マガジンのカバー画像

ちはるのファーストコンタクト

ファーストコンタクトは相互理解への第一歩。このマガジンでは、私が考えていることの第一歩をできるだけそのままの形で公開していきたいと思います。話題は、アドラー心理学、教える技術、研… もっと読む
毎週月曜と金曜にブログを書いています。それ以外の曜日では、過去記事の切り抜き、質問受け付け、本の紹… もっと詳しく
¥500 / 月
運営しているクリエイター

2017年5月の記事一覧

タイムラインには文脈がないから飽きない。タイムライン依存症のできあがり。

水曜日はフリーテーマで書いています。今回は「タイムラインには文脈がないから飽きない」について書きます。 パソコンを使わない日はありません。パソコン上で、メールを読み書きしたり、ブラウザで読み書きしたり、ワープロソフトで文書を作ったり、表計算でデータを整理していたりするわけですが、それぞれにどれくらいの時間をかけているかがわかると面白いと思います。 そうした時間を累積してくれるアプリもありそうですが、自分で自己評価してみるとこんなふうになるでしょうか。かけている累積時間の多

有料
100

大学授業の私語は指定席システムで解決しよう。

火曜日は「教えること/研究すること」のトピックで書いています。 今回は「授業中の私語と指定席」の話題を取り上げます。 先日、私を含めて3人の先生が話題提供をしたあと議論をするというシンポジウム形式の授業をしました。受講生は大学2年生が200人弱でした。 この授業は、各先生が自分の研究についてとびきりの面白い話を提供してくれるので、私自身も楽しみにしている1コマです。受講生の多くも興味を持って聞いてくれました。ですが、必ずいるのですね、声高に私語をするグループが。 私は

有料
100

ライフスタイルは考え方と行動を決めるための辞書(ライフスタイル論#13【最終回】)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての13回目です。 前回は、「相手が持っているオモチャで遊びたいけど、貸してくれなさそうだ」という葛藤場面を例に出して、いくつかの選択肢がある対処行動のどれかを実行することによって、それぞれの結末を味わうことになり、そこからライフスタイルを形成していくということを言いました。 今回はアドラー心理学の中核概念の1つである「ライフスタイル」についてこれまで書いてきたことをまとめて、ひとまず区切りをつ

有料
100

【注目記事】紙ナプキンに書きつけたアイデア/頼んでいないアドバイスは「余計なお世話」

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。今回取り上げるのは次の記事です。 16 紙ナプキンに書きつけたアイデアは、なんだかすごいものに成長しそうな気がする 17 頼んでいないアドバイスは「余計なお世話」 16 紙ナプキンに書きつけたアイデアは、なんだかすごいものに成長しそうな気がする わかりやすく要約すると、エグゼクティブ層は毎日かなりの頻度でメモを取るが、その際は大学ノートなど定型のノートよりも、手近の資料やコピー用紙の余白や裏側などに書きつけることが多い。反対に、

有料
100

【本】大島純・益川弘如編著『学びのデザイン:学習科学』:学習科学の流れを概観し、教育工学のこれからを見出す。

木曜日はお勧めの本を紹介しています。 大島純・益川弘如編著『学びのデザイン:学習科学』(ミネルヴァ書房, 2016) ■要約社会は、20世紀の工業化経済から21世紀の知識基盤社会に変遷しつつある。教育システムもそれに伴って「獲得」モデルから「参加」モデル、そして「創造」モデルへと変化している。 工業化経済における教育は、獲得モデルによる教授主義であり、そこでは「大量に、効率的に、標準化された」知識を獲得させることが目的であった。このような人材の最終的な姿が明確であるため

有料
100

自立とは依存先を増やすこと。

水曜日はフリーテーマで書いています。今回は「自立とは依存先を増やすこと」について書きます。 先日あった授業は、1つのテーマについて3人の先生が話題提供してディスカッションするという形式で行われました。テーマは「デザイン」ということで、3人のうちの古山宣洋先生は「認知科学におけるデザイン」について話をしました。 そのイントロで「自立とは依存先を増やすこと」ということを言いました。これはどういうことかというと、自立するということは単になんでも一人でできるようになることではなく

有料
100

授業の最後の15分で400字のショートレポートを書いてもらう。

火曜日は「教えること/研究すること」のトピックで書いています。 今回は授業設計の話題を取り上げます。具体的には「授業時間内に書くショートレポート」です。 現在進行している今期の授業は、インストラクショナルデザインの実践編という位置づけの科目です。約200人の受講生が4人でチームを作って授業の設計を進めていくという形式です。 私の解説と説明以外の授業時間の大部分はグループワークにあてられます。とはいえ、途切れなくグループワークをするわけではなく、15分を目処にしてなんらか

