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大阪市北区堂山町傷害被疑事件第3回公判 3

検察側荒巻靖彦証人弁護人尋問その1

神原元弁護士「弁護人の神原からお聞きします。被告人たちとは意見の対立があったわけですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「証人は何かグループに入っていたのですか。」
荒巻靖彦「特に入っていません。」
神原元弁護士「最初から入っていなかったわけですか。」
荒巻靖彦「そういうわけではありません。」
神原元弁護士「証人は在特会に入っていましたか。」
荒巻靖彦「だいぶん前に辞めました。」
神原元弁護士「伊藤大介さんはどこに所属していたのですか。」
荒巻靖彦「しばかれ隊ですわ。」
神原元弁護士「伊藤大介さんとトラブルがあったという話がありましたが、証人は柔道のご経験がありますか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「有段者ですか。」
荒巻靖彦「白帯です。」
神原元弁護士「11月24日は結婚式だったのですか。」
荒巻靖彦「藉を入れただけです。」
神原元弁護士「その時飲酒はしたのですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「どれぐらい飲みましたか。」
荒巻靖彦「ビール1本、ハイボール1杯です。」
神原元弁護士「記憶がないとおっしゃいましたが、それはお酒が原因ではありませんか。」
荒巻靖彦「さっき失神して記憶がない部分が多いと言ったばかりですが。」
神原元弁護士「伊藤大介さんからの電話でどのような話をしましたか。」
荒巻靖彦「『どこにおるんじゃ』『Jフラッグや』というようなやり取りがありました。」
神原元弁護士「話がしたいと思っていましたか。」
荒巻靖彦「いいえ。」
神原元弁護士「それではなぜ第一声で『話って何や』と言ったわけですか。」
荒巻靖彦「意味がよくわかりません。」
神原元弁護士「12月9日付け調書2頁を示します。
『私は伊藤を見つけて『おい、来たぞ。話って何や』と述べた』
とあります。」
荒巻靖彦「伊藤が話があると言っていたから聞いただけです。」
神原元弁護士「Jフラッグに行くとき、トラブルになることはわかっていましたか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「ナイフはなぜ持っていったのですか。」
荒巻靖彦「護身用です。」
神原元弁護士「主尋問と目的が違いますね。」
荒巻靖彦「護身用とも言っていますけれど。」
神原元弁護士「弁第14号証を示します。」
裁判長「弁護人がこの証拠を示す趣旨は何ですか。」
神原元弁護士「ナイフがどういうものか明らかにするためです。
持参したのは2.9センチメートルの折りたたみのナイフですね。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「ナイフはポケットに入れて行ったのですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「ナイフは折り畳んだまま持っていったのですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「家にいつも置いてあるというのはどういう理由ですか。」
荒巻靖彦「そりゃ強盗なんかが入ったら必要でしょう。」
神原元弁護士「現場に到着した後、『おい、来たぞ。話って何や』と言ったわけですね。」
荒巻靖彦「はい。そこに大川が割り込んできました。」
神原元弁護士「次に伊藤さんに何を言いましたか。」
荒巻靖彦「大川に『邪魔だ』と言いました。」
神原元弁護士「伊藤さんに近づこうとしましたか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「そこでナイフを取り出したわけですが、右手で持っていましたか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「伊藤さんとの距離は2メートルぐらい接近しましたか。」
荒巻靖彦「2メートルから3メートルぐらいだと思います。」
神原元弁護士「伊藤さんを見つけたから1分ぐらいでナイフを取り出したわけですかか。」
荒巻靖彦「それぐらいだと思います。」
神原元弁護士「ナイフは折りたたみだということですが、この時には広げたわけですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「どのような感じでナイフを示したのですか。」
荒巻靖彦「記憶にありません。ナイフを抜いたらどうするかと考えてたぶんそうするだろうと思ったことを答えているだけです。」
裁判長「先ほど証人は、右手を振り上げた後ナイフを右手に持ったまま示しました。そういうことなのではないですか。」
神原元弁護士「ナイフを示したとき、刃の先はどのような位置にありましたか。」
荒巻靖彦「記憶にありませんが、横だったのではないですか。」
神原元弁護士「ナイフを取り出した時点で暴力を受けていたのですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「ナイフを取り出した時点で殴られてはいないのではないですか。」
荒巻靖彦「突き飛ばされたのは暴力ではないのですか。」
神原元弁護士「大川さんに突き飛ばされたのはどれくらいでしたか。」
荒巻靖彦「3回だったと思います。」
神原元弁護士「突き飛ばれた後でナイフを出したわけですか。」
荒巻靖彦「その後はもうもみくちゃですわ。」
神原元弁護士「もみくちゃとは何ですか。」
荒巻靖彦「突き飛ばされてもみくちゃにされました。」
神原元弁護士「突き飛ばされた以外には具体的に何をされたのですか。」
荒巻靖彦「そんなもの覚えていませよ。」
神原元弁護士「2、3回胸を押されてその後はどうなったのですか。」
荒巻靖彦「ごちゃごちゃですよ。」
神原元弁護士「大川さんから右手を押さえつけられたわけですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「大川さんの力はそれほど強かったのですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「左手は空いていたのではないですか。」
荒巻靖彦「こんな風になっていたんですよ。」(四つん這いになった姿勢をやってみせる)
裁判長「大川直樹さんに両手を添えて右手をつかまれていたということですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「押さえられた状態で大川さんを刺せる状態にはありましたか。」
荒巻靖彦「そんなの無理ですよ。」
神原元弁護士「伊藤さんから顔を何発殴られましたか。」
荒巻靖彦「そんなのわかりませんよ。」
神原元弁護士「ビルの壁に押し付けられ、伊藤さんが警察に電話したわけですか。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「甲第22号証、6頁から7頁を示します。証人が壁に押し付けられていて大川さんが押さえつけているということですね。」
荒巻靖彦「はい。」
神原元弁護士「どこかの時点で手をはたいたわけですが、どちらの手で行ったのですか。」
荒巻靖彦「よくわかりません。」
裁判長「これまでの尋問で証人は左手で行ったということではないのですか。」