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ゆるさない

noteをはじめてから2週間近くになりました。

ここではワクワクするweb3の話やゾクゾクする体験談を書いていこうと思っているけれど、web3はインプットが多く、皆さんに伝えられるように整理するのが難しい。だからこの間にはゾクゾクする体験談を書いている。

おかげで思い出したくもない怖い体験を思い返しながら書いていたら、気持ちが落ち込んできた😱

だから、今回はゾクゾクするけれどライトな話をしようと思います。

これは僕が大学生の頃の話です。

僕は埼玉県内にある大学に通っていたため、高校卒業して田舎を出て、埼玉県某市のに引っ越しました。

引っ越したマンションは4階建で、僕はその4階の1Kの部屋に住んでいた。

最寄駅周辺は賑やかで、スーパーが3つとコンビニやカラオケBOXなどの娯楽もある。

自宅からマンションまでは10分もかからないから、とても快適な環境だった。

ただ、一つ気になることがある。

それは、、、

部屋に気配があることだ。

その気配は「人」

マンションの部屋にはもちろん自分しかいない。

でも、誰かいる。

例えば、夜にシャワーを浴びるためテレビを消してユニットバスへ向い、シャワーを浴びてると

テレビがついているような音が聴こえてくる

風呂から出て確認すると、やはりテレビがついてあった。

また、夜寝ている時、ドアを


ドンドンドンドンッ!!

と叩く音が聞こえてきたから、大学の友達がバイトの帰りに立ち寄ったんだろうと思って、ドアを開けたけれど、外には誰もいなかった。。。などなど

さらには、友達と電話しているときに部屋で起こる不思議な出来事を話している最中に

バッ!!

と本棚から漫画が一冊だけ、僕目がけて飛んできたこともあった。

そんな不思議な出来事が多い部屋だった。

ある夜、眠っていたら突然、


ジャー!


とユニットバスから風呂の蛇口から水が出る音がして目が覚めた。翌朝は9時から試験があるから遅刻できない。時計を見たら深夜3時過ぎていた。

何やねん。。。
 

眠い身体を無理矢理起こして、手を思いっきり伸ばして、部屋の電気の紐を引っ張ってつけた。

そして、立ち上がって水を止めようと風呂場へ行こうとした。

「はっ⁈」

風呂場のドアの前に40代くらいの女の人が立っていた。

思わず、絶句して腰が抜けそうになったけど、なんとか持ち堪えた。

女の表情は長い前髪でよく見えないけれど、なにかブツブツと口を動かしている。

ジャージャージャージャー

風呂場の水の音のせいか、何も聞き取ることができない。

でも、この状況をなんとかして水を止めたい。

そう思っていたら、少しだけこの状況に慣れた。

「あのぅ…だ、誰?」

「………」

僕の質問を無視して、ずっとブツブツと口を動かしている


「み、水を止めたいんだけど…」

「……… 」

相変わらずブツブツと口を動かしている

「すみません、聞こえてる? 誰? 何でここにいるよ?」

「………」

どんどんイライラしてきた。

「おぅ、お前聞いてるんかよ?お前誰だよ!水出してんじゃねぇよ!水を止めたいんだからどけよ!」

「………」

「お前何してくれてんの?この水代は誰が払うんだよ!?何勝手に人んちの水出してんだよ!お前払えるんかよ!?」

腹が立ってまくしたてるように、怒鳴りつけた。

その時、

バッ!!

本棚から漫画が一冊飛んできて、僕の足に当たった。

痛っ

その痛みで怒りが頂点に達した。

「てめぇふざけんなよ!」

と言って足に当たって落ちた本を拾って、女の顔を目がけて投げつけた!

もちろん、本が当たらない

「お前本拾えよ!ちゃんと本棚にしまえよ!
金持ってんのか?水代払わないとかぬかすなよ!
おい、金出せよ!コラ!」

そう言って、手を女に出したところで

スゥっと消えた。

「な、な、なんだとぉ!!」

相変わらず水がジャージャーと流れているし、玄関には投げつけた漫画が落ちてある

「ふざけるなぁ!お前、戻ってこいよ!逃げてんじゃねぇよ!水止めろ!金払え!漫画片付けろ!」

叫んでも、現れることもなく。結局、自分で水道の蛇口の栓を閉めて、漫画を拾って本棚にしまった。

そして再び寝ようと思ったけれど、苛立ちとまた出てきたら気持ち悪いという思いから朝まで眠ることが出来なかった。

翌朝、眠気と疲れでボロボロの状態で学校へ行き、その日の試験は散々な結果になってしまった。

そうして夕方に満身創痍の状態で学校から自宅に帰り、ポストを開けると不動産管理会社から手紙が入ってあった。

早速封を切って内容を確認すると、近所から叫び声や怒鳴り声などの騒音が出ていたことによるクレームと以後注意をするようにという内容だった。

(あの野郎、絶対に許さない!)

あの日以来、僕の住む部屋から女の霊は消えた

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