有料
100

【連載】みんなの前で話す技術(第11回):話の補助としてのスライドの作り方

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。今回は「話の補助としてのスライドの作り方」を書きたいと思います。 前回はなんらかの構造を持った話をするときには、スライドを作るのが良いということを言いました。スライドは、話し手の台本となり、聞き手のガイドマップにもなり、事後の資料として残るという3つのご利益があるからです。 ではそのようなスライドを作るにはどうしたらいいでしょうか。話の補助となるスライドは、次のように作るのがポイントです。  1. キーフレーズのみに

有料
100

ラケットを道具にすること。道具と一体化すること。

火曜日は「教えること/研究すること」のトピックで書いています。 これまで連続してテニスコーチの教え方について取り上げてきました。具体的には以下のようなことを書いてきました。 01 お金を払えば自分の自由にして良いという考え方の人は、コーチや先生につくべきではありません。 02 手出しボールで打つ。シナリオで打つ。ゲームで活用する。構造化されたプログラム。 03 手加減しないことの意味。 04 Nothing Ballを出さない。美しく意味のあるラリーの始まり。 今回は「

有料
100

その認知が本当にそうであるかどうかは試してみなくてはわかりません。(ライフスタイル論#12)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての12回目です。 前回は、さまざまな葛藤場面で、いろいろな対処行動を試すことができること、そしてその結末(Consequence)を体験することによって、どの対処行動が自分に合っているかを学んでいくということを言いました。 たとえば、保育園や幼稚園で、友だちがオモチャで遊んでいるのを見て、自分もそのオモチャで遊びたいと思ったとしましょう。このとき自分から見た「場」を図示してみると次のようになり

有料
100

【お題拝借】研究室に卓球台が置いてあると聞いたのですが?

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。今回はオープンカレッジの授業でいただいた質問にお答えします。 Q#13 向後先生の研究室には卓球台が置いてあると聞いたのですが、やはり打ち解けるためには体を動かすことは必要なのでしょうか。 卓球台ではなく、普通の大きめのテーブルが置いてあります。そのテーブルにネットを張って卓球ができるように用意はしてあります。とはいえ、卓球を始めるとカンコンカンコンとけっこう大きな音がしますので、卓球をするのはまわりに

有料
100

【注目記事】定年後に遊ぶのでは遅すぎる/居心地の良いコミュニティ/21世紀の慶應義塾

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。今回取り上げるのは次の記事です。 13 片岡鶴太郎「定年後に遊ぶのでは遅すぎる」 14 人間関係に苦しまない居心地の良いコミュニティを選ぶたった1つの秘訣 15 大学教育には「21世紀の慶應義塾」が必要だ 13 片岡鶴太郎「定年後に遊ぶのでは遅すぎる」私は1954年生まれの62歳ですが、毎朝、起きるのが楽しみでしょうがありません。やりたいことがあって、毎日時間が足りないと思うくらいです。この歳になってテレビの仕事に恵まれているこ

有料
100

【連載】みんなの前で話す技術(第10回):スライドを使う。

金曜日は「みんなの前で話す技術」講座を連載しています。今回は「スライドを使う」ということを書きたいと思います。 挨拶などの短いスピーチではスライドを使う必要はありません。しかし、それ以上の長さのなんらかの構造を持った話をする場合は、可能な限りスライドを使うことをお勧めします。スライドには次のような効用があります。  1. 話し手の台本となる  2. 聞き手のマップとなる  3. 話した内容の資料として残る 1. 話し手の台本となるまず、スライドは話し手の台本として使えま

有料
100

【本】大野 裕・田中克俊『保健、医療、福祉、教育にいかす 簡易型認知行動療法実践マニュアル』:認知行動療法の入門としても役立つ。

木曜日はお勧めの本を紹介しています。今日は次の本を紹介します。 大野 裕・田中克俊『保健、医療、福祉、教育にいかす 簡易型認知行動療法実践マニュアル』(きずな出版, 2017) ■要約訓練を受けた専門家から受ける「定型的/高強度」認知行動療法に対して、教材やインターネット、集団を活用することで専門家のかかわりを抑えて行われるアプローチを「簡易型/低強度」認知行動療法と呼ぶ。この本では、簡易型認知行動療法の原理と方法、そして実践例を紹介している。 ■ポイント

有料
100