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わが家のくりかえしレシピ2020

日々献立に追われる中、つい何度も作ってしまうレシピがある。から揚げ、ポテトサラダ、炒飯、餃子、かき揚げ、オムライス……。子どもが好んで食べてくれるものは登板率が高い。野菜がたくさん取れるとなおよし。

2020年もあれこれ試してみて、いくつか新定番になったレシピがあるので書いておきたい。

第3位 キャベツのおやき(暮しの手帖4号・後藤しおり)

副菜としてよく作ったのがこちら。

せん切りキャベツ1/4個に小麦粉大さじ2をまぶしてから卵1個・にんにく・しょうが・かつおぶし・うす口しょう油・みりんを混ぜ合わせて、ごま油で焼く(蓋をして蒸し焼き5分・裏返して蓋なしで3分)。

お好み焼きほど重たくなくて、キャベツをよく味わえる。すりおろしの生姜やにんにくが効いてビールにも合う。子どもたちもよく食べてくれるので、ときには倍量にして何度も作った。

「キャベツの芯は小口に細かく切って混ぜると食感のアクセントになって良い」というレクチャーも面白い。以来、この切り方は他のレシピでも応用している。

後藤しおりさんはアトリエでのお仕事が充実されているようだけど、ぜひ本を出していただけたら嬉しい。素朴で丁寧でほっとするレシピ、もっと覚えたいなと思う。

第2位 ぬか漬け(野田琺瑯/きちんとおいしく作れる漬け物・舘野真知子 他)

今年の梅雨前にお招きした“ぬか漬け君“も活躍してくれた。きゅうり、きゅうり、きゅうり、きゅうり、かぶ、きゅうり……殆どきゅうりばかり漬けていた。それでも飽きない。箸休めにぽりぽりと食べてしまう。

子どもたちも意外とよく食べてくれた。ぬか漬けの風味は好き嫌いがありそうと思いきや、適度な塩気が口に合うらしく良い飯の友になっている。

ぬか床は野田琺瑯の説明書と舘野さんの書籍、それから土井義晴さんの少し前の暮しの手帖の連載やら何やらを読んで仕込んだ。今のところ安定して稼働している。

発酵がゆっくり進む冷蔵庫漬けは初心者にも優しいのかもしれない。漬けた次の日かその次の日くらいに食べごろになるペースも共働きにはちょうどいい。

昆布、煮干し、鷹の爪、実山椒、干し椎茸……効いているのかよくわかっていないが、そういう混ぜ物も楽しい。

冬場は冷たいぬか床をかき混ぜるのが辛くてペースが滞ってはいるけれど、このまましっかり年を越してもらって、来年もよい付き合いをしたい。

第1位 角切り野菜の塩味スープ(暮しの手帖4号・白崎裕子)

年始から何度も読み直したのが暮しの手帖4号・白崎裕子さんのスープ特集。いちばんシンプルな塩味のスープは週に一度くらいの頻度で作った気がする。

スープというとベーコンや塩豚、ソーセージなどの肉類を煮込むか、コンソメやスープストックを使って味を出してやるのが間違いないのだと思い込んでいた。でも白崎さんのレシピでは、野菜しか入れない。それなのに味わい深くて、何度も作りたくなる仕上がりになる。

にんにくはうま味をしっかりと油に移す。塩はしっかりと効かせる。材料をアレンジする時も、うま味担当の玉ねぎ、きのこは欠かさずに加えてやる。野菜を炒めた後は水から弱火でゆっくりと煮立ててアクをしっかり取る……などなど、それまで知らなかったコツが満載。

レシピの塩分量は子どもたちにはやや強い気がするので掟に反して少し減塩気味で作ることが多いが(レシピでは水1リットルに小さじ2→私は小さじ1.5くらいに減)、それでも十分においしい。昆布水を使うとさらに満足感が増す。

野菜を炒めて「スープの素」にできるというのも嬉しい。野菜を炒めて、塩を馴染ませ、あとは水を加えるだけという状態で保管しておくもの。このストックに平日の夜、何度助けられたことか。妻も「使いやすい」とよく仕込んでくれていた。スープ一品で野菜がたくさん取れるので、後は肉を焼くだけでも献立としては十分成り立つ。リッチな一汁一菜。

こちらにもエッセンスが載っているようなので参考まで。白崎さんの書籍も一冊買ってみて、この休みに読みたい。

子どもたち全員がよく食べてくれるので、たくさん仕込んだはずの大鍋の中身もあっという間に空になってしまう。「おかわり!」が嬉しくて、くりかえし作ってしまうのかもしれない。

そうやって少しずつ“わが家の味“が増えていくといいなと思う。

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