4-お勧めの本19

【本】アダム・カヘン『敵とのコラボレーション』:伝統的コラボレーションからストレッチ・コラボレーションへ

木曜日はお勧めの本を紹介しています。

今回は、アダム・カヘン『敵とのコラボレーション』(英治出版, 2018)を取り上げます。

■要約

コラボレーションはますます必要になっている一方で、人々はより自由で個人主義になり、多様化が進んでいるので、仲間だけで組んで何かを成し遂げることはできない。反対者や敵対者を含む他者と協力する必要がある。多様な他者と協働するときは、1つの解決策への合意を要求できないし、対話でそれに至ろうとするのも無理である。そこでストレッチ・コラボレーションという方法を提案する。

■ポイント

コラボレーションとは選択肢の1つである。常に誰とでも協力できるわけでもないし、誰とも協力できないわけでもない。「状況を変えられないし/現状のままでは耐えられない」のであれば「離脱」するのがいい。「状況を変えられないけど/現状のままで耐えられる」のであれば「適応」するのがいい。「状況を変えられて/その変化を一方的に起こせる」のであれば「強制」すればいい。「状況を変えられて/その変化を一方的に起こせない」ときは「コラボレーション」する。

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