マガジンのカバー画像

ちはるのファーストコンタクト

ファーストコンタクトは相互理解への第一歩。このマガジンでは、私が考えていることの第一歩をできるだけそのままの形で公開していきたいと思います。話題は、アドラー心理学、教える技術、研… もっと読む
毎週月曜と金曜にブログを書いています。それ以外の曜日では、過去記事の切り抜き、質問受け付け、本の紹… もっと詳しく
¥500 / 月
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

【アドラー教科書】(3) 教科書とコースの構成を考える

2024年4月30日(火) 前回は、「アドラー自身の著作から理論の全体を探る」と題して、アドラーの代表作と言える『生きるために大切なこと』(The Science of Living, 1928, 桜田直美訳, 2016, 方丈社)の構成を見てみました。 そこに登場する重要な概念を次のようにまとめました。 アドラー心理学のキー概念 劣等感 その変形としての劣等コンプレックス その変形としての優等コンプレックス ライフスタイル その類型 それを知るための幼少期

【考え】自分の考えを文字にすることの意味

2024年4月29日(月) 毎朝少しの文章を書いている。最近の生成AIの動向はどうなのだろうか。私はすっかり興味を失ってしまっている。文章を書くのが苦手だという人がいることはわかっている。しかし、自分の考えを文字にするという、苦しくも楽しい行為をAIに譲ってしまうのはもったいないことだと思う。

【雑談】Netflixサブスクを再開した

2024年4月28日(日) しばらくサブスクを切っていたNetflixを再開した。 岩明均のマンガ『寄生獣』(講談社, 1990)を元にした韓国ドラマ『寄生獣 ザ・グレイ』と中国のSF『三体』を見たいことが重なってサブスクの再開となった。

【ブログ】中野エクステンションで「アドラー心理学ゼミナール」がスタート

2024年4月26日(金) 早稲田大学エスクテンションセンター中野校で、対面による「アドラー心理学ゼミナール」の初回があった。これから月1回のペースで土曜日に10:40から16:35の3コマで開くことになる。全4回。参加登録者は29人。実際の出席者は26人だった。 前回は2023年の9月に全2回で開いている。こう書いている。 前回は夏休み期間での開講で、今から考えると、再起動の助走のような位置づけだったのかもしれない。今回は、「ゼミナール」という新企画で、全4回で各3コ

【本】杉浦真由美『医療者のための教える技術』:医療者だけでなく教えるヒントが満載

2024年4月25日(木) 2021年8月24日 杉浦真由美『医療者のための教える技術:オンラインと対面のハイブリッド教育研修』(メディカ出版, 2021)には、私も表紙に推薦文を書かせていただきました。 この本はオンライン研修を含めて、研修をどのように設計し、どうのように実施すればいいのかということについてすべてのことが盛り込まれています。

【質問】アドラーはフロイトの弟子だったか?

2024年4月24日(水) 質問は「マシュマロ」からお送りください。匿名で送ることができます。 質問アドラーはフロイトの弟子だと書かれることがありますがそうなのですか? 回答実際は違います。これについては、アドラーが生きていた時からそのように書かれることがあったようです。アドラー自身はその誤解について死ぬまで怒っていたとのことです。 フロイトとアドラーが会ったのは1902年です。フロイトは「心理学水曜会」という研究会を主催しており、そこに新進気鋭のアドラーの出席を願い

【アドラー教科書】(2) アドラー自身の著作から理論の全体を探る

2024年4月23日(火) 前回は、「アドラー心理学の本の構成からその特徴を知る」と題して、アドラー心理学の入門書の構成をいくつか示しながら、その特徴を捉えようとしました。

【考え】役に立たない研究ゼミについて考えている

2024年4月22日(月) 「リスキリング」に違和感がある。「人生百年時代の生涯学習」にも違和感がある。「アンラーニング」にも違和感あり。なぜならこれらはみな消費的な学びにしかならないからだ。すぐに役に立つ知識や技能を学ぶことは消費的な学びだ。

【雑談】「課題の分離はアドラーの真髄」などという言説が消え去るように

2024年4月21日(日) 日本アドラー心理学会の学会誌『アドレリアン』103号が届いた。この号には、私が書いた2つの記事が載っている。 資料論文:「課題の分離」の出自と変遷について チュートリアル:論文の書き方(3):何をどのように書くか

【ブログ】北陸新幹線延伸記念で福井に遠征

2024年4月19日(金) 北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸した記念で福井に遠征した。敦賀は去年行っているので。平日昼間のはくたかにしては9割席が埋まっていた。外国人も多い。この便は、えきねっとのトクだ値30%割引で取れた。金沢で8割方が降りて、やはり金沢以降の延伸区間はそれほどの乗客数でもなかった。

【本】ダン・レヴィ『ハーバード式Zoom授業入門:オンライン学習を効果的に支援するガイド』

2024年4月18日(木) 2021年7月12日 Zoom授業が普通に行われるようになりました。大学授業だけでなく、学会の大会や研究会などでもZoomは大活躍です。Zoomは、初めての人でもとりあえず使えることが最大のメリットです。 この本はZoomで授業をする人のために、意味のある活性化されたZoom授業をするためにどうしたらいいかということを具体例満載で書いています。

【質問】大家が晩年に書く奇妙な学術書/行動分析の学び方

2024年4月10日(水) 質問は「マシュマロ」からお送りください。匿名で送ることができます。 質問その道の大家の先生が晩年に書く奇妙な学術書について質問した者です。楽しみとしての読書なら一ファンとして楽しめそうなのですが、新規の学習者としてそうした本に当たると、大家の書いたものだから安心!と思って自分もそのまま突っ走ってしまいそうです。その分野の研究者も大家を無碍にはできずに絶賛レビューを書いたりしていて、若手研究者がその学説を本気にして査読に通らない例などもあるようで

【アドラー教科書】(1) アドラー心理学の本の構成からその特徴を知る

2024年4月16日(火) アドラー心理学の教科書を書いていくときに解決しなければならない課題はその本の構成をどうするかということです。具体的には章立てをどうするかということです。章立てには、そのテーマ、つまりアドラー心理学の体系や理論を、どのように見ているか、そしてそれをどのように表現するかということが直接的に現れるからです。 そこで、今回はこれまでに出版されたアドラー心理学の入門書がどのような章立てになっていたかということを見ていきたいと思います。

【考え】在野の独立研究者っぽくなってきた

2024年4月15日(月) 教育心理学会(浜松, 9月14-16日)の原稿を書いて提出した。何度となく因子分析や重回帰分析をして、やっとまとまってきた。こういう作業をしていると心が集中して落ち着いてくる。やはりこういうことが好きなのだろう。