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「資本主義のアップデート アドカレ」まとめ その① 12/1~12/12

「資本主義のアップデートを考えるアドベントカレンダー」ももうすぐ折り返し!12月は本当日が過ぎるのが早いです。
本企画に興味はありつつ、全部の記事をフォローしきれていない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか??

お忙しい読者の方のために、エントリーしていただいた方々のプロフィールと内容についての簡単なご紹介記事を作成させていただきました。(敬称略・日程順)

「資本主義」を取り巻く今の社会の課題点に多様な切り口から向き合うと、非常にたくさんの気づきがあります。
ぜひみなさんも、「この先どういう社会を目指すべきなのか」を考えるきっかけにしていただけると幸いです!

資本主義のアップデートを考えるアドベントカレンダーについてはこちら↓



12/1 廣畑 達也(英治出版 編集者)過去関わった書籍

社会起業家という存在に出会い事業を通して「経済性」と「社会性」を両立させるそのあり方に感銘を受けました。以来「ソーシャルイノベーション」についてコツコツ取材を続け、人が持つ可能性を解き放つためのコンテンツづくりに取り組んでいます。趣味は「本屋活動」(詳しいプロフィールはコチラ

一人称の経済へ―社会起業家を10年追いかけて見えてきたこと
一つひとつの選択は確かに小さいかもしれない。でも、「わたし」を取り戻した人たちの行動が積み重なっていけば、「きれいごと」はいつか当たり前のこととして現実化し、社会も変わっていくんじゃないか。一人称で行動する人が増えた先の、新しい経済の姿を思い描きながら、今日も取材し、伝えつづけている。

本文はこちら⇒ https://note.com/pirohata/n/nd2ae7059b414



12/2 小森谷 浩志(株式会社ENSOU 代表)企業HP 禅的マネジメント著者

博士(経営学)、神奈川大学経営学部国際経営学科非常勤講師、一般社団法人インターナショナルZENカルチュラルセンター理事、株式会社ジェイフィール コンサルタント(詳しいプロフィールはこちら

禅から見た資本主義
最後に、鎌倉時代の曹洞宗の創始者道元の『普勧坐禅儀』の一節を紹介したい。
冒頭の白隠禅師の『坐禅和讃』と同様に坐禅のススメの書である。
「須く回光返照の退歩を学すべし」
光を自分に向け直し、自分を見つめることを学ぶべきだ。
その時、進歩ばかりでなく、退いてみることが肝要になる。

本文はこちら⇒ https://note.com/ensou_biz/n/n05e96b6af343?sub_rt=share_h



12/3 諸藤 周平(REAPRA グループCEO/エス・エム・エス創業者)企業HP

株式会社エス・エム・エス(東証一部上場)の創業者であり、11年間にわたり代表取締役社長として同社の東証一部上場、アジア展開など成長を牽引。同社退任後2014年より、シンガポールにて、REAPRA PTE. LTD.を創業。東南アジア・日本を中心に、数多くのビジネスを立ち上げる事業グループを形成する。1977年生まれ。九州大学経済学部卒業。(詳しいプロフィールはこちら

社会と共創する資本主義
「社会と共創する熟達」を株式会社で資本主義の中から取り組むということは、言い換えると「社会と共創する資本主義」の研究実践を試行錯誤することとも言えると思います。
今までの資本主義の変遷として様々な社会的要素を取り込み修正がされてきたとは思うものの、「人の心や感情」と「あらゆる生物を含む地球」をどう配慮していくかにおいてまだ取り組める余地が大きいように感じています。
現在から次の世代への時間軸において、社会課題としての「人の心や感情」、「あらゆる生物を含む地球」を資本主義の中にどう取り込んでいくかが私たちの時代に課せられてチャレンジだと考え、それを資本主義のアップデートとして取り組んでいきたいと思っています。

本文はこちら⇒ https://www.facebook.com/100002280509092/posts/pfbid0EJHgVF7TPo1aJFN5PRexi7dLhyY8cDW8YkP82H9NTjk1t739AKMbexBiLbnjMEk8l/


12/4 武井 浩三(経営思想家/社会活動家/社会システムデザイナー)プロフィール

社会活動家/社会システムデザイナー 1983年、横浜生まれ。ダイヤモンドメディア株式会社 創業者。ホワイト企業大賞 企画運営委員会 委員。株式会社eumo 代表取締役 CJO。株式会社Next Commons Lab 代表取締役。株式会社Asante(AFRIKA ROSE)取締役。株式会社ブレスカンパニー(手放す経営ラボ)取締役。NPO法人neomura 理事 CFOなど他多数(詳しいプロフィールはこちら

