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雲南で食べたもの。

7泊8日の雲南旅行。

かつて5日間ほどハワイを旅行したとき、途中で耐えられなくなってパンダエクスプレスに逃げた記憶があります。たった5日間の旅でもそうなのに、今回、8日間もあれば日本食に飢えてしまいそうなものですが、やはり同じ東アジアなのか、なんだかんだで現地の料理だけで全旅程を過ごしました。

そんな雲南での8日間で食べたものを、ただつらつらと書いてみました。

きのこ

雲南を代表するグルメがきのこです。

特にきのこだけでだしをとった鍋は絶品という噂を聞き、初日、麗江到着後にまず探したのがきのこ鍋専門店でした。

ところが、ある人気のきのこ鍋のお店を訪ねたところ、常に満席で30分以上待たなければならないほどの繁盛っぷり。それだけ盛況のなか、ひとりでテーブルを占拠するのは忍びなく、いったんはきのこ鍋をあきらめます。

その代わり、適当に入ったお店できのこの炒めもの。

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シンプルながらビールにあうし、なんといっても相対的にヘルシーなので罪悪感少なめ。

翌日、気軽に食べられるきのこ鍋を求めてたどりついたのが小銅鍋のお店でした。干した豚肉と野菜を小さな銅の鍋で煮こみます。

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これに松茸を加えたらきのこ鍋になるのではないか、と追加投入します。

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後追いゆえに松茸の食感をしっかり楽しめたものの、当然、きのこ鍋とは別ものでした。

麗江を離れ、まだきのこをあきらめきれないぼくは香格里拉(シャングリラ)できのこ鍋専門店にチャレンジします。お昼どきを過ぎて空席もちらほらあるので、堂々とひとり鍋です。

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何種類かから選べる鍋のベースは当然きのこだし、メインの肉は名物のヤク肉を選びます。

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しかし、これが失敗でした。

きのこはさっぱり系。一方のヤク肉も癖がなく、つまりは淡白。

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灰汁はすごいし味はしないしで、結局たくさんのヤク肉を残してしまいました。

きのこめぐりを〆るのは、同じく香格里拉でいただいた松茸のソテー。98元(約1,500円)とややお高めですが、バターで炒めてもあの香りがきっちり残るあたり、さすがは松茸の本場です。

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過橋米線

きのことならぶもうひとつの雲南代表が過橋米線です。

なぜ「過橋」なのかは諸説あるようですが、大きな器になみなみと入れられた熱々の鶏ベースのスープに、野菜や生の肉、そして米の麺である米線を後追いで投入し、具材を加熱しながら食べる麺料理です。

今回、大理の蒙自源というチェーン店で松茸の過橋米線をいただきました。

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松茸、鶏肉、雲南ハム、大きい器に色とりどりの後乗せ具材が映えます。これらを一気にスープに投入。

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日本のラーメンとは全然違うのですが、おそらく大多数の日本人の口におそらくあうであろう、どこか懐かしくやさしい味です。ごはんを入れて雑炊にしても美味しそうです。

過橋米線ではありませんが、朝の麗江古城でいただいた地鶏米線も鶏のコクが出色の一品でした。

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土豆絲餅

雲南名物ではないのかもしれませんが、以前上海の雲南料理店で土豆絲餅、いわゆるじゃがいものガレットを食べていたく感動しました。

香格里拉でふとそれが頭をよぎり、大衆点評を頼りに土豆絲餅が評判のお店に向かいました。

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そこは一軒の民宿。お昼どきはとうに過ぎて夕食には早い時間。まだ準備中でしたが、土豆絲餅ぐらいならすぐにつくるよ、と。そのご厚意にあまえ、自慢の土豆絲餅をいただきます。

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じゃがいもをきちんと細切りにするのがコツなのでしょうか、外はカリカリ、中はホクホク。塩と油だけのシンプルな料理ですが、なぜこれだけ美味しくできるのでしょうか。

シンプルなだけに難しい。大理でもう一度食べた土豆絲餅は、やや分厚いうえに油も気になってしまいました。

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沙渓古鎮

雲南旅行のハイライトは沙渓古鎮で食べたものでした。そもそも沙渓古鎮を訪れた理由がグルメです。

沙渓古鎮到着後、一直線に向かったのが初日のお宿にして最大の目的地である翕廬小苑。お昼の営業はいったん終えていたところでしたが、宿泊客だから特別とテーブルに案内してもらいます。

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味のある手書きのメニューと並べられた素材から選んだのは、きのこの炒めもの。

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見たとおりのシンプルな料理ですが、これが感動するぐらいの美味しさ。茶色のなかに唐辛子の赤とにらの緑が鮮やかに映えます。きのこも豚肉も、噛めば噛むほど味が出てくる。

お昼も遅い時間。あまり食べると夜に影響するので、これとビールだけでささっと終えます。

そして数時間後、また翕廬小苑。

ひとつは松茸の炒めもの。

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お昼のきのこの炒めものとはまた違う味つけ。たっぷり入った厚切りの松茸を存分に楽しめました。

もうひとつはトマトと卵の炒めもの、通称トマたまです。

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これがまたすごい。トマトは酸っぱさ控えめでジューシー、卵はふわふわでとてつもなく甘い。後日得たところによると、特に卵は遠くからわざわざ仕入れている相当こだわりの一品のようです。

噂どおりの美食に大満足したところで、翌日はもう1軒、香格里拉のバーで紹介してもらった肆悦文創厨房を訪れます。昔ながらの雰囲気を残す翕廬小苑に対し、おしゃれなカフェ風の肆悦文創厨房。どちらもいい。

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お昼はそれほどお腹が空いていなかったので、単品の牛肉麺。

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夜は自慢の紅焼肉(豚の角煮)をメインに、紫じゃがいもの炒めものを添えます。

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紅焼肉はとろとろながらも油はくどくなく、紫じゃがいもはすっきりした味わいでした。

雲南ではいろいろと食べましたが、やはり沙渓で出会った数々の食事が印象的。ぜひとも訪れてほしい古鎮でした。

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