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神戸の野鳥 11月~12月の見どころ

 晩秋、11月です。冬鳥たちが続々とやってきます。

■冬鳥たちが勢ぞろい

 11月にはいるとひととおり冬鳥たちが渡ってきます。神戸では冬が鳥の種類や個体数が多い季節。森の葉も落ちて初心者の入門にはもってこいの季節です。

■ヒタキの渡りはもう終わり...ツグミの仲間が楽しい

 楽しませてくれたムギマキやキビタキは11月上旬には南へ旅立ちます。まだまだカラスザンショウの木にはたくさんの実、ぜひ観察を続けてください。マミチャジナイ、アカハラ、シロハラなどの大型ツグミ類が食べにやってきます。渡ってきたルリビタキやジョウビタキも集まってきます。他の実も注意して見てみましょう。アキグミ、クスノキ、ウラジロ、カキノキなど鳥が集まる実はたくさんあります。ヒヨドリはよく目立つので、ヒヨドリが集まっていたら実がある可能性が高く、そこに他の鳥たちもやってきます。大型ツグミ類は警戒心が強いので少人数で静かに観察するのがベターです。

■冬鳥たちの通過に注意

 11月は渡ってくる冬鳥たちとの思わぬ出会いがある時期。さらに南へ渡っていく冬鳥に出会えるかもしれません。イスカは神戸で多数越冬する年はめったにありませんが、意外と出会えるのがこの時期です。今シーズンは日本海側で多数観察されているとの報告があり、久しぶりの当たりのシーズンになるかもしれません。

■カモが次第に美しく

 各地の池のカモが増えてきました。オスはエクリプスの個体が多く、まだきれいな繁殖羽になっていません。冬が深まるにつれて、カモのオスは美しくなっていきます。最近は護岸され、水深のある池が増えたせいか「潜水ガモ」と呼ばれる仲間にとって棲みやすい環境になっているようです。潜水ガモで、通称パンダガモとよばれるミコアイサの数が増えています。

■冬の猛禽類

 越冬のために渡ってくるタカやハヤブサの仲間たちがいます。比較的普通に出会えるのは、トビ、ノスリ、ミサゴ、チョウゲンボウ、ハイタカ、ハヤブサ、オオタカなどです。ノスリは近年、繁殖の兆候が観察され夏期にも少数生息しますが、冬期に大きく数を増やします。里山周辺の田園地域が主な住処で、電柱や木の枝にとまって、または上空を旋回しながら獲物を探します。風を受け流しながら凧のように停空飛翔(ハンギング)をよく行うのが特徴です。市内では冬期トビについでよく見られるタカです。ハイタカも冬期はよく見られるタカで、山中から平野部まで小鳥が多くいるところに現れます。数は少ないですが、探してみたいのがチュウヒとコチョウゲンボウ。どちらも広い田園地域に棲む鳥なので、西区や北区の川沿や農耕地がポイントです。毎冬必ず見られるわけではありませんが、オジロワシ、ハイイロチュウヒなど珍しいタカが見られることもあります。



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