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『貧しい人を助ける理由』を読んで、子供に援助の理由を話せるようになりたい

こんにちは。

子どもと考えたい教養シリーズその2になります。その1はこちら。

今回のテーマは貧困と援助になります。なんとなく、これからの世の中について考えていて、これは一緒に考えたいなと思ってインプットしました。

正月に起こった能登半島地震のような災害に遭われた方や、慢性的に貧困の状態におかれている人たちに対して、寄付やボランティアが世界中で行われています。

しかし、日本は欧米諸国に比べて寄附を行う文化がなく、子どもたちにもしっかりと「困っている人•貧しい人を助ける理由」について教育を行っていないように思います。実際に、日本財団のホームページによると、日本は先進国でありながら日本は世界人助け指数118位で、世界ワースト2位だそうです。

思いやりのある国民性が特徴だと思っていたんですが、案外そうでもないのでしょうか??

その理由については諸説ありそうですが、二児の父親として、寄附やボランティアを行うべき理由について、子どもたちに話せるようになりたいと思いこの本を手に取りました。

この本で整理されている、援助する3つの理由について解説します。

①道徳的義務

同じ人間が困ってるのに助けないのはあり得ないよね?というモラルに訴える、もっともシンプルな動機です。

5ドルで救える命があるのに、スタバでコーヒーを飲むなんて許されないという立場です。

この理由はなかなか受け入れ難い部分があり、どこまで自分の欲を抑えるのが正しいかに答えられません。コーヒー一杯くらいなら構わないですが、困っている人がいるのだから、少しの贅沢も許されないというのは横暴です。

本書ではその点は触れられていませんが、考え方自体は分からなくはないです。

②道義的責任

これは普通に生活してても想像できないですが、歴史の勉強で習いました。

欧米列強が、アフリカやアジアの国々を植民地にして、勝手に国境を分けたり国内の分断を生み出していました。

その時の遺恨や紛争が現在においてもその国の発展を妨げ、貧富の差を生み出し続けているのだから、先進諸国はそれらの国々の貧困に対して支援をする責任があるという考え方です。

これについては、これまでの中東戦争やイスラエル問題などを考えれば、納得できるところです。

③共通利益

そして、現在、政府が行う援助の主要な支援理由としてあるのが、この【共通利益】という考え方です。

簡単にいえば、貧しい国を助けるのは、彼らのためだけではなく、自国の利益になるからであるという考えです。

本書を読むとみえてくる【自国の利益】とは、直接的なものと間接的なものがある。

■直接的なものとは、冷戦時代に米ソがそれぞれの陣営に味方として引き入れたい国に行ったり、現在でも中国が行ったりしている。

特に中国の開発支援はひどいので紹介。受け入れる方もどうなん?と思うが、おそらく賄賂としてかなり中抜きされている。

日本の政治家も相当金に汚くリーダーシップのない状態だが、途上国の政治はそんなレベルではないと聞く。

中国型援助モデルは経済性が顕著に卓越しており、特に、天然資源に恵まれているアフリカ諸国ではその傾向が強く見られる。中国輸出入銀行を通じた借款を用いて労働者や資機材などを中国から調達し、資源掘削技術の供与、道路や港湾などの運輸インフラの整備までをパッケージで支援し、その資源の一部を中国に輸出していると言われている。

https://ippjapan.org/archives/2082

■間接的なものだが、これが私が最も共感できる。それは、地球という狭い世界は、私たちが思うより密接に繋がっており、

顔も名前も知らない誰かの貧困が、私たちの明日の生活に想像以上のマイナスな影響を与える。

それは、コロナをはじめとする未知のウィルスの発生と拡散かもしれないし、貧しい人たちも多く参加するテロ行為かもしれないし、内戦などで住む場所を追われた人たちの移民かもしれない。

北朝鮮の人たちが、飢えに喘ぎ、何かの弾みで韓国に攻め込むようなことがあれば、韓国から日本への難民は100万人では済まないだろう。

海に囲まれた日本は他国に比べれば実感しにくいだろうが、地球の陸地や資源は限られており、美しい日本の国土を減りゆく日本人だけで享受できるほど世界に余裕はないかもしれない。

私たちの世代よりも子どもたちの方が、
国内の貧富の差も広がっているだろうし、
貧困なら困る人も増えているだろうから、

私たち以上にこの問題は、しっかり理解させ、自分の意見を持たせないといけない。

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