見出し画像

子連れ美術館 【コートールド美術館展&中野京子さん講演】

こんにちは。

昨日、愛知県美術館で開催中の「コートールド美術館展」に行って来ました。

画像2

東京都美術館と神戸市立博物館にも巡回するこの展示(東京展は終了)は、ロンドンにある印象派・ポスト印象派の殿堂「コートールド美術館」のコレクションから多くの名作がやってきています。通常は貸し出されることのない作品が、改修工事のために長期で来日しています。

画像3

事前にフライヤーで見つけた、中野京子さんの記念講演会に申し込んであったのでそれも一緒に。

画像1

美術展のチラシって、こういう講演会の情報なんかが載ってるので、会期始まるよりだいぶ前に入手するのが良いですよね。文化センターとかの講座だと3000円とかしそうな内容が、ありがたいことに無料だし。この講演会は先着順、受付期間などの記載もなく往復葉書での応募でした。(緑色でこちゃこちゃ書いてあるのは娘の落書きです)

画像4

相変わらず「美術館=ベビーカーに乗れる場所」だと認識している娘、早速貸し出し用のベビーカーをゲット。講演中は始め少しごそごそしてましたが、後半寝てくれました。ありがたやー

ロイヤルブルーのカチッとしたジャケットがお似合いの中野京子さん。お話の内容は、印象派とされているドガは、実はアカデミーでも通用していて、審査に落ちたことはなかった(印象派はアカデミーに反旗を翻したメンバーの集まりというイメージがある)とか

ゴッホと同じくスーラも生きている間には評価されず、更にタッチがない(点描画)ことから仲間にも「あいつは印象派じゃない」と言われていたとか

ゴーギャンの異国放浪癖はお祖母さん譲り(彼女もペルーで生活した見聞を本にしており、女性解放運動の先駆者とされている)そしてゴーギャンも物心つく頃にペルーで6年ほどを過ごしているということなど

色々知らないことが聴けて面白かったです。個人的には、「セザンヌの良さがいまいち分からない」とおっしゃっていたのにとても親近感…! なんかすごいんだろうな、と思うことは思うんだけどね。一目見て「あぁセザンヌだ」と認識させられるってのはそりゃ絶対力はあるんだと思うんだけど、セザンヌさん。

画像5

さて、講演会の後いよいよ展示室へ。まあまあの混み具合。講演会のスライドで紹介された絵の前に来ると「あ、これさっき見たねー」と言ったりしつつ、でも講演会からの続きでちょっと疲れ気味の娘。途中から「ねぇつぎはどこいくの?」と飽きてきていたので「ここ最後まで静かにできたら、あとでおせんべい買ってあげる」という約束をしてしまうダメ母……。すんません。

画像6

↑大あくび中の娘。ちょっと疲れたね。

チラシのメインにもなっているマネ最晩年の作品《フォリー=ベルジェールのバー》は、確かに現実にはありえない不自然な構図で、でもだからこそこの女性の不安定かつ力強い存在感が際立っているのかなぁ、とか

鏡の中だけにいるこの男性は、彼女から去っていった昔の男の幻影なんじゃないかなぁとか(彼女は心ここに在らず、とても虚ろな目をしているし)色々推測しながら鑑賞。不自然な画面だからこそ感じる違和感をなんとかしようと、見る人が勝手に一生懸命解釈を考えてくれるってのが、マネが仕組んだことなんだろうなぁ。まんまとはまってるなぁと感心。

画像7

展示室最後にあるフォトコーナー。コートルードさんの邸宅に飾られていたときの様子を再現したパネルがあり、ソファに腰掛けて撮影できるようになってます。(しかし大人しく座ってくれず、上のような写真に…。)

今回娘はあまり熱心に見てくれなかったなぁなんて思いましたが、「どの絵が良かった?」と聞いてみたら「ピンクのおはなの絵」と答えてくれたので(モネの《花瓶》という作品のこと)一応見てたんだな、と確認できました。割とゆったりスペースを取った展示だったので、平日ならベビーカーでゆっくり回れると思います。

愛知県美術館での展示は3月15日まで。会期後半は混むので、特に子連れはお早目にです。だから名古屋市美術館の岸田劉生展も早めに行かなくては。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?