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バビロン

3時間という長さでちょっと危惧していたが、やはり長すぎた。
3時間という尺自体は、ゴットファーザーも好きだし、それ自体は問題がない。

バビロンに関しては、長すぎたという印象がある。
最初の2時間については、
新興のメディアの発達と合わせて、映画スターが生まれていく様を様々な角度から描かれており、
映画の撮影の現場の荒々しさや、手配の不手際の多発、出演者のプロ意識のなさ、収集のつかなさ、その中でも偶然の産物で良い作品ができる過程など。
新興メディアの勃興期を思わせるような描写が多々設定されていた。

まさに昨今のYouTuberを見ているかのように、新興メディアを立ち上げていくスターの乱痴気騒ぎが重ねて描かれているように思えた。

新興のスターが新しいテクノロジーの流れと合わせて淘汰されていく姿なども、今後のメディアにおけるスターのあり方を感じられそのあたり、歴史は繰り返すように思え、大変おもしろかった。

そういった内容が最初の2時間程度で、
テクノロジーの発展とともに淘汰されていくスターたちが時代に取り残されてしまった、

というような結論なのだが、
その後の1時間程度は伏線の回収としては荒く、
最初の2時間で積み上げたものをうまく活かせない展開のまま終わってしまったように思え、回収不足という印象。

そのような展開であれば、いっそ潔く2時間程度にまとめてよかったのではないかというように思えた映画であった。

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