収もある程度の額になってしまうので、個人事業主開業届と青色申告関係の書類を出して、と税金対策に余念がないのは間違いないが、これからフリーランスになる方にはピンとこないハナシなのも間違いない。
 さらに、これからはインボイスなんてのも始まり消費税を納めないといけなくなる人間も多くなると思うので少しだけ税理士さんのハナシを書いておこうと思う。

知らないということは怖いコト。

 オッサンがフリーランスになってまともに活動をし始めた最初の年のハナシである。当時、お付き合いのあった案件斡旋会社は個人事業主開業届をだしていないと案件を貰えない会社だったのであまり考えずに税務署に行って開業届を出した。小さい地方都市の税務署である。
 平日の日中で、暇そうに受付に税務署の職員さんが立っているだけで、他に誰一人いないフロアの中、色々な指導を頂きながら書類を作成した。多分、職員さんは暇だったんだろう。フリーランスのエンジニアは経費がほとんど作れないから青色申告を出来るようにした方がいいとのアドバイスを頂き、あえず申し込みだけはした。神様のような職員さんでこのアドバイスが無ければ余計に税金を払うことになっていた。もっとも、この余計に払うことが無くなった税金と似たような額を税理士先生に払うことになるのだが。

 オッサンは、フリーランスになるにあたりほとんど税金関係の知識がない状態から始まったので、とりあえず出せるものは出したし、バリバリ働こうぐらいの感じでしかなかった。
 そのため、年末の冬休みに入るまで記帳処理なんてものは一切せず放置してバインダーの中に領収書をため込んでいる(神のような税務署職員さんのアドバイス)という、ハッキリ言って末期的な状況である。

 その末期的な状況の中で、フリーランス1年目確定申告の季節を迎える。

そんな申告書類で大丈夫か?

 TVのCMやネット広告でが目につき始めてなんかヤバそうだなと感じはじめ、確定申告の会計ソフトや確定申告の本を買って少しずつ記入をしていくのだが、これがまた良く分からない。書いてあることは分かる、が自分に置き換えてみるとやっぱり良く分からないのである。
 在宅で仕事をしていると、仕事として利用しているスペース分の家賃が経費にできたり、電気ガス水道なんかも経費にできるのだが、どのぐらいの割合を経費として書いていいのかがさっぱりわからない。引っ越しをしていたりするとこの費用についてや、新しく部屋を借りた費用であったり。
 とりあえず、それっぽい書類を作れはしたものの、これが正しい書類なのかさっぱりわらかなかったのである。
 
 参考にしているネットの記事を見ていると適当にやっていると税務調査が入った時に大変な思いをするなんて怖い内容も目にしてしまい、小心者のオッサンは慌てて税理士を探すことにしたんだが、これがまた、大変な思いをすることにった。

探すのが遅すぎた。

 結論から言うと、オッサンは探すのが遅すぎてちょっと高くお金を払うことになった。確定申告シーズンを迎え、近場の税理士さんはどこも忙しく対応をして貰えなかったのだ。
 やっとの思いで対応して貰える税理士さんを見つけたのだが、隣の県まで行くことになってしまった。搔き集めた領収書やら色々な書類を持って行って、自分で作った書類を持って、チェックして貰ったがダメ出しの嵐で自分でやるのは無理だと判断して、全てやって貰うことにした。
 
 オッサンのような社会不適合者エンジニアは、この手の処理を自分でやらずにお金を払った方がいいと考え、そのまま顧問税理士になってもらい記帳処理やらなんやら全てお任せすることにもした。
 年間で20万ぐらい。自分の単価で出来ないことを格闘することを考えると安い。
 
 毎月、発生した請求書と領収書をまとめて郵送するだけの簡単な作業。
 これを月1万円でやって貰えるのだから、頼らない手はない。もっと早くからお願いしていたら、ハラハラすることもなかったのに。

 税理士さんと顧問契約を結ぶことで、老後設計などのハナシもすることになって、やった方がいいものや税制優遇が効くもののアドバイスも貰えるようになり、やっぱり専門家は違うなぁと。

現在は法人成り対応

 お世話になり始めて数年たつが、その税理士さんから法人成りしないともうダメだとの指摘が入ったのが先月。いつまでもフリーランスの個人事業主でやっていくつもりでいたんだけれど、インボイスや税金を考えるともうどうにもならないとのこと。

 お付き合いが長いので、ベストな方法を検討して貰っているが株式会社にはしない方がいいだろうと、なんてことを言われている。他のヒトの場合はどうかわからない。が、オッサンの場合はそうらしい。

 顧問弁護士を探してもらったり、登記場所や使えそうな補助金なんかも案内して貰ったりと、自分では確実にやれないな、これ。

 特に融資関係については、手元にキャッシュがあって使用用途がなくて申請して融資を受けた方がいい場合のハナシなんかもあって、これは目から鱗だった。オッサンが経営者になったら最初にこれからやっていくんだろう。

 フリーランスのエンジニアは、どこかで税理士さんのお世話になった方がいいんじゃないかなぁと。
 これからフリーランスになるエンジニアは、収入がデカいだけに、最初に押さえた方がいいモノのような気がして、たまーにフリーランスを志す社会不適合者のヒトからの相談にはこのあたりのアドバイスをしていたりもする。あと、案件斡旋会社も紹介したり。狭い世界だからね。助け合わないと生きていけなくなってしまうし。

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