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菜花を楽しむ春のおむすび

春に花を咲かせるアブラナ科の野菜。

湯通しをして花も一緒に小さく刻んだものを、
味噌・みりん、生姜のみじん切りと合わせて和えものにする。

彩りに人参を加え、まんまるおむすびに。
トッピングに花を添えて出来上がり。

春の野を感じながら、「いただきます」。

毎月、長崎・雲仙市のタネ採り農家の岩崎さんから野菜が届く。
届く野菜には岩崎さんが「残していきたい」と大事に育てている
忘れ去られてしまいそうな在来種や伝統野菜も多く入っている。

3月末に届いた野菜たち。長崎五寸人参・平家大根・ムクロジ大根など。

月末に届くので、だいたいは翌月に食べることになる。
毎月、どれか一品を選んで「野菜おむすび」を作ってみる。
(作りそびれてしまうこともある)

今回選んだのは、このアブラナ科の野菜。(作ったのは今月はじめ)

名前のない野菜から名前のある野菜になった、雲仙冬菜

岩崎さんの「やさい便り」によると、
30年前の研修会で交換した〝名前のない野菜〟。
ときどき種を休ませながら育てているという。

花芽が早く、出荷の時期は2月末~3月末の1ヶ月ほど。
「他のアブラナ科の野菜よりおいしい」と感じるこの野菜に
岩崎さんは思い切って「雲仙冬菜」と名前を付けたそう。

〝思い切って〟という言葉に、あらためて種を継ぐ覚悟や
その野菜へのリクペクトが込められているのだろうと想像してみる。

「名のない野菜にはストーリーがある」という岩崎さん。
失われていく野菜、その多くはじいちゃんやばあちゃんが
自家用に育てている野菜に近いものではないか、と。

失われていく多くの野菜に思いを寄せる岩崎さんの言葉とともに、
在来種を味わってみる。

料理を作って、食べて、考える。
野菜の多様性とは?

〝食べる〟を考える。
発信力がまだ追いついていない・・・。
できることから、ポツポツと。

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