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(昔の記事)傑作!国際協力に興味のある人必見!映画【ソニータ】の感想。(SONITA)

今回はUNHCR難民映画祭で映画「ソニータ」を見た感想を書きたいと思います。ズバリ言います。素晴らしすぎる作品でした。心を打たれるとはこういうことを言うのかと思わされる作品でした。本当に衝撃的な映画だったと思います。

①あらすじ

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ソニータの理想の両親はマイケル・ジャクソンとリアーナ。もしパスポートを持っていたら名前はソニータ・ジャクソンにしたいと言う。スクラップブックに書いた夢は有名なラッパーになること。しかし、現在の彼女のファンはイランの首都テヘランの子ども保護施設の子どもたちだけ。パスポートも滞在許可証もなく、アフガニスタンのタリバンから逃れてきた難民の彼女は、不法移民としてこの施設で心の傷を癒やすためのカウンセリングや将来のアドバイスを受けている。 一方で彼女の家族は全く別の将来を準備していた。アフガニスタンに住む親は、16歳になったソニータを、古くからの習慣どおりに見ず知らずの男性に嫁がせようとする。花嫁の値段は9,000ドル。夢を追いかけたいソニータに結婚する気はない。しかし、家族との関係も失いたくない。そんなジレンマを抱えながらも女性が歌うことが許されないイランで、ソニータはどうしたらラッパーになる夢を叶えることが出来るのだろうか?ロクサレ・ガエム・マガミ監督は、取材対象の人生に関与すべきかどうか悩みながらも、同じ女性としてこの問に答えるようにソニータの夢と人生に深く関わることとなる。ラップのビデオクリップを製作すると、運命を変える出来事が起きる。果たしてソニータは人生を変えるチャンスをものにする事ができるのか?(以上、Filmarksより)

②登場人物

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Sonita Alizadeh(ソニータ ・アリザデ)

アフガニスタン出身の女性ラッパー。現在は、アメリカのユタ州ワサッチアカデミーで、正規の学生として学んでいる。代表曲は「売られる花嫁」。日本人の世界的ギターリストMIYAVIとのコラボ楽曲も出している。

③ソニータの生き様に心打たれました

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ソニータの生き様に本当に心が打たれました。厳しい環境でも自分の好きなことに打ち込んでいる姿は輝いて見えました。本当に強い人間なのだと思わされました。

そして、やっぱりその人が輝けるような何か、一生懸命取り組めるような何かを作ることに価値を感じました。紛争問題などの根本的な問題を解決することはもちろん大切ですが、それと同じくらい、その人の生きがいとなる何かを提供することも大切だと思います。それが、厳しい環境にいる人々を幸せにすることにつながるし、今よりも素敵な世界を作ることにもつながると思います。それが、ソニータにとってのラップです。ソニータがラップで成功した時の笑顔、ラップしている時の真剣な眼差しはとても印象的でした。遊びやスポーツ、芸術などはそういった点で本当に可能性に満ち溢れていると思います。

映画では結婚の問題に焦点が置かれ、あまり注力して描かれていませんが、彼女は難民で壮絶な環境で過ごしていることを忘れてはいけません。紛争から自分の命を守るために、命の危機を感じながら逃げてきたのです。そんな背景がありながら、自分の夢を叶えようとする姿に勇気をもらいました。

④自分の置かれている環境がいかに恵まれているか思い知らされた

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正直、この映画を見て自分たちは甘えているなと思ってしまいました。これは素直な気持ちです。

ソニータが命をかけて夢に向かって努力をしているのに比べて、自分はこんなに恵まれた環境にいながら、時に弱音や愚痴を吐いてしまいます。もちろん、恵まれた環境にいる人はそれはそれで苦しいことがあります。そんなことは分かっていますが、まだまだ自分達は甘いと思わざるを得ませんでした。

⑤製作者の葛藤なども含めてリアルなドキュメンタリー

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このドキュメンタリーは製作者の葛藤も伝わってきて、本当にリアルだったと思います。特に、ソニータを引き止めるために、最終的に製作者側からソニータの母親にお金を渡すシーンなどは、きれいな作り話ではなく現実に起こっていることなんだと実感させられました。

そこらへんの映画の製作者側がどれだけソニータの人生に干渉するのかなどの苦悩も見れて、ドキュメンタリーのリアルさが伝わってきました。ソニータの人生だけでなく、製作者側の心情などにも注目して見てみると、さらに感じる部分があると思います。

⑥映画とセットで見るべき動画

ソニータのその後の活動や対談などの動画がいくつかYouTubeにあがっていたので、是非ご覧ください。そちらの動画でも、また違った何かが感じられると思います。


まとめ

今回は、映画「SONITA」の感想について書きました。国際協力に興味のない人にとっても、衝撃的な作品だと思います。かなりオススメです。UNHCR難民映画祭で見ることができるので、是非ご覧ください。

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