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2019年を振り返って

年の瀬も年の瀬ですが、

bitFlyerのコーポレートミッション「ブロックチェーンで世界を簡単に。」の実現に向けて2019年も短距離走のスピードでフルマラソンを走るような日々を過ごすことができたのではないかと感じています。

本気案件の増加とWhy Blockchainの探究

2019年はWhy Blockchain(ワイブロ)の探究を社内外で突き詰める日々でした。より正確に言えば、
- 市場に新しい価値を提供するためにはブロックチェーンをどう活用すれば良いのか
- 複数管理者にすることで参加するプレイヤーに与えられるメリットは何か
- ブロックチェーンを活用することにより得られる透明性がなぜ必要なのか
などの問いに向かう毎日だったかと思います。

カレンダーを見返しましたが、例えば2019年1〜3月の間で70を超える企業・官公庁と面談しており、業界は金融、製造、通信、IT、交通インフラ、不動産、メディアなど多岐に渡ります。もちろん内容は様々ですが、ブロックチェーン活用に向けて詳細を突き詰めていく案件が真剣に考えた案件が大半を占めました。

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2019年日本におけるテクノロジーのハイプ・サイクル(出典:ガートナー)に一部追記

「社内のデジタルトランスフォーメーションの取り組みとしてブロックチェーンも上がっており勉強させて欲しい」とか「ブロックチェーンを使った実証実験(POC, Proof of Concept)をとりあえずやりたい」というような問い合わせが非常に多かった2017〜2018年の「過度な期待」のピーク期対比で、2019年は案件数自体は減りましたが、密度の濃い本気案件が多くを占めるようになりました。

当然ですが、実証実験と比べると商用化を行う際には様々な角度から多くの論点を潰していかないといけません。
ビジネスコンセプト、ビジネスモデル、事業規模、競合との差別化、システムアーキテクチャ、サービス運用、マーケティング・PR、リーガル・コンプライアンスなど、実証実験を行う際にはあまり深く考えてる必要がなかった部分も1つずつ突き詰めていくと、実現が難しく再考しないといけない項目がいくつも出てきますし、なによりも各業界のビジネス領域を十分インプットする必要があります。

この辺りを社内で議論し仮説を作り顧客の皆様や有識者の方々と議論し物事を進めていくという営みは非常に骨太な思考力や強いパッションが必要だなと改めて体感しました。

bitFlyer Blockchainの設立

2019年5月に会社設立し、2019年7月に事業を開始しました。
bitFlyer Blockchain設立以前もbitFlyerのブロックチェーン事業として事業推進をしていたのですが、更なる事業推進を目的に仮想通貨取引所であるbitFlyerからスピンアウトする形で設立されました。

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不動産賃貸プラットフォーム

住友商事株式会社との事業提携を発表させていただきました。

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不動産賃貸の契約プロセスで必要となる大量の紙の書類。電子署名とスマートコントラクトを活用しこの手続きを自動化することで、契約締結プロセスの効率化を図り、契約時の入力データをブロックチェーンに書き込むことで真正性が担保するというものです。リアルタイムに契約の業務がどの段階まで進んでいるかを利用者、事業者視点が透明性を持ってタイムリーに確認できるようになります。

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貸物件を借りる立場であるユーザー観点から見た際に、スマホで契約が完結するという体験は素晴らしいなと思っています。
(個人的には今年引越しをしたのですが、賃貸契約書、重要事項説明書、家賃保証契約書、火災保険契約書、個人情報取り扱いの同意書など、8つの契約書に対して18回捺印を行うという経験をしたのでスマホで完結するというのは画期的に思えます)

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将来的には、ブロックチェーン以外の技術も取り入れながら、借主がスマートフォン1つで物件検索から内見予約、契約、入居、各種費用の支払い、契約更新や退去手続までワンストップで完結でき、不動産業界の各事業者が業務効率化を実現する仕組みの構築を目指しており、来年以降も良い発表をしていきたいと考えています。


翻訳プラットフォーム 〜Tokyo Honyaku Quest〜

Tokyo Otaku Mode Inc.、株式会社イードとのアニメ翻訳プラットフォーム構想の発表も行いました。

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この翻訳プラットフォーム上で翻訳者やその協力者には、翻訳の対価としてHONという独自トークンが付与される「ファン翻訳サービス」です。

グローバルなアニメコミュニティ内の強い熱量をトークンエコノミー形成に繋げる取り組みであり、コンテンツの翻訳や、これを通じて構築されるコミュニティ内で自律的・非中央集権的な経済圏の確立を目指しています。

簡単に言うと、翻訳者はお金ではなくHONがもらえることや、サービス内でのレベルやランクが上がる点をモチベーションに活動しているわけです。各個人の実績や評価が、透明性の高いブロックチェーンに改ざんされない形で記録されていくことで、ファン翻訳コミュニティでの信頼されたデータベースとなっていきます。

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Tokyo Honyaku Questのランキングページ

イードが運営する総合アニメニュースサイト「アニメ!アニメ!」のグローバル版である「Anime Anime Global」に掲載されている記事は、全てTokyo Honyaku Questで翻訳された記事であり、今後発展していくであろうこのプラットフォームの未来は非常に楽しみです。


bPassportの発表

分散型IDサービスであるbPassportを2019年10月のb.tokyoで発表しました。

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2019年はQRコード等を使ったスマホ決済サービスの競争が激化した年でした。これにより支払いはスマホだけでできる世界ができてきており、非常に便利になりましたが、まだまだ世の中には面倒な手続きや場面がたくさんあります。

bPassportはお財布を空っぽにするというのがサービスコンセプトです。
ペイメントサービスで現金を持つ機会は減りましたが、運転免許証、保険証などのIDカードや多くのクレジットカード、ポイントカードなどが入っている人も多いのではと思います。bPassportは、情報登録や本人確認時に必要となる個人情報の提供を簡単に行えるサービスです。
銀行、病院、小売店など、様々な場所で個人情報の提供が求められたら、bPassportを通じて提供することで手続きが滞りなく進み、その後の利用も簡便になるのです。

こちらはサービス企画開発を現在進行形で継続しており、詳細はまだ書けないことが多いのですが・・・、具体的なサービス内容を発表すべく、来年も頑張りたいです!



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個人的にはbitFlyer Blockchainでの事業推進をガンガン進めながら、発信の頻度・質を向上させていきたいと思っています!


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全く関係ないですが年納めランで浅草まで (2019年12月30日撮影)



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