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連載小説/ダンジョンバァバ(連載中)

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半ば歴史から忘れ去られていた不毛の地で発見されたダンジョン。それを囲むように遺棄されていた小さな集落。ある者はそこで商いを起こし、ある者はハンターとしてダンジョンに消えてゆく。
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#小説

【目次】ダンジョンバァバ

ファンタジー × 老婆 × 長編小説 = ダンジョンバァバ ●登場人物【名簿】 ………▽ 目次 …

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ダンジョンバァバ:第11話

【目次】 ドゥナイ・デン。 武具屋の裏に建てた大倉庫の中で、バァバはひとりほくそ笑んでい…

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ダンジョンバァバ:第10話(後編)

【目次】 【前回】 「セェー、リャ!」「ソォー、ヤッ!」「セェー、リャ!」「ソォー、ヤッ…

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ダンジョンバァバ:第10話(前編)

【目次】 その赤ら顔は日焼けか、あるいは酒か。暑苦しい男たちでごった返す、埠頭高台の青空…

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ダンジョンバァバ:第9話(後編)

【目次】 【前編】 報せを受けたバグラン、バテマル、ジアームの3人が医療用の大部屋に飛び込…

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ダンジョンバァバ:第9話(前編)

【目次】 全高100フィートはあろうかというドワーフが、威厳に満ちた表情で白銀の大地を見下…

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ダンジョンバァバ:第8話(後編)

【目次】 【中編】 (ここは……) 目を覚ましたセラドは視界一面に広がる木製の天井を見つめ、自分が横になっていることに気づく。 (生きてる、か。前にもこんなことがあったっけなぁ) どこがどう痛いのかも分からぬ全身の痛みに加え、右半身に妙な重みを感じた。顎を引いて視線を向けると、窓から差し込む眩しい光。その光を浴びて輝く純白の短い髪。ルカだった。どうやら自分はベッドの上で、彼女はその傍らの椅子に座ったまま、右腕のあたりに突っ伏して眠っているのだと理解する。 (こっちも

ダンジョンバァバ:第8話(中編)

【目次】 【前編】 「あれですね」 ヘップはバァバに渡された地図を懐に収め、岩山の中腹に見…

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ダンジョンバァバ:第8話(前編)

【目次】 深く穿たれた堀に架かる巨大な跳ね橋を渡った5人は、ドラゴンですら悠々とくぐれそ…

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ダンジョンバァバ:第7話(後編)

【目次】 【前編】 ヤコラの手記 記:カナラ年1845 多くのエルフが犠牲になった大戦とふた…

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ダンジョンバァバ:第7話(前編)

【目次】 大戦と厄災 かつて、エルフは皆ハイエルフだった。 正確に言うならば、ハイエルフ…

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ダンジョンバァバ:第6話(後編)

【目次】 【前編】 「ア? 殺しただア?」 大岩の上で胡坐をかいていたトロルが、ギョロリと…

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ダンジョンバァバ:第6話(前編)

【目次】 ”広場で毎朝100回” と決めていたジャンの素振りは、49回目の途中で終わった。木刀…

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ダンジョンバァバ:第5話(後編)

【目次】 【前編】 「中に入るのは初めてだぜ」 「ワシもだ」 ”壁” に好奇の目を向けながらセラドが言うと、バグランも豊かな顎髭を撫でて頷いた。 正午間近のドゥナイ・デン北東区画。人間の背丈の倍ほどもある丸太がズラリと地面に打ち込まれ、強固な木壁を作り出している。左右に延びる壁は途中でカーブを描いて視界から消え、”内側の施設” をグルリと囲んでいるのだ。知らぬ者が見れば、外部からの侵入者を拒むためのものだと思うだろう。だが、この壁の存在理由は違った。”内側” で行われる行為