見出し画像

「科学と神秘のはざまを解く 気のはなし」を読んだ 2023/10/05

見出し画像は、みんなのフォトギャラリーからお借りしました。美しい。

「健康の話」のほうを先に読んで、その続きのような感じで、「気のはなし」も読んでみました。
健康を維持するのって、一日一日心がけて時間を割かないとすごく難しい。
だけれども頑張って時間を割いていれば、そのほかの時間は、割と調子よく生きられるということを知って、細々実践しています。
若林理砂先生の著書は、更年期を迎えたころに「大人の女におやつはいらない」も読みましたが、私には、「健康の話」のほうがグッときました。

さて、「気」のはなし。
私のなかの「気」のイメージは、とても日本的なものだとこの本で知りました。ちょっとオカルト的な、「皮膚で感じとる情緒的な雰囲気(本文から)」「もののけ」なんかを連想させるもの。
それに対して、中国で生まれた「気」という考えは、少し違う。本書では。もう少し現実的で物質的なものと説明されていましたが、私には自分が思っていたものより、より哲学的なものに思えました。
結局、哲学的なものを考える際には、人間の内面をつきつめるような作業も伴うだろうから、そこから発展していったのではないかと考えたりしてその点が、興味深かったです。
そもそも、気という考え方そのものが、経路とか、ツボとかを表すために生まれたものなのかと思っていましたが、全く逆だったのには驚き。

興味深かったのは、「武術と気」というコラム。最初のほうにあるコラムなのですが、気というものは結局何かというと、ここに帰結するように感じました。
ここからは私の考えで、本とは関係ないのですが、気というのは、磁力?流れ?のようなもので、人と人とが向かい合った時、気と気が関係しあっていろいろなことが起こるのでしょうね。(決してオカルト的な考え方ではなくて、重力のあるもの通しは、僅かでも引かれあっていると思うので、不自然な考え方ではないと思います。人間って案外敏感なので、僅かな空気の変化や、相手の目線や感情の動きなどから色々感じとれることは多いと思います)
さらに、夜の空気が重いのや、同じ時間寝かせても、昼間寝かせるのと夜寝かせたカレーの味が違うような気がするのも、つきつめると理由があるような気がする。
でも私たちの日々の暮らしでは、突き詰めた理由より、ぼやぼやしたその感じをうまくコントロールしていくのが大事なのかもと思います。

しかしこの本、とても膨大な資料から説明に必要な部分をわかりやすく抜いてまとめてあり、お値段以上なのではないかと思いました。



この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?