そもそも資本主義とは何か。お金の仕組みを知る。
株式市場は、上場企業に無限成長を求める。これのどこがサステイナブルなのだろう。滑稽ですらある。
道路、上下水道、電気ガス、通信、移動、物流、等の社会インフラが概ね整った成熟国日本。しかも人口は2009年から減少に入った。2021年は60万人減。2022年は80万人減。おそらく今年は100万人ほどの人口減少になるだろう。大きな先行投資の必要がない。経済(ここでは貨幣量の意)が成長する訳がない。資本主義って、何だっけ?それを改めて理解し直す必要がある。

本文はこちら⇒ https://www.facebook.com/kozotakei/posts/pfbid02tQ3YgoX6bLdTMpnY78d3wFVQjFjDWsxPZtwf5u6AKH6dT6ntXzNjqjed7xpEJTMal


12/5 入山 章栄(経済学者 早稲田大学大学院経営管理研究科教授)

慶應義塾大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科修士課程修了。三菱総合研究所で主に自動車メーカーや国内外政府機関へのコンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院よりPh.D.を取得。同年より米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクール助教授。(詳しいプロフィールはこちら

未来はStakeholder Alignmentにある
現代の資本主義の中心を支える株式会社に対して、経営学者として私が特に関心を持つのは、ステークホルダーの不一致(Stakeholder Unalignment、私の造語)という株式会社の根本的な特徴である。
例えば、株式会社にとって最も重要なステークホルダーは株主に加えて顧客であり、従業員である。しかし、株主、顧客、従業員の目指すところ、企業に期待するところは同じとは限らない。特に課題なのは、顧客と株主の関係だ。従業員には自社株を持たせることもできるが、全ての顧客に株を持たせるのは難しい。したがって、顧客と株主の関心の不一致は大きいことも多い。例えば顧客は、自分たちの地域社会のために、環境や子育てや限界集落などに配慮した製品を作ってほしい、と期待しているかもしれない。他方で、投資効率を重んじる株主は経済性の低いそのような投資を望まないことも多いだろう。私がこのStakeholder Unalignmentを乗り越えるのに期待しているのが、「協同組合」の考え方である。

本文はこちら⇒ https://www.facebook.com/daigo.shimizu.96/posts/pfbid02e9erk9ztydktuLURdoVsQEJdmWivtyKLaDHejdEMsZRQk8tAjmuYrGJyh4sAsHZ6l




12/6 堀 克紀(日本政策投資銀行/元Climate Youth Japan共同代表)linkedin

未来に希望が持てる社会へ 〜若者が描く資本主義の未来〜
資本主義がもたらしたもの
古代から人類は集団を成し、共同体として連帯していたように思う。自然と繋がり、その恵みに感謝して食糧を分けあい、仲間と繋がり、外敵から共に身を守り合った。その繋がりから外れることが死を意味したため、人が最も耐え難いのもまた孤独なのだろう。
資本主義は、所有を認め、競争を通して個人の努力や実績が報われるようにすることで、個人に決定権を与えたという意味では画期的だった。これにより、社会は生産性を高め、人類は物質的な豊かさを手に入れた一方、人や地域、自然との繋がりは希薄化したように思う。どこの産地か分からないものを食べ、都心に住んでも隣人の顔も分からない、生きるために孤独にお金を稼ぎ続ける、そんなことが常態化し、生活は便利になっても、消耗し始めていることに人々は気づき始めているのではないだろうか。
思えば、資本主義の指標の一つであるGDPは、人々の想いや繋がりが考慮されていない。私が休日にゴミを拾っても、近所の子供の面倒を親御さんの留守に見ても、GDPには含まれない。人々の思いやりがある社会とない社会のどちらが豊かな社会かと問われると自明なように思うが、GDPという指標はその問いに答えられない

本文はこちら⇒ https://note.com/katsutoshi_hori/n/nabb3670f9bc1?sub_rt=share_sb



12/7 小林 賢治(シニフィアン株式会社 共同代表/Nstock株式会社 エグゼクティブ・アドバイザー)FB

兵庫県出身。東京大学大学院人文社会系研究科修了(美学藝術学)。コーポレイト ディレクションを経て、2009年に株式会社ディー・エヌ・エーに入社し、執行役員HR本部長に就任。モバイルゲーム事業を管掌後、経営企画本部長としてコーポレート部門全体を統括。2011年から2015年まで同社取締役を務める。 朝倉祐介、村上誠典と共に、2017年7月にシニフィアン株式会社を設立、共同代表を務める。2019年6月、上場前段階に差し掛かるレイターステージのスタートアップを主たる支援対象とする総額200億円のグロースファンド「THE FUND」を設立。SmartHRをはじめ、急成長企業の継続グロースに向けたエンゲージメントに重きを置いた投資を行なっている。 2020年10月よりラクスル株式会社 独立社外取締役(現職)。 2023年10月より株式会社ツクルバ 監査等委員社外取締役(現職)。 株式報酬イノベーションによってスタートアップの成長を加速させるNstock株式会社のエグゼクティブ・アドバイザーも務める。
(詳しいプロフィールこちら

