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自動車事故で【 全 損 】と言われた。さあどうする!!

皆さんこんにちは。元損害保険会社員のKoh+です。

今回の記事は↓↓の記事の若干続きとなりますが、この記事だけでも読めます。


前の記事で全損を理解していただいた皆さん。

次は実際に事故に遭った時に全損になってしまった場合の対処法を覚えておいていただけたらと思います。

ということで前置きなんてふっとばして、早速事故後の対処法から行きましょう!!!←元気


※今回取り上げる事故状況はわかりやすく0:100の事故(あなたの車が停車や駐車中に追突された等の事故)のパターンで説明させていただきます。あなたは何も悪くない場合ですね



まずは

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落ち着きましょう


そう、深く深呼吸をし「全損か、、、」とこの事実を受け止めるのです。

自分の車が10年以上前のものか、もしくはかなり大きめの事故だったときから薄々感づいてる人は感づいていると思います。

大切なのは事故の時に、これワンチャン全損や、、、と察知しておくことです。



これができてないと


「全損ってどういうことやねん舐めとんのかあああああああ!!!」


と電話越しにブチギレ、相手保険会社の事故対応スタッフに「コイツやべえやつやん、、、」とマークされその後の交渉が難航します。

落ち着いて保険会社の説明を聞きましょう。




保険会社が全損を告げる時

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「今回の事故での修理費の見積もりを業者さんから頂いたところ、現段階で約60万円程になりました。ですが〇〇さんの乗っているお車の時価額を当社で算出したところ、50万円となってしまいました。なので当社が〇〇さんにお支払いできる金額は50万円までということになります。」

こんな感じで淡々と言う人と、すごく申し訳無さそうに言う人の場合がありますね。


その後、全損とはこういうものです、と説明し被害者側の反応は大体以下の3パターンです。

①素直に事実を受け入れて、修理するか、廃車にして50万円受け取るか悩む人


②「そんなのおかしいじゃないですか!」と怒る人


③納得できないので、自分が加入している保険会社もしくは法律に詳しい専門家に相談します。と冷静な人


①の対応をする人はほぼいないですね!そんないきなり言われてじゃあ10万円自腹で修理します!!となるわけはない。


②の反応が98%です。そりゃ怒りますよね、相手が勝手にぶつかってきたのだから。


③はごく僅かな確率でいました。自動車事故について詳しい方や、過去に全損の経験がある人ですね。




全損を告げられた場合の正しい行動

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正解の対応をお伝えします。

それは

正解①

自身の自動車保険の【弁護士費用特約】を使い、弁護士に丸投げ
正解②

カーセンサー、グーネット等で自身の車の市場価格平均を調べ、時価額が上がるようなら相手保険会社に提示する

正解はこの2つしかありません。



これは実際に現場で事故対応をしてきた自動車保険会社社員の私が言うことなので、自身を持って間違いないと言い切ります。



この2つの方法について少し解説します。





正解①:自身の自動車保険の【弁護士費用特約】を使い、弁護士に丸投げ

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個人的にはこれが一番良いです。


0:100の事故案件では被害者が保険会社と直接交渉をしなければいけないので、自身の保険会社は相談に乗るくらいしか使うことができません。

しかし、弁護士費用特約に加入していればめんどくさい交渉事を弁護士に丸投げできます。

その際の弁護士費用は上限はありますが加入している保険会社が支払うことになります。


↓こちらの以前書いた記事に特約の選び方、を詳しく書いているので参考にどうぞ



そしてここから自動車保険業界の裏話なのですが、個人が交渉する場合と弁護士が交渉する場合を比較すると、弁護士を入れたほうが時価額が上がる傾向があります

保険会社的には弁護士を入れたところで金額は変わりませんよ、という主張なんですが実際の経験則では数万円ほど変わります。

あんまり言うと存在を消されるのですが←

これは私の本当の実体験です。


なので自動車保険の特約は弁護士特約に必ず入っておきましょう、約束だよ、、、。



正解②:カーセンサー、グーネット等で自身の車の市場価格を調べ相手保険会社に提示する

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日本の損害賠償法では、被害者側が「私はこれくらいの損害を受けました」という証明をしなければならないという法律があります。

知らない人が多いのですが、被害者に優しくないのが日本の法律です。

なので、補償額に納得がいかない今回の場合は自分で調べて保険会社に提示する必要があります。



そこで出てくるのがカーセンサーやグーネットなどの大型中古車販売のサイトになります。

↓カーセンサーやグーネットの詳しい使い方はこちらの記事で書いております

こちらのサイト達は、実は近年保険会社の時価算定にも使われています。


私も実際の過去の業務において

①最初に保険会社が共通で持っている時価算定の本を使い提示

②相手が納得しそうになかった場合、渋々中古車販売サイトでの市場売買価格の平均で提示(時価額が上昇する場合に限る)

③それでも納得しなかった場合は「自身の自動車保険会社か法律に詳しい専門家にご相談してみては?」と促す

④最終的には裁判してもらう

という流れでやっていました。


大手保険会社の方が時価算定には厳しい傾向があります(どちらかといえば)

の手順をやってくれる保険会社と、最初に出した時価額から絶対に譲らない保険会社があるので


提示された時価額に納得できない場合の中古車販売サイトの使い方は覚えておいたほうが良いです。



まとめ

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今回のまとめです。

・全損と言われても怒らず冷静に対処する(事故対応スタッフも人間なので心象は悪くないほうが良い)

弁護士特約に加入している場合、弁護士に丸投げできる(なので弁護士特約には絶対に加入したほうが良いです)

・カーセンサーやグーネットなどの情報が大量にあるサイトを利用し、自車の市場取引価格の平均が提示された価格を上回る場合、交渉の余地あり

・基本的に裁判を起こしても費用対効果が見合わないため、する意味はない

ざっとこんな感じです。


少し言葉不足な点があったとは思いますが、ご理解いただけたでしょうか?

保険の説明って文章にすると難しいですね、、、


保険会社の社員評価の中には、支払い額を適正な価格で行っているか、というような評価項目があります。

要するに、会社にとって損になるような金の支払いをしたら評価下げるぞ、ということなので保険会社の提示額は基本低めから提示してきます。

なので上記に挙げた方法を知らないまま交渉をすると、本来受け取れた金額より低い金額で示談することになってしまいますので、どうぞご注意を、、


絶対保険会社から嫌われるわ、このブログ←



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↓こんな感じで保険のこと意外のくだらないことなども発信しております


最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた次回お会いいたしましょう。

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