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満州里でロシアを遠目に望む。

内モンゴル自治区の満州里では、車をチャーターして市内と郊外をまわりました。もともとはツアーに参加するつもりでしたが、現在はどのツアーも外国人お断り。仕方なく唯一手配できたのがチャーターでした。

マトリョーシカホテル

ホテルまでピックアップしてもらい、最初に着いたのはマトリョーシカホテルでした。

ロシアを代表する工芸品、マトリョーシカをモチーフとしたホテルで、建物が巨大なマトリョーシカで覆われています。ちなみに、本場ロシアのモスクワにもマトリョーシカホテルがあるようですが、そちらのマトリョーシカは名前だけで至って普通のホテルです。

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巨大なマトリョーシカの内部には絢爛豪華なロシア風の空間がありました。1,100室を超える巨大なホテルですが、オフシーズンのいまはきっとがら空きでしょう。

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マトリョーシカ広場

マトリョーシカホテルに隣接するのがマトリョーシカ広場。マトリョーシカを題材にした世界で唯一のテーマパークです。いくらロシアに接しているとはいえ、世界で唯一をとってしまって本家から怒られないのでしょうか。

オフシーズンのためほとんどのアトラクションは運休中。その分、入場料は半額の50元でした。

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入口のすぐ先にあるのが、ギネスにも登録された世界最大、高さ30mのマトリョーシカ。内部はレストランやお土産屋さんになっているようですが、オフシーズンは閉店。そもそも、なかに人形が入っていないマトリョーシカは果たしてマトリョーシカなのでしょうか。

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トイレもきっちりマトリョーシカ。ただし、オフシーズンかつ凍結防止のために閉鎖中です。園内、園外すべてトイレは使えず、寒空のなか尿意との戦いに苦労しました。

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アイスクリームを前面に出したKFCも当然お休みです。

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さて、このマトリョーシカ広場、とにかく人がいません。ある意味、ゴーストタウンと化しています。こういうところでサバゲーやかくれんぼをしたらきっとオモシロイはず。

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マトリョーシカ広場には遊園地のエリアもありますが、当然のごとく動いていません。普段ならどうというわけでもないお化け屋敷も、ゴーストタウンにたたずんでいるとまた違う不気味さがあります。

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シーズン中でにぎわっていたらまた違う印象を受けるのかもしれませんが、シーズンオフのこの静寂もなかなか興味深い体験でした。

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数少ない開いている建物で売られていたお土産のマトリョーシカ茅台酒。買っておけばよかった。

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国門

マトリョーシカ広場の次は、そう離れていないところにある国門景区です。ロシアとの国境の門なのですが、事前情報どおり、中国籍でなければ観光できませんでした。仕方ないので、入口だけ。

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婚礼宮

国門の入口を写真撮影したあと、婚礼宮へ。

名前のとおり、結婚式場でしょうか。けれども、いまは立入禁止。改修中かと思いきや、役割を終えてただ朽ちていっているだけかもしれません。

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ここの目玉は建物ではなく、高台からの風景。建物が横一列にならんでいるのは満州里、その先の荒涼とした平原はロシアです。

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呼倫湖

市内を離れ、今回の目玉の呼倫湖へ。

フルンボイル市という名称は呼倫湖(フルンノール)と貝爾湖(ボイルノール)を合体させた名称で、これから訪れるのはその前者。中国で5番目に大きい淡水湖で、その大きさは琵琶湖の3.5倍。

雲ひとつない空、呼倫湖の景色を思う存分楽しみます。

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30分ほどたっぷり写真を撮り、さて、と車に戻ったところ、運転手さんに「満州里を代表する観光地なのにそんなに早く帰っていいのか」とずいぶん驚かれました。いや、100mそこらのエリア、ましてや誰かと写真の撮りあいっこをするわけでもなく、ここで1時間2時間どう過ごすのでしょうか。

マンモス公園とジャライノール博物館

呼倫湖から市内に戻るついでに、マンモス公園に寄ります。

かつて、満州里のどこかでマンモスの化石が発掘されたため、満州里はマンモスを強く推しています。そういえば、満州里西郊空港にも巨大なマンモスが鎮座していました。

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そんな満州里のマンモス公園ですが、残念ながら休業中。訪問の数日前から改修工事に入ったようです。

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続いて、向かったのはジャライノール博物館ですが、こちらもあいにくの休館日。

国門、マンモス公園、ジャライノール博物館と行先を3つもパスしてしまったため、旅程は予定よりだいぶ早い15時過ぎにお開きとなりました。

運転手さんの段取りの悪さを責める気にもならず、シーズンオフに旅行する無謀さを痛感しました。旅にも旬がある。いまさらながらの教訓です。

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