スタートアップを真に盛り上げる株式報酬のパワー
(略)
そんな未来には、私はしたくありません。
経済的リターンだけが幸せの源泉とは決して思っていませんが、経済的リターンが一定水準あってはじめて、Well-beingが実現できると思っています。
そのためには、経営陣はこれまで以上に報酬設計に意識を払う必要があります。
「うちはやりがいがあってビジョン共感度が高いから、従業員の給料を低く抑えられているんです」という経営者に出会ったことがあります。それは、恥ずべきことでこそあれ、誇ることでは全くありません。
日本が長いデフレから急速に抜け出しつつある今、「いかに低く労働力を確保するか」ではなく「しっかり報酬を支払って、それ以上に高い付加価値をいかに生み出すか」こそが経営者の力量を発揮すべきところだと思っています。

本文はこちら⇒ https://www.facebook.com/okamocha/posts/pfbid0dWxf2WwtKH7eyiLUCFAiWx54ucKwPcxWK3B8XFGW6jpNvbnZmA3WJMeMXfrSW5dMl



12/8 岩崎 明彦(社会投資家 / NPO法人パブリックマインド 代表理事)/ note

東京大学法学部卒業。学生時代に「プラットフォーム」を設立し、地域活性化プロジェクトなどを推進。社会人になってからは「20世紀の学校」を主宰し、業種を超えた社会人との交流会・勉強会を実施。現在、経営コンサルタントとして活動(詳しいプロフィールはこちら

今こそ資本主義をアップデートするファイナンスが必要だ!(前編)
私は、「社会投資家」という立場で、世の中の様々な社会課題等の解決に向かって活動しているNPO団体や社会起業家に対して資金を提供する活動を行っています。ファイナンスという切り口で、ソーシャルセクターや社会起業家の現状をめぐる課題と資本主義をアップデートするために必要なファイナンスのあるべき姿 を考えていきたいと思います。

1. 社会変革を担う主体は、以前はNPO法人のみであったが、最近では社会性の高い株式会社も増えており、営利と非営利の境目がなくなってきている
2. 一方で、ファイナンスの制度は「寄付」と「投資」に二極化されている
3. 今、最も必要なのは「寄付」と「投資」の中間の性格を持つファイナンスである
4. 社会的にインパクトがあり、事業性がありつつも、あまり儲かることがない(経済的リターンは限定的)という社会的事業・ソーシャルベンチャーの実態を冷静にとらえるべき
5. その結果として、資本主義をアップデートするためのファイナンスとしては、現時点ではブレンド・ファイナンスが最も有用である可能性が高い。

本文はこちら⇒ https://note.com/japanasian/n/n5aad6dd222ce



12/9 夫馬 賢治(ニューラルCEO/信州大学特任教授)ESG思考 著者/ X

サステナビリティ経営・ESG投資アドバイザリー会社を2013年に創業し現職。東証プライム上場企業や大手金融機関をクライアントに持つ。スタートアップ企業やベンチャーキャピタルの顧問も多数務める。著書『ネイチャー資本主義』(PHP新書)、『超入門カーボンニュートラル』、『ESG思考』(講談社+α新書)、『データでわかる 2030年 地球のすがた』(日本経済新聞出版)他。(詳しいプロフィールはこちら

日本に跋扈するステークホルダー資本主義の誤解
日本ではおそらく今日もまた、
虚像の「ステークホルダー資本主義」が語られているのだろう。
だが、議論の出所になっている文献では、
日本で語られているものとは全く違う内容が書かれている。
日本では、株主と他のステークホルダーを
対立する概念として位置づけて続けている。
だが、ステークホルダー資本主義を主張している当の本人たちは、
そうではなく、両者が対立しない概念を構築していくことが
最も重要だとしている。
これは多くの人の常識を覆す大胆な問題提起なのだが、
どうも正しく理解されていない。
ステークホルダー資本主義に関心がある人には、
ぜひとももう一度原典に立ち戻って、
提唱者が何を言おうとしているかに、
耳を傾けてみていただきたいと思う。

本文はこちら⇒ https://note.com/kntn123/n/ndac4f64cb9d0



12/10 伊井 哲朗(コモンズ投信 代表取締役社長兼最高運用責任者)企業HP

山一證券入社後、主に営業企画部に在籍し営業戦略を担当。その後、メリルリンチ日本証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)の設立に参画し約10年在籍。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月から最高運用責任者兼務。BSテレビ東京「日経プラス9」レギュラーコメンテーターも務めるなどメディア出演多数。著書に「普通の人」が「日本株」で年7%のリターンを得るただひとつの方法(講談社)価値向上のための対話(日本経済新聞出版社 共著)97.7%の人が儲けている投資の成功法則(日本実業出版社)など。詳しいプロフィールはこちら

よりよい経済循環、社会を創りたいと想って、リスペクトするメンバーで始めたコモンズ投信の取り組み
コモンズ投信は、2008年のリーマンショックの真っただ中に投信会社のライセンスを取得しました。このタイミングだったことには、何か意味があったのだろうな~と最近はよく思います。
創業メンバーは、このアドカレにも参加されているバリュークリエイトの佐藤さん、佐藤さんは「30年のエクイティ・ストーリーを書いて、経営者の方々とガチで対話をしたい」と話され、また、日本の長期投資家の草分けで、キャピタルで日本代表も務めるなど長く活躍された吉野さん、吉野さんは「僕は長期投資を長くやってきて、その大変さも醍醐味も知っているけど、日本の生活者が長期の資産形成が出来ていないことには忸怩たる思いがある」と話され、そして資本主義の父の玄孫でもある渋澤は、「30年という視点で物事を考える人々の英知を集めたい」と話していました。こんなメンバーを中心にコモンズ投信は始まり、30年目線で長期厳選を行うコモンズ30ファンドの運用が始まりました。

本文はこちら⇒ https://www.facebook.com/tetsuro.ii/posts/pfbid037xgwNyGk2ujQtGZDouxn7VMTM7VVL83adcENuJxSrZxg69yPkTkb2J5UULxErwyNl


12/11 渡辺 裕子(ライター)

2009年からグロービスでリーダーズ・カンファレンス「G1サミット」立上げに参画。事務局長としてプログラム企画・運営・社団法人運営を担当。ブックライティング、インタビューライティングを中心に活動中。(詳しいプロフィールはこちら

コスパとタイパと資本主義
(略)膨張した欲の行き着く先はどこか
では、欲の行き着く先はどこなのだろう。ガッツリ長期的に儲けるために、欲の大きさが必要だとするなら、この2つはどこまで比例するのだろうか。
ビジネスの成果=利益÷(投下資本×時間)だとするなら、分母である投下資本と時間を限りなく大きくしていくことで、手に入るかもしれない利益は増え続ける。カジノでテーブルに賭け金が積まれていくように。でも「50000年後に1000000000000000000000(以下略)ドルが戻ってきます」と言われても、ちょっと投資しづらい。ていうか、しない。時間軸が長すぎて、想像の範疇を超える。人類が生存しているかどうかもわからない。
そう考えると、成果=利益÷(投下資本×時間)の方程式は、突き詰めた結果、どこかで破綻するものなんだろう。そう思っていたところ、割と身近に反証があることに最近気がついた。「1億円払うと来世に救われる」というビジネスモデルで、5000年くらい昔からある。
仏教では、56億7千万年後に弥勒が現れ、衆生を救うとされているそうで、そのために人々は徳を積み、よりよく生きることを願う。これほど不確かな投資はない。でも本当にほしいリターンは、来世に自分や大切な人がきっと救われると信じて現在を生きていく力だ。

  本文はこちら⇒ https://paidia.cc/archives/195


12/12 renny(個人投資家)note

25年超はたらいている上場会社でスタートアップ、PEファンドへの投資を長く担当し、数百社を毎年リサーチ。

投資家のOSをアップデート!というBig Hairy Audacious Goal - BHAG
「算盤だけのヤツ」とは、まさに「今だけ、自分だけ」だと捉えました。
「今だけ、自分だけ」から、時間、空間を広げて、自分の資本(必ずしもお金とは限らない)を地球や社会のためにどう活かすべきなのか。どう活かしてどんな未来を想像するのか。
そんな「投資でお金を活かしたいOS」が資本主義を変える。
「投資でお金をふやしたいOS」の数は世界中に膨大な数、存在しているのは明らか。これをアップデートするのは壮大な作業です。
しかし、取り組むべき価値のある Big Hairy Audacious Goal - BHAG (from ビジョナリー・カンパニー)ではないでしょうか。
まず、考えてみてください。あなたが投資している会社を眺めてみて、自分のお金は上手く活用できているか、と。

本文はこちら⇒ https://note.com/renny/n/n78d6439dd336

後半戦も、引き続き楽しんでいただけると幸いです!



Figurout 代表 中村


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