4-お勧めの本19

【本】荒木優太(編著)『在野研究ビギナーズ』:在野研究者たちの一人一人のあり方

木曜日はお勧めの本を紹介しています。

今回は、荒木優太(編著)『在野研究ビギナーズ』(明石書店, 2019)を取り上げます。

■要約

求職のための競争から降りた、雇用のためではない研究を続ける在野研究者には様々なスタイルがありうる。それはたやすいことではないけれど、メリットもある。まず仕事を持っていることで生活の心配をしなくて済むこと、そして、誰も手をつけない未開拓のテーマにフットワーク軽く挑戦できることだ。毎日の仕事の中で知的冒険をすることは、そのこと自身に価値があると同時に、自分の仕事を深めるためにも役立つだろう。

■ポイント

英語には independent scholar という呼び方があり、論文著者の肩書きとしても使われている。週末研究者を成立させるには次のような心がけが必要。人的なネットワークを作るために学会に入ること。毎週一定の時間数(4〜5時間)を研究にあてること。仕事と研究を切り離すこと。研究者としての名刺を作る。日常的に体力を維持するようなことを意識的に続けること。外国語の読解力をブラッシュアップすること